マリエル 権限。 マリエル

フランス新内閣発足

マリエル 権限

事務総長 任期 — - 2008年2月24日 出生 死去 2016-11-25 (90歳没) 政党 配偶者 ミルタ・ディアス・バラルト( - ) ( - 、死別) 署名 フィデル・アレハンドロ・カストロ・ルス( Fidel Alejandro Castro Ruz , - )は、の、、、。 で、のでの事実上のであった政権を武力で倒し、キューバをに変えた。 革命によって同国の最高指導者となり、に就任。 からまで ()を、よりまで()兼(首相)を務めた。 国家元首として在職中、日本国内においては「 カストロ議長」と呼称されることが多かった。 なお、本項では本人を指す場合は原則として「フィデル」の表記を用いる。 これは、彼の弟にして後継者であるの存在があるためで、ラウルについても本項では原則として「ラウル」の表記を用いる。 経歴 [ ] 大学卒業まで [ ] 、マヤリ近郊のにて、の移民で裕福な農場主アンヘル・カストロ・イ・アルヒスの息子として生まれる。 当初はマルカネにある公立のグラマースクールに入ったが、の私立コレヒオ・ベレンを始めとするの学校で教育を受け、に熱中した。 には最優秀高校スポーツ選手に選ばれ、にはに入学して法律を学んだ。 大学では政治活動に参加、 UTR に加入する。 にラテンアメリカの学生運動の連合を図り、を訪れたが、次期大統領候補だったの指導者との会談を予定していたその日にガイタンが暗殺され、コロンビアはに突入した。 フィデルも暴動に参加し、との戦闘に加わった。 に大学を卒業した。 弁護士時代 [ ] 卒業後、1950年からの間に弁護士として貧困者のために活動。 その後フィデルはオルトドクソ党(正統党)から1952年の議会選挙に立候補したが、将軍率いるによっての政府が倒され、選挙の結果は無効となった。 その後、フィデルはにバティスタを告発した。 請願は拒絶され、フィデルは裁判所を糾弾した。 武装闘争 [ ] フィデル(左端)とゲバラ(右端) その後フィデルは武装勢力を組織し、に、130名の仲間とともに()に対する攻撃を行った。 攻撃者の80人以上が死に、フィデルは逮捕された。 裁判では司教の仲裁で死刑は免れたが、懲役15年が宣告され、投獄される。 獄中ではなどを愛読、「歴史は私に無罪を宣告するだろう」を発刊する。 5月にによって釈放され、2カ月後にに亡命、後にアメリカに移住して活動を続けた。 メキシコ亡命時代にはバティスタの意向を受けたメキシコ警察によって逮捕されたが、フィデルを見込んだの大成者だった元大統領の歎願によって釈放された。 「グランマ号」 [ ] 、60フィートのプレジャーヨット、でトゥスパン(, メキシコ)から他の「7月26日運動」のメンバー、総勢82名とともに、(, キューバ)へ上陸。 その時点ではフィデルはまだあるいは社会主義者ではなかった。 後の後半にフィデルはアメリカの新聞に「どんな産業も国有化する意図はなかった」と語った。 フィデルが明確にを中心とするへの接近を企図するのは、1961年4月のの後である。 しかし日中の上陸であったためにキューバ空軍により攻撃され、激しい戦闘で当初の82人のうちの18人だけが生き残りへ退き、そこからバティスタ政府とのゲリラ戦を再開した。 生存者の中には革命後に閣僚となる、ラウル、またが含まれていた。 フィデルの運動は民衆の支援を獲得し、800人以上の勢力に成長した。 勝利 [ ] 、バティスタはフィデルの軍に対して17の大隊を送り出した。 数字上では圧倒されていたにもかかわらず、フィデルの軍隊は政府軍兵士の多くの軍務放棄によって、一連の勝利を成し遂げた。 、フィデルの軍隊は首都近郊に迫り、バティスタと次期大統領 ()は国外にした。 フィデルの軍はハバナを支配下に置き、が成就した。 最高指導者として [ ] 革命後、首相に就任したフィデルは、キューバ共産党によるを敷いた。 共産党の党首である第一書記の地位にあったフィデルは、国家の最高指導者として君臨した。 1976年からは国家評議会議長として正式に国家元首の地位に就いた。 しかし他の社会主義政権の最高指導者に見られるような、自身の巨大な肖像写真や銅像を一切作らせていない。 これは前政権の独裁者バティスタと同一視されるのを忌避していたためと言われている。 経済政策 [ ] 革命直後はアメリカとも友好的な関係を維持しようと努力したが、フィデルを「容共的」と忌避したアメリカとの関係を見限ってと接近し、同時に(現:チキータ)などの大企業の農園やハバナに立ち並ぶ(その多くがアメリカ政府と密接な関係を持つの持ち物であった)などのアメリカ企業の資産の接収と国営化を推し進めたために、アメリカはキューバとの断交とを発動し、それに対抗するようにソビエトはとの(事実上の経済支援)などを通じてキューバ支援を行った。 その関係はのまで続いたものの、ソビエト崩壊によって冷戦が終結したことでバーター貿易も経済支援もストップしたため近年は深刻な経済状態が続いており、その為にいかだ等を使用して経済亡命する事件が後を絶たず、カストロ兄弟のみならず国家全体の悩みの種となっている。 この様な経済面での失政から、「革命家は年金をもらってまで生きるようなことはしない。 わたしは地獄に落ち、そこでややと出会うだろう。 地獄の熱さなど、実現することのない理想を待ち続けた苦痛に較べれば何でもない」と語ったこともある。 なお、革命後に土地の国有化を推進し、その一環として実家の農園をも例外とせずに取り上げたために実母から絶縁された。 娘を含めてカストロ体制を嫌うキューバ人の多くが亡命し、反カストロ派の海外における一大拠点となっているアメリカのに亡命している。 亡命者問題 [ ] に、カストロ体制を嫌う亡命希望者を乗せたバスがハバナのの門を突破した。 続く48時間に10,000人以上のキューバ人が大使館に逃げ込んだ。 フィデルはにマリエルの港からボートで出国できることを発表する。 亡命希望者たちはマリエルからボートで出国を始め、彼らは「自由小艦隊 freedom flotilla」として知られるようになる。 によると、にマリエルが閉鎖されるまで、124,776人のキューバ人が出国したとされる。 宗教政策 [ ] キューバはの植民地だったこともあり、国民の大半はもともと()であったが、社会主義革命を標榜するフィデルは頑なな無神論者であり、キリスト教会を取り壊し、教徒を矯正キャンプに入れるなどの宗教弾圧政策を実施した。 はにフィデルをした。 これはにが発した法令によるものであったが、カトリック信徒たりつづけることを以前から放棄していたフィデルにとってこの破門は重要な出来事ではなく、カトリック教徒によるフィデルへの支援を妨害するために行われたと予想されたが、そうであったとする証拠はほとんど無い。 ただし、とフィデルの関係は以前の教皇に比べれば若干良好であった。 にフィデルはキリスト教徒に対する融和策を導入している。 ヨハネ・パウロ2世はアメリカによるキューバへの通商停止に対して「不正で、倫理的に承諾しがたい」と非難を行い、その後バチカンとフィデルの関係は改善する。 フィデルは11月にはを表敬訪問し、ヨハネ・パウロ2世に謁見。 宗教弾圧政策を事実上放棄した。 、ヨハネ・パウロ2世はキューバを訪問する。 これはローマ教皇による初めてのキューバ訪問であった。 教皇は訪問がキューバにおけるカトリック教会の建設促進が目的であったと強調し、政治的問題への関係を避けたが、カトリック学校の開設許可のために政府による教育規制の撤廃と、キューバ国内の病院で行われている妊娠中絶を批判した。 教皇の訪問後、キューバ政府はクリスマスを再び休日とし、宗教的行事の公然実施を認めた。 4月のヨハネ・パウロ2世の死去の際には、フィデルはハバナ大聖堂でのに参列した。 それは1959年に妹の結婚式に出席して以来46年ぶりのことであった。 ミサを司式したハイメ・オルテガはダーク・スーツを着たフィデルを歓迎し、「私たちの教皇ヨハネ・パウロ2世の死がキューバで心より悼まれた」ことに対して謝意を表した。 外交政策 [ ] アメリカとの対立・ソビエトとの友好 [ ] 、(左)と 1959年1月の革命によってフィデルが全権を掌握すると、アメリカ合衆国は直ちにこれを承認した。 しかし、新政府がアメリカ企業の資産没収と国有化を実施すると、アメリカとの関係は日増しに悪化する。 フィデルは4月にを訪れ、のと会談する。 のは「中」で会えないという弁解を行ったことからも、当時アメリカがフィデルを軽視していたことが窺える。 同年12月、は「容共的かつアメリカにとって不利益をもたらす」としてカストロ政権転覆を決定した。 この計画はの独裁者の暗殺に因んで「作戦」と呼ばれた。 いわゆる「 」もこれに含まれる。 その後もパティー作戦、リボリオ作戦、AM-LASH作戦と次々に暗殺計画が立案されるが、全て失敗に終わった。 4月のピッグス湾事件がアメリカの CIA によって訓練された侵攻軍の敗退に終わると、同年にフィデルはキューバ革命が社会主義革命であることを宣言した。 キューバ国内のアメリカ系石油精製所が石油の供給を拒否し、キューバは2月にから石油を購入する協定に署名した。 アメリカはキューバとの国交を断絶し、アイゼンハワー政権の間にキューバはソビエトとの関係を深める。 フィデルととの間で様々な協定が調印され、キューバはソビエトから大量の経済・軍事援助を受け取り始めた。 1960年9月、ニューヨークでの国連総会で約4時間半に及ぶ初演説を行った。 この訪米時にアメリカの圧力を受けたことと、それに対するキューバ側のあてつけが行われ、キューバ代表団が国連本部の芝生にテントを張ったり、治安が不安定だったのホテルに泊まったりした上に、機が差し押さえられるなどの冷遇を受けた。 キューバ危機以降の対米・対ソ関係 [ ] 詳細は「」を参照 フルシチョフの回想録によると、の春にで休暇を過ごしている間に、アメリカの攻撃に対する抑止力としてキューバにミサイルを配置するという考えを思いついた。 フルシチョフはラウル率いるキューバの代表団と会談してこの考えを提案した。 その結果、ソビエト製のがキューバに配備された。 1962年、アメリカのがミサイル発射装置の建設を発見した。 大統領率いるアメリカ政府はにその事実を公表し、キューバに向かう船舶のを行い、を実行した。 米ソ間の緊張が高まり、の危機が現実味を帯びると、ケネディとフルシチョフは、アメリカがからを撤去するのと引き替えに、ソビエトがキューバからミサイルを撤去することで合意した。 しかし緊張が緩和された後も、キューバとアメリカの対立は決定的なものとなった。 フィデルはアメリカを敵視する一方で、アメリカと妥協したソビエトに対しても不信感を募らせた。 だが、ソビエトとの友好関係はキューバの重要な政策であり、フィデルはソビエトとの関係維持に努めた。 フルシチョフ失脚後、ソビエトに対する不信感を解消したフィデルは、の「」においてソビエト軍による侵攻に理解を示した。 しかし、このようなソビエトへの態度が、との決別の大きな要因になった。 にが終結し、にはソビエトが崩壊した。 ソビエトの後継国家であるとの関係は、ソビエト時代に比べて薄れた。 また、 アメリカとの関係についてはキューバ側が積極的に関係改善を目指している [ ]が、などを中心に大きな影響力を持っているなど、反カストロ派の影響を受けているアメリカの保守派は禁輸措置の解除に反対している。 はキューバと疎遠になっていたは、に入って政権になると、アメリカを牽制する意味から、キューバとの関係を再び強化しており、元首同士の訪問や海軍艦隊の寄港を立て続けに行っている。 現在でもキューバはアメリカから禁輸措置を受けている。 なお、アメリカはキューバのハリケーンなどの被害に対する人道的支援は例外的に行う姿勢を見せているが、フィデルはアメリカの申し出に感謝を表しながらも、「もし真の協力の意志があるならキューバに不可欠の輸出を許可し、アメリカ企業による信用供与を妨害すべきではない」として支援を拒否している。 ラテンアメリカ諸国 [ ] 冷戦時代、アメリカの後押しを受けている反共的軍事独裁政権が多かったラテンアメリカ諸国とは、メキシコなど一部の国としか交流がなく、関係は悪かった。 にはの慣例にもかかわらず、社会主義者のが大統領となったがキューバと外交関係を再確立する。 フィデルは1カ月にわたってチリを訪問した。 訪問中にアジェンデとの信頼関係を築き、公的な助言を与えた。 このため、からは「チリの社会主義化への道」と見なされた。 1972年7月にはチリに続き、「軍部革命政権」を標榜していたの軍事政権が、キューバとの国交を回復した。 しかしその後アジェンデは、1973年にチリ軍部と野党が計画し、が支援したのにより失脚、殺害された。 10月にでクーデターが起こり、を首班とする革命軍事評議会が設立されると、フィデルは同政権を支援した。 これに対しアメリカがを行うと、同国内においてアメリカ軍とキューバ軍が交戦した。 冷戦末期の1月には、政府との間でホットラインを開設し、国交回復へ向けて両国関係は急展開する。 以降、フィデルは中南米外交シフトを示し、冷戦終結後、ラテンアメリカ諸国で反共的軍事独裁政権が崩壊すると、キューバは、など多くの国と国交を回復した。 中華人民共和国 [ ] 革命直後は、同じ社会主義政権の国家であるとの友好を図る。 ゲバラらが中国を訪問してらと会見しているが、が激しくなると中国との関係は悪化した。 さらに中国は貿易問題と政治問題を結びつけてきたため、フィデルは中国政府を「強盗」と批判し、1966年に中国と関係がほぼ断絶した。 に起きたではキューバとソ連が政府側()を支援して多数の軍隊を派兵したのに対し、中国は以降急速に接近したアメリカ合衆国、及びを敷いていたと共同で反政府側(、)を支援した。 キューバのアンゴラ派兵の目的は米中の影響力排除でもあった。 9月3日の演説でフィデルは中国がでを攻撃してアフリカと南米では反共同盟である ()を主導するの政権やを主導するの政権なども支援していることを批判した。 しかし、が緩和したに中国とキューバは関係を正常化し 、キューバと中国との関係は友好的になり、中国はキューバにとって軍事面・資金面において有力な援助国となっている。 中国はキューバにとって第2の貿易相手国 であり、アメリカの対キューバ禁輸措置が続く中で、キューバにとって中国は食料・経済支援などを頼れる欠かせない国である。 フィデルは中国からの援助を評して「今、新しい動力が現われた。 それは中国とベネズエラだ」と述べ、中国、ベネズエラとの通商関係に謝意を表した。 一方、で中国が甚大な被害を受けた際、キューバの医療チームの活動に対してのは「中国の党、政府、人民は永遠にこれ(医療チームの活動)を心に刻む」と感謝の意を表した。 に起きたハリケーンの際には、キューバ政府はアメリカからの人道支援は断っているが、中国政府代表団はキューバに対する貿易債務繰り延べに加えて、港湾・病院などの近代化支援やハリケーン被害の復興支援などに総額7000万ドルの支援を行うと約束した。 このように、冷戦終結後のキューバは中国との関係を良好にしている。 その一方で、フィデルは中国が領有権を主張して対立している()についても、同じ小国として連帯感を強く持っており、、台湾副総統とパラグアイで会った際、台湾の境遇に強い関心を示したり 、、キューバ国営テレビのインタビューで「台湾は国連に加盟する権利がある」と明らかにしていた。 ヨーロッパ諸国・カナダ [ ] キューバ革命に成功した当時、キューバの旧宗主国であり、伝統的に非常に絆が強いはによるファシスト政権であったが、左右正反対であるキューバとは国交を維持した(なお、で共和国側を支持したメキシコとの間では、スペインは国交断絶状態を続けた)。 この背景には、スペインにとってキューバは米国に奪われた土地という歴史的事情があり、その米国の支配からキューバを解放したフィデルに対する敬意があったと言える。 に、当時の首相はアメリカによる経済封鎖にもかかわらず西側諸国の政治的指導者として初のキューバ公式訪問を行い、フィデルと抱擁を交わした。 トルドーはカナダからの支援として400万ドルを提供し、1,000万ドルの融資を行った。 トルドーはそのスピーチで「フィデル・カストロ国家評議会議長の長命と、キューバ、カナダ両国民の友情を祈る」と話した。 トルドーとフィデルの友情はその後も続き、トルドーは退任後もから1990年代にかけてキューバを数度訪れている。 フィデルはのトルドー死去時、葬儀に参列するためを訪れている。 引退と晩年 [ ] 2000年代に入り高齢になり体力が衰え、長時間の演説が徐々に短くなり、倒れこむ場面も見られるようになった。 、フィデルは「腸に急性の問題が発生し、出血が続いているため外科手術を受けた」ことを明らかにし、そして「数週間程度、ラウルに権限を暫定移譲する」との声明を発表した。 しかし、その後回復が思わしくなく、暫定移譲期間は長期化していった。 、フィデルは共産党の機関紙において、国家評議会議長と軍最高司令官を引退する意向を示した。 、ハバナの国際会議場で開催された人民権力全国会議においてフィデルは国家評議会議長兼閣僚評議会議長を退任し、後継にはラウルが就任した。 国家元首引退後は論評を執筆して党の機関紙に投稿する生活を送っている。 後継のラウルが「重要事項はフィデルへ助言を求める」と表明していることから、時々ラウルからの求めに応じて助言もしているようである。 その後、を最後に翌年までの1ヶ月論評が掲載されなかったことからフィデルの病状悪化説が浮上。 これに対してベネズエラのチャベス大統領は健康悪化説を否定した。 、フィデルがハバナでチリの大統領と会見した際の写真をチリ政府が発表し、AP通信経由で公開されている。 同年のBBCワールドニュースで、1年振りに地元テレビにフィデルの映像が流れたことを報じた。 、国立の科学研究施設を訪問し、引退後初めて公の場に姿を表した。 キューバのブログ「」には、施設訪問したフィデルについて「痩せていたが健康そうだった」と記されていた。 には議会で演説を行ない、健康状態がかなり良くなっているとの推測もあった。 、第6回キューバ共産党大会において、フィデルは党第一書記を正式に辞任した。 後任には2006年より代行を務めていたラウルが選出された。 第一書記辞任により、キューバ革命以来、およそ50年にわたり務めた全公職から退き、政界から引退することとなった。 に行われたの選挙に際してフィデルはハバナ市内の投票所で投票し、「久しぶりに公の場に姿を見せた」と報じられた。 なお、この選挙でもフィデルは候補者となっている。 、第7回キューバ共産党大会の閉会式にジャージ姿で出席して10分間演説し、「私がここで話すのはおそらく最後だ」と述べるとともに食糧や水の問題などを「次世代が解決すべき課題」として挙げた。 演説の最後には「まもなく、私もほかの人たちと同じように、その時が来るだろう」と述べていた。 2016年8月13日、満90歳の誕生日を迎え、ハバナ市内の劇場でおこなわれた記念イベントに出席した。 同日付で党機関誌「グランマ」に寄稿した文章では、5月のについて、原爆投下への謝罪がなかったことを批判した。 2016年9月22日、フィデルは自らの私邸に於いてキューバを公式訪問したのと会談し、日本・キューバの二国間関係発展など幅広い議論を取り交わした。 これがフィデルにとってG7首脳との最後の会見となった。 なお外国首脳との最後の会見はに行われたのとの会見が最後となった。 死と葬儀 [ ] フィデルの墓 映像外部リンク - - 2016年、弟のラウル・カストロが国営テレビを通じて「キューバ革命の最高司令官が今夜(25日夜)午後10時29分(日本時間26日午後12時29分)に死去した」と発表した。 90歳没。 遺言に基づいて遺体はされ、に発祥の地でが行われた後、同地のに埋葬されると発表された。 社会主義国家の指導者の遺体がの上で展示される例が複数存在する中、このような措置は珍しいことである。 遺言について「自身の死後、さまざまな機関や広場、公園、道路などの公共施設に自分の名前や肖像は使用されたくないと主張し、その態度は人生最期のときまで一貫していた」、また「記念碑や像といった同様の形態のもの」もあってはならないと述べていた。 2016年12月4日、フィデルの遺言通り、午前中に遺骨がサンタ・エフィヘニア墓地の墓に埋葬された。 自ら墓に兄の遺骨を納めたラウルは「フィデルの銅像や肖像画を公共の場に飾るのを禁止する法案を次回ので提案する」と述べ 、27日に開催された国会で上程・可決された。 ただしフィデルを題材にした映画や著作や音楽などの芸術作品の制作や、各地の施設等に既に飾られている写真については規制対象とはしなかった。 一般的なイメージとエピソード [ ] 長年の間事実上の独裁体制を敷いてきていた上、経済政策面などでは決して評価が高いとは言えない面はあるが、を嫌い、私利私欲に安易に振り回されない強固な信念の持ち主として、今なお賛否両論が分かれる人物である。 暗殺計画 [ ] 詳細は「」を参照 2006年に国家評議会議長兼閣僚評議会議長の権限を暫定的にラウルに移譲するまでに暗殺を638回計画されたといわれ、命を狙われた回数が最も多い人物としてギネスブックへの掲載が決まっている。 そのうち大半はなどによるフィデル暗殺計画で、147回計画されたといわれる。 革命後にアメリカのマフィアが経営していたカジノを追放したことにより、などのマフィアからも暗殺の標的となる。 また1960年にCIAがマフィアに15万ドルでカストロの暗殺を依頼していたことが2007年の文書公開で判った。 1979年10月にニューヨークで行われる国連総会に向かう航空機内にて、アメリカ人ジャーナリストのの「にはあなたを殺したいと思っている人がたくさんいますが?」という問いかけにフィデルは「人は死ぬときは死ぬんだよ。 それが運命だ」と答え、「あなたはいつもを着ていると聞いていますが」という問いかけには、フィデルはシャツのボタンを外し、肌を露出させ防弾チョッキを着ていないことを見せて「着ていないよ。 ってチョッキは着てるけどね。 これがあれば強い」と答えている。 共産主義指導者としての批評 [ ] を訪れ歓迎を受けるフィデル 、アメリカの紙の付録誌「パレード」の『世界最悪の独裁者』という特集記事で、第15位に選出されるなど、アメリカや諸国においては「社会主義かぶれの」として批判を受けることも多いものの、「ラテンアメリカをのように扱うアメリカにかたくなに抵抗し続けるヒーロー的な存在」として、容共的な人々のみならず反共産主義者の間においても心理的な支持者が多いと言われている。 特にのは、フィデルを師匠のように敬愛していた他、の大統領とも友好関係にある。 政治家以外ではサッカー選手のと親交があった。 同じアルゼンチン出身のチェ・ゲバラとともに彼の左派発言の土台を作ったとされている。 国内においても、独裁者として君臨しているにもかかわらず同様な理由から的な人気が根強くある。 なお、 フィデルは毛沢東を「クソ野郎」と呼び、の際に自分にまったく相談せずにミサイル撤去に応じたが失脚したのを聞き、鏡を叩き割って罵ったと言われている [ ]が、実際にはキューバ危機後にフィデルはソビエトのフルシチョフのもとへ2回訪問し、2人で事件を冷静に振り返ったうえで、自己批判までしている。 独裁ゆえに権力維持に執着してしまいがちな他の独裁国家の指導者と違い、血族へのものとはいえ、自らの政治指導が困難とみなすと潔く権力の移譲を表明する柔軟さを、高く評価されることもある(血族で唯一政治家であるラウルはモンカダ兵営襲撃事件からの仲間であり、フィデルの主義からして血族という観点からの評価でラウルに移譲したとは考えにくい)。 事実、彼は非常に自分が美化されることに神経質で独裁国家によくある公共の場における指導者賛美のプロパガンダが一切存在せず、むしろ自分がTシャツのプリントや絵画に描かれることを嫌っている。 また、キューバでは特定の政治指導者が化するのを避けるため、存命中の人物のを公共の場所に飾ることを法律で禁じている。 よって、既に死亡したゲバラを讃えるモニュメントはあっても、生前のフィデル自身も含め、存命中の人物のモニュメントは存在しない。 共産主義に対して極めて真摯な考えを持ち、自身がアメリカのの、君主・独裁者部門に9億ドルの財産を持つとして7位にランクインされたことに激怒し、「気分が悪くなる報道だ。 なぜ、こんなバカバカしい記事に対して、自分を弁護しなければならないのか」「もし誰かが、私の口座が国外にあって1ドルでも預けてあると証明するなら、私は議長を辞める」と発言した。 アメリカのメディアはほぼすべてが反(フィデル・)カストロであるためたびたび大病を患った、大怪我をしたなどと書かれていた。 葉巻 [ ] キューバの最大の特産物で、自らの好物でもある高級を革命闘争時代から常に欠かさなかったことから、葉巻愛好家の間では象徴的な存在であった。 葉巻はゲリラ戦時に寄ってくるハエやアブなどから顔を守る為に始めた。 又、革命の主役である者たちのトレードマークである髭も同様の理由からである。 しかし、自身の健康と、国民に禁煙の重要さを説くため、に禁煙宣言を出し、自ら禁煙している。 長時間の演説 [ ] フィデルは長時間のを行うことでも有名で、数時間に及ぶスピーチも一般的だという。 かつて党大会で10時間以上に及ぶ政治報告を行ったこともある。 本人も自分の演説が長いことを自覚している模様で、とあるパーティでスピーチに立った際、冒頭で「大丈夫、今日は早く終わらせるから」とジョークを言い、出席者を笑わせたことがある。 親日家・野球人として [ ] フィデルはとして知られている。 に来日した際には、外国の要人としては珍しくを視察、慰霊碑に献花・黙祷して「人類の一人としてこの場所を訪れて慰霊する責務がある」とのコメントを残している。 ちなみに、チェ・ゲバラも1959年に広島を訪れている。 の崩御の際には喪に服した。 最晩年の2015年3月には自宅にを造営している。 キューバ野球連盟の幹部を務める4男のアントニオが2009年に日本を訪れた際、熱海観光で日本庭園の業者の研修所を利用したことがきっかけで、2014年に業者の社長が訪れた際にフィデルに提案し、実現したものである。 しかもその業者は、2016年の安倍晋三首相のキューバ訪問の際、安倍の自宅の庭園の造営も手がけていたことが判明し、両者は「このようなことによって両国間の文化交流が深まれば良い」と意気投合したという。 また、野球人として日本の野球に対して敬意を表している。 そして試合当日、キューバは善戦したが、結局は日本に敗れ、日本が優勝、キューバは準優勝という結果に終わったが、フィデルはキューバ選手団を空港まで出迎え、その後に首都ハバナで開かれた政府主催の式典で「金でも銀でもいいじゃないか! 決勝に行けたことが素晴らしいんだ! 」と自国選手を称えたうえで、「選手からホームランを打ったことは、素晴らしかった(要約)」「日本人選手の名前の読み方がよく分からない。 マスコミに聞いてくれ(要約)」と積極的に日本人選手について発言している。 2009年のWBCでは、3月12日放送の系列『』にて、日本チームを批判する発言をしたとも報じられたが、これは番組側の誤訳であり、翌13日の放送で謝罪している。 日本が連覇を達成すると、監督のの投手起用法を高く評価し、決勝打を放ったを「世界最高の打者」と述べるなど、その偉業を最高の賛辞で讃えた。 また、元会長のと大変親しく、常々「彼は私の大切な親友だ」と公言していた。 山本の死の際には、自ら弔電を打って哀悼の意を表した。 カストロ政権でのオリンピック選手団 [ ] フィデルが政権を握って以降、はかなり強豪であり、東側寄りである。 では8位に輝き、でアメリカや日本など西側がボイコットしたでは4位に輝いたが、ではソビエトと共に参加をボイコットしており、も不参加であった。 冷戦後のでは5位に、は8位に、では9位に輝いた。 では関係修復した中国に対して「中国が並外れて素晴らしいオリンピックとパラリンピックの開催に成功した」と祝福した。 家族 [ ] 弟の 兄弟 [ ] フィデルは7人兄弟姉妹で、うち1人に同じ軍人・革命家の弟で、自らの後継となった現国家評議会議長がいる。 兄弟姉妹の内、次女のは共産主義に反対し、アメリカへと亡命、CIAへの協力も行った。 結婚歴 [ ] 1948年に同窓のミルタ・ディアス・バラルトと結婚した。 しかし、に高名な医師の妻のナタリア・リベルタと不倫したため、ミルタは4男を出産した後に離婚届を役所に提出した。 1980年には、出身のダリア・ソト・デル・バジュと不倫の末に結婚した。 子女 [ ] フィデルはミルタ・ディアス・バラルトとの間に4男を儲けて、すべてがキューバに居住しているが、いずれも政治的には高い地位には就いていない。 長男の ()(フィデリト・カストロ、 - )はの専門家であり、国家評議会科学顧問、キューバ科学アカデミー副理事長、名誉教授を務めた。 学位は博士(理数系分野)。 重いうつ病を患い、2018年に68歳で自殺している。 三男の ()は、ででもある。 その一方、娘と称した(アリーナの母は上記のようにフィデルとの不倫関係は認めているが、アリーナの父親がフィデルであることを否定しており、アリーナの実父は不明である)は、アメリカに亡命して、アメリカの市民権を得ている。 その他 [ ]• 映画監督のインタビューを受けた際、フィデルは自身が好きな男優は、好きな女優はとだと答えている。 反米主義者であるが、高等教育を受けたこともあり訛りが強いものの英語を話す若き日の姿が映像に残っている。 にがキューバ史上初の西側ロックバンドによるライブを開催した際、面会したメンバーが「大音量のライブになる」と伝えたところ、フィデルは「戦争よりも大音量にはならないだろう」と答えた。 これがきっかけで、ライブDVDのタイトルには「」が選ばれた。 このライブにはフィデルも訪れており、ライブ映像に記録されている。 脚注 [ ] []• 日本のマスコミ、とくに新聞報道では、フィデルが元首に就任して以降も長年の慣例からか1993年あたりまで肩書を元首呼称である 「カストロ議長」ではなく「カストロ首相」と呼称していた。 ただし、首相にあたる役職を兼務していたので、誤りではない。 ・編著『キューバを知るための52章』(、2002年12月)、68 - 69ページ。 後藤政子・樋口聡編著『キューバを知るための52章』(、2002年12月)、70 - 71ページ。 宮本信生『カストロ 民族主義と社会主義の狭間で』(中公新書、1996年)• ・柳田利夫『ペルー 太平洋とアンデスの国 近代史と日系社会』(中央公論新社、1999年)、210ページ。 Gleijeses quoting: Matthews, Herbert in: Forward with Fidel Castro, Anywhere, New York Times, 4 March 1976, p. Fauriol, G. "Cuba : the international dimension". Routledge, 1990, p. 211 ISBN:9780887383243• 李北海 2010年9月17日. 中国共产党新闻网. 2019年7月11日閲覧。 貿易総額27億ドル・約2600億円• 2003年08月16日、蘋果日報。 2010年07月14日、蘋果日報。 Fidel Castro smiling in photos with Chilean leader• 日本語. 2010年6月1日. 2010年6月1日閲覧。 フィデル自身が2011年3月に発表した記事によると、2006年に体調が悪化した際に、党第一書記職を辞任していたという。 2011年3月23日. 2011年4月17日閲覧。 2011年3月23日. 2011年4月17日閲覧。 2011年4月20日. 2011年4月23日閲覧。 - 47NEWS(共同通信)2013年2月4日• 2016年4月20日. 2016年7月25日閲覧。 朝日新聞. 2016年8月14日. 2016年12月14日閲覧。 日本語 HTML プレスリリース , 日本国外務省, 2016年9月23日 , 2016年11月26日閲覧。 Cubadebate 2016年11月15日. 2016年11月26日閲覧。 2016年11月27日. 2016年11月27日閲覧。 2016年時点で現存するものとして、、、、がある。 過去には、、、、、も該当者であった。 なおホー・チ・ミンは遺言で火葬と遺骨の分骨を指示していたが、実行されなかった。 2016年12月4日. 2016年12月4日閲覧。 平山亜理 2016年12月4日. 朝日新聞. 2016年12月29日閲覧。 2016年12月29日閲覧。 2011年12月16日. 2011年12月17日閲覧。 2011年12月16日. 2011年12月17日閲覧。 AFPBB 2007年06月27日 21:28• PDF• ニキータ・フルシチョフ『フルシチョフ 封印されていた証言』草思社 1991年• 戸井十月『カストロ 銅像無き権力者』新潮社 2003年• スポーツニッポン 2016年11月27日. 2016年11月28日閲覧。 毎日新聞 2016年11月27日. 2016年11月28日閲覧。 毎日新聞 2016年9月23日. 2016年11月28日閲覧。 この報道のもととなった政府系サイトとはのことである。 原文はから参照できる()。 翻訳版のもあわせて示す。 2008年11月19日. 2015年4月22日閲覧。 AFPBB News. 2018年2月1日. 2018年2月2日閲覧。 Sputnik 日本. 2018年2月2日. 2018年2月2日閲覧。 『』日本語版2014年11月05日付 参考文献 [ ] タッド・シュルツ著、新庄哲夫編訳『フィデル・カストロ カリブ海のアンチヒーロー』文芸春秋、1998年 著書 [ ]• 『わがキューバ革命』訳 1961• 『カストロ演説集』訳 1965• 『カストロ選集 第1巻 祖国か死か 』編集部編訳 刀江書院 1966• 『カストロ選集 第2巻 勝利への確信 』刀江書院編集部編訳 刀江書院 1966• 『カストロの提言 世界の経済的社会的危機』訳 1983• 『フィデル・カストロ20世紀最後の提言 グローバリゼーションと国際政治の現況』デイビッド・ドイッチマン編 訳 VIENT 2005• 『少年フィデル』監訳 トランスワールドジャパン 2007• 『思想は武器に勝る フィデル・カストロ自選最新演説集2003~2006年』白野降雨訳 VIENT 2008• 『チェ・ゲバラの記憶』柳原孝敦監訳 トランスワールドジャパン 2008• 『同志諸君! フィデル・カストロ反グローバリズム演説集』訳 こぶし書房 2009• 『カストロは語る』訳 2010• 『フィデル・カストロ みずから語る革命家人生』イグナシオ・ラモネ著 訳 2011• 『フィデル・カストロ自伝 勝利のための戦略 キューバ革命の闘い』,,,富田君子訳 2012• 『キューバ革命勝利への道 フィデル・カストロ自伝』工藤多香子,田中高,富田君子訳 明石書店 2014 関連映画 [ ]• (2003年、・合作、監督) - ストーンがインタビュアーとなってカストロを取材したドキュメンタリー映画。 (2002年、アメリカ、主演) - 邦題にはゲバラの名があるが主人公はカストロである。 (1974年、アメリカ) - 直接的にカストロ役は登場しない。 (2006年、フランス・イタリア合作) - タイトルはフィデル・カストロに由来しているが、直接的にカストロ役は登場しない。 (1969年、アメリカ)• (2008年、アメリカ・フランス・スペイン合作)• (2017年、日本・キューバ合作) ビデオ・ゲーム [ ]• - プレイヤー2側として操作できる。 - で主人公にされそうになったが命をとりとめた。 - キャンペーンモード冒頭で主人公らに暗殺されるが、実は影武者で後に本人が登場する。 関連項目 [ ] ウィキニュースに関連記事があります。 外部リンク [ ] ウィキメディア・コモンズには、 に関連するメディアがあります。 at Marxists Internet Archive. tells about his encounter with Castro(December 24, 2003) in The Nation. Interactive site on Fidel Castro with a teacher's guide• 公職 先代: キューバ共和国大統領 2006年 - 2008年の間はが代行 初代:1976年 - 2008年 次代: 先代: キューバ共和国首相より移行 2006年 - 2008年の間はが代行 初代:1976年 - 2008年 次代: 先代: ホセ・ミロ・カルドナ キューバ共和国首相 1959年 - 1976年 次代: 閣僚評議会議長に移行 党職 先代: 社会主義革命統一党第一書記より移行 () 2006年から2011年の間はが代行 1965年 - 2011年 次代: 先代: 革命組織連合第一書記より移行 () 1962年 - 1965年 次代: キューバ共産党第一書記へ移行 先代: 新設 () 1961年 - 1962年 次代: 社会主義革命統一党第一書記へ移行 軍職 先代: 新設 最高司令官 2006年 - 2008年の間はが代行 1959年 - 2008年 次代: 外交職 先代: Neelam Sanjiva Reddy 事務総長 2005年 - 2008年 1979年 - 1983年 次代:.

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キューバ基礎データ|外務省

マリエル 権限

主要人物 クラフト・ロレンス - 本作の。 ローエン商業組合に所属する25歳の行商人。 12歳で親戚の行商人に弟子入りして18歳で一人立ちした。 将来どこかの街に店を構えるという漠然とした夢を描くだけの孤独な行商人生であったが、パスロエ村でホロと出会い、ともに旅をすることとなった。 ホロの言動に翻弄され、時には衝突しながら、ともに事件を乗り越え、次第に絆を深めていく。 商人としての能力は高く、「自分は一介の行商人でしかない」と自己評価しつつも困難な局面を何度も成功裏に切り抜け、大物の商人たちから一目置かれることになる。 特に教育らしい教育は受けていないようだが非常に博識な人物であり、政治経済から宗教、歴史、地理、科学技術など多岐に渡る知識を持っている。 また、様々なタイプの人間がこの世に居る事も知っており、男女の問題を除けば元々の人柄の良さも手伝って対人関係で失敗する事が非常に少ない。 商人として頭の切れる一方、自ら窮地を招きホロに助けられたり、会話で一泡吹かせようとするも軽くあしらわれ「可愛い仔」扱いされることもある。 商売相手としてならば女性の扱いは決して不慣れな方ではなく挨拶程度にお世辞も使えるが、肝心な所で女心が分からず、自分に対する好意には非常に鈍感である。 バランス感覚に長じており、その判断基準は非常に常識的である反面、革新的な発想をすることはどちらかと言えば苦手であり、効率の悪い稼ぎ方に陥る場合もある。 逆に論理的な推理能力は高く、僅かなヒントから隠された真実を突き止め、窮地を脱した経験も1度や2度ではない。 確信を得た際の行動力には商人としても目を見張るものがあり、場合によっては敢えてあくどい手段を使ったり、必要とあらば力技を押し通したりもする。 その思い切りの良さはディアナからも賞賛されている。 これらの長所はしばしば彼を、普通なら一介の行商人が関わることなどないような大事件へと巻き込む一因ともなっており、その身を窮地に陥らせる事がある。 特にホロと旅をするようになってからはまさしく波乱万丈の人生となっている。 そのため罠に嵌められる事も多く、経験を積んで抜け目なくなりつつも、不可避の危機に晒されることになる場合が少なくない。 ホロとは相思相愛で、第17巻では正式に結婚はしていないが事実上夫婦となっており、ニョッヒラで一緒に暮らしつつ、湯屋の開業準備をしている。 その後正式に結婚し、娘の ミューリをもうけた。 十数年経った後も、湯屋 「狼と香辛料亭」の主人を務めつつ変わらずホロと仲睦まじく暮らしており、客の間では「楽師の歌や踊り子の踊りより、主人夫婦のやり取りを見ていたほうが面白い」と評判になっている。 歳を重ねてかつてほど無理はきかなくなってはいるが、ホロが嫌がるためでっぷりと太った親父にはなっておらず、若々しい外見を保っている。 ホロと自分の現状を脅かしかねない相手に対する警戒心が非常に強く、いちいちそう感じてしまう事はコンプレックスでもある。 しかし反面、自分の下の者にはとても慈悲深く、かつて修行時代に自分が上の者にされて嫌だったことを下の者に行うことに抵抗を持ち、逆に自分が上の者にされて嬉しかったことを未だに覚えている程、どこまでも優しい人間である。 自己評価に反して守銭奴としての面は比較的薄く、自分一人で利益を独占するよりも、皆で分け合う方を好むといったお人好しな面があり、ホロにも時として呆れられることがある。 また、「金で全てを解決する」と言う考え方を非常に嫌っており、物以外のもの、つまり心や誇りを金で買うような行為は「悪」と断じてさえいる。 そのため常にフェアな取り引きを前提とし、ホロを含めた誰もが、彼を信用する原因になっている。 ホロ 声 - 普段は、亜麻色の長い髪、赤い琥珀色の瞳、可憐な面差し、鋭い犬歯、そして先の白い尻尾と立ったを持つ、10代半ばぐらいの小柄で細身の少女の姿をしている。 ロレンス曰く、10人中10人が振り向くほどの別嬪である。 しかしその正体は、数百年もの歳を重ねた、人を丸呑みにできるほど巨大なである。 北のヨイツという土地の生まれだが、そこを出て各地を経巡った末に南のパスロエの村に豊作を司る神として数百年にわたり住んでいた。 しかし農業技術の発展もあって村人に必要とされなくなり、孤独感と望郷の念に苛まれるようになっていたところに偶然やってきたロレンスの荷車にもぐり込み、村を出た。 以後、ロレンスとともに旅をするようになった。 「わっち(私)」「ぬし(貴方)」「…ありんす」「…かや」「…してくりゃれ」などのを使う。 数百年にわたって生きてきたためか、ときおり達観した物言いをする。 相手の声色から嘘を見抜いたり、触れあった硬貨の音から純度の差を聞き分けたりすることができる優れた耳を持ち、鋭い洞察力や、麦を瞬く間に成長させる能力などを有する。 また、狼以外の動物(鳥、狐、鹿、熊など)と会話し使役することも可能。 言われた動物も、よくそれを覚えている様子。 もっとも、ロレンスと出会うまで何百年もパスロエ村に「麦の神」として居着いていたため、少々世間からズレたところもある。 かつて「賢狼ホロ」と呼ばれ、故郷であるヨイツの地を離れてからは行く先々でその地の伝承に名を残してきたが、今は(の類)と誤解され騒がれるのを嫌って、気を許した相手をほかにして耳や尻尾を見せることはない。 なお、伝承によっては ホロウという名で記録されていることもある。 故郷のヨイツでは指導者として頼られ、教会からは迫害を受けて追われ、村人からは神として扱われてきた彼女には、対等の立場で話のできる相手は本編までの長い間居なかった。 そのため他者から畏敬されるということを好まず、ロレンスが自分に張り合ってくることを内心では喜んでいる。 狼の習性でものを丸呑みすることもあるが基本的には美食家。 しかも、細い体のどこに入るのかと思わせるほどの大食いである。 肉が大好きであり、ひとりで子豚の丸焼きを平らげてしまうほど。 また甘い物にも目がなく林檎が大好物。 その上に大酒飲みでもある。 必要となれば、生き血か数粒の麦粒を食べることで、人の姿から本来の狼の姿に戻ることができる。 麦に「宿る」ことで自らの命をながらえ不死となり、その麦は腐ることなく温もりを保つという。 自分が宿った麦粒を収めた皮袋をロレンスに作ってもらい、首から下げて大切にしている。 第17巻ではロレンスと事実上夫婦になっており、その後、正式に結婚し娘の ミューリをもうけた。 十数年経った後も、外見はほとんど変わっていない。 各巻登場人物 1巻 ヤレイ パスロエ村の交渉人(商人に売り渡す麦価の交渉を担う)で、ロレンスとは本編開始以前からの顔馴染み。 重税による高値の為に麦の価格交渉では苦労していたが、領主主導の技術革新によって生産力を高め、村の経済力に自信を深めつつある。 しかし、麦の豊穣を司る神「ホロ」を「豊作・凶作を弄んで村人を苦しめる気まぐれな存在」としか認識しておらず、から異教徒の疑念を持たれた事をきっかけに「ホロを恐れ崇める古い時代」と決別しようとして、ロレンスのもとにいるホロを教会に告発しようとした。 クロエ 声 - テレビアニメ版でヤレイの代わりに登場する女性。 女性としてロレンスに好意を寄せているという設定が加えられた以外、基本設定はヤレイとほぼ変わらない。 トレニー銀貨切り下げをきっかけとしてメディオ商会と手を組んでパスロエの麦を無関税にしようと企む。 その過程でロレンスのそばに麦の神ホロがいる事を知り、ホロを教会に売ろうとしたが、失態を重ねて返り討ちにされてしまったあげく、ロレンスには決別されてしまう。 テレビアニメ第1期最終話にも少しだけ登場しており、丘の上から憂い顔で遠方を眺めていた。 ゼーレン 声 - 旅の途中にロレンスとホロが立ち寄ったで知り会った、謎の商人。 ロレンスに貨幣改鋳に関わる儲け話を持ちかける。 その正体はメディオ商会に雇われた新米行商人で、切り下げが予定されているトレニー銀貨を商人達に貯めこませる罠を張っていた。 ワイズ 声 - パスロエ村にほど近い港町パッツィオで、ロレンスが懇意にしている。 ロレンスより少し年下の金髪の青年。 師匠同士が知り合いであった縁で、ロレンスとは付き合いの長い友人の様な存在。 ホロから「賢い雄」と評される程、あしらい上手の女好きであり、テレビアニメ版では初対面の彼女にいきなり抱きつく。 17巻で開店の前祝としてロレンスに招待され、エネクに追い立てられながら一番乗りを果たした。 リヒテン・マールハイト 声 - 港町パッツィオで3番目に大きいミローネ商会のパッツィオ支店店長。 よく頭が回り、沈着冷静で丁寧な言葉遣いの人物。 トレニー銀貨切り下げに絡んだロレンスの取引話を受け、商会の利益の為に様々な面で協力する。 その取引自体は不調に終わるものの、ロレンスの商人としての素質や誠実さに感じ入り、予定外の分け前を提示する。 「肥え太った魂に香辛料を効かせた体の商人の話」に絡めてロレンスが成功する事を期待した。 エーレンドット 名前のみの登場、伯爵。 パスロエ村を含む地域の領主で、物語が始まる数年前に領地を与えられた。 貴族の館でふんぞり返るよりも農民と一緒に土にまみれるほうが好きという変わり者で、にも深く通じる。 彼により南方の農業がパスロエに導入され、パスロエの収穫率が向上した。 さらにメディオ商会の後ろ盾となって関税撤廃を画策する。 2巻 ノーラ・アレント 声 - 教会都市リュビンハイゲンの教会に雇われ、として働く金髪の少女。 優しく穏やかな性格だが、芯の強いところもあわせ持っている。 顔を隠していると近くで見ても男の子と見間違える程に痩せぎすであり、自分でも事を気にしている。 ただ、その羊飼いとしての腕前と聡明さにはホロも一目置いている。 いつもエネクという優秀な黒いを連れている。 仕立て屋になる夢を持ち、真摯に働いていたが、女性羊飼いという珍しさと優秀すぎる能力から、教会からを使っているのではないかと疑われ、苛烈な待遇を押し付けられていた。 その事に、口には出さないものの小さからぬ不満を持っていた。 その不満を嗅ぎ取ったロレンスから金の密輸に参加する事を勧められ、それを受ける。 途中、リーベルトの裏切りによって危機に陥るものの、密輸は成功、報酬を受け取り、羊飼いを辞めて町を出た。 テレビアニメ第1期の終盤やゲーム『狼と香辛料 海を渡る風』では一時、ロレンス一行と行動を共にしている。 羊飼いを廃業した後は、仕立て職人になる夢を叶える為にエネクと共に疫病で人口の半分が死滅した町クスコフへと赴く。 そこでジョゼッペ司教と知り合い、町を救う為に仮の助祭となった。 17巻では正式に司祭になった模様。 ホロの出した招待状を受け取り、エーブと合流。 道中他の女性招待客と出会い、昔話を温めつつニョッヒラを目指した。 金の密輸の一件でホロの真の姿を見ており、その正体を知っている数少ない人間のひとり。 エネク 声 - 不明 ノーラの元で牧羊犬をしていた黒い犬。 一人称は我輩。 最初の主人が流浪の傭兵に殺され、自身も重傷を負っていた時にノーラと出会う。 ノーラのことを他人に優しすぎると心配する一方で、その能力・性格を主として認め忠誠を誓っている。 ホロの様な超自然的存在ではないものの、ある程度の人語を解す。 表情は豊かで機転が利き、且つ旅籠を襲撃した賊に奇襲をかけるなど戦闘能力も高い。 ノーラが主役の外伝ではエネクの視点から物語が進行した事もある。 クスコフの町ではジョゼッペ司教からの称号を賜り、町の人たちから可愛がられつつものんびり暮らしていた。 ヤコブ・タランティーノ 声 - リュビンハイゲンにおいて、ロレンスが所属するローエン商業組合の経営する商館の主。 古参の商人で「ローエン商業組合にいる全ての者達は自身の子供だ」と語る。 ロレンスを修行時代から知っており、「クラフト」と名前で呼ぶ。 面倒見は良いが、必要な時には商館主としての厳然たる態度で接する厳格さも持ち合わせる。 ロレンスが「北の大遠征」を見越して大量の武具を仕入れた末に価格暴落で破滅の危機に直面した際はロレンスの欲深さを叱咤しつつも何とか事態を改善できるよう祈っていた。 ロレンスが抱えてしまった借金の期限が到来した際もロレンスの安否を気にしていたが、期限が過ぎてもロレンスどころかレメリオ商会からの取り立ても来ないため、同じくロレンスの身を案じていた商人たちとロレンスを待ち続けることになる。 ロレンスがレメリオ商会による裏切りを撃退し無事戻ってきた際には、しっかり拳骨でロレンスを叱咤しつつもその帰還を心から祝福してくれた。 ロレンスがホロやノーラと共に成功した金の密輸に関しては痛快だったらしく大笑いで黙認、まだ確実にノーラから受け取っているわけではない金に関する手形などもきちんとロレンスから買い取ってくれている。 このヤコブの配慮のおかげでレメリオ商会への借金取立てはローエン商業組合が行うことになり、ロレンスは恨みを買うことなくレメリオ商会と手を切ることが可能となった。 ハンス・レメリオ 声 - リュビンハイゲンにあるレメリオ商会の主人。 ロレンスと同様に「北の大遠征」を見越して大量の武具を仕入れたものの、遠征中止で価格が暴落し破産の危機に陥る。 商才としては決して無能ではなかったらしく大商会を取り仕切るだけの実力はあった模様。 ロレンスとしては自分と同様に最悪のタイミングで武具の取引に手を出してしまっただけであり、現時点での破産さえ乗り切れば十分に商会を立て直すことができる人物と評価していた。 窮余の策として、ロレンスが振り出した約束手形を買い取りリュミオーネ金貨50枚を得ようとする。 その後ロレンスの策に乗って金の密輸に関与するが、持ち金が少な過ぎた為、借金返済出来るギリギリの資金しか用意出来ず、思い余ってロレンス放逐とノーラ殺害を決意。 然し、それがホロの逆鱗に触れ計画は失敗。 本来の姿で戻ってきたホロとロレンスを前にして降伏、商会を続けていく事は許されたものの、ローエン商業組合にリュミオーネ金貨550枚に相当する借金を背負ってしまった。 ただし一介の行商人ではなく巨額の取引を行う商会単位での金額としては決して支払えない金額ではなく、なおかつ10年での支払いで最初は小額からの返済で構わないという商会相手の借金としてはかなり緩い条件の借金であり、レメリオ商会がもう一度立ち直ることも十分可能な範囲での借金となった。 これによりロレンスは恨みを買うことなくレメリオ商会と手を切ることができ、レメリオ商会もとりあえず救ったということで心情的にも負い目を負うことなく行商人を続けることが可能になった。 アニメ第1期最終シーンでは、金銭的に立ち直って活気に湧くレメリオ商会が描かれている。 マーティン・リーベルト 声 - ロレンスらと、北東の町ラムトラに同行するレメリオ商会の若き幹部。 レメリオよりロレンスとノーラを殺す様に命令されていたが、ホロの逆撃により計画は失敗した。 最終的にロレンスとノーラと敵対してしまったものの、本来の性格としてはそこまで非道ではなく若き幹部としてレメリオ商会の行く末を案じていた。 裏切り前提とはいえロレンスたちを急かしてまでラムトラへ到着しようとしたことを謝罪するなど、それなりに歩み寄りも模索していた。 ラトペアロン 声 - リュビンハイゲンにほど近い町、ポロソンに商会を構える町商人。 敬虔な正教徒だが、商売では不正を働いているらしい。 不良在庫を掴まされ大損を被ったレメリオ商会の人々からは嫌味をこめて「ラトペアロンの狐」と呼ばれている。 ロレンス相手に机の傾きによる天秤の細工を仕掛け詐欺に嵌めようとするが、気づいたホロがわざと机に水をこぼしたことで机の傾きを見抜かれてしまう。 詐欺ということで商会の信用も教会の信用も失うという絶体絶命の危機に陥りかけるが、口外しないという条件でロレンスがこれまで高価格で取引していた武器を低価格での大量購入を申し出たため「遠征の中止による武器の価格が大暴落中」という大事な情報をロレンスたちがまだ知らないことに気づく。 自分が行っている商売上の不正を知ったロレンスに対し、本来なら暴落中で売りたくても売れない武器をそれなりの価格で売ってしまうことで逆に大損を負わせる形で利を得た。 更にすでに不良在庫となっていた武具を大量に売りつけたことで大損を負わせていたレメリオ商会にロレンスと交わした債券を譲渡するという手段に出る。 これにより約束手形が破産寸前のハンスの手に渡ったことでロレンスはレメリオ商会への借金を抱えてしまい、2巻におけるロレンスとホロの絶体絶命の危機を招く。 3巻 フェルミ・アマーティ 声 - クメルスンに住むローエン商業組合所属の魚の仲買人。 南の方の国の良家出身の人物と噂され、3年ほど前からクメルスンで商売を始めて頭角を現し、若手の有力な商人となる。 「遍歴の修道女」を名乗るホロに一目惚れし、借金で縛っている(とホロから説明された)ロレンスに借金の肩代わりを条件にホロ解放を要求し、借金を返済した暁にはホロへ求婚することを宣言する。 契約成立後、祭りの開催中に相場が急上昇したを利用し急速に資金をため、契約期間である祭り終了までに規定金額を集めることが確実視されていた。 契約期限前夜、借金の肩代わりを阻止しようとするロレンスに申し込まれた「による決闘」を受けるが、ロレンスとホロに黄鉄鉱を大量に投げ売りされたことで利益のほとんどを失い、借金の肩代わりに失敗する。 ホロによると、何やら「腹に据えかねる」ことを言ったため、手ひどく別れてやるつもりだったとされる。 その後しばらくは失意に沈んでいたが、そういった男性を慰めることが好きな女性との良縁を得て、今は幸せに暮らしていることがディアナによって語られている。 マルク・コール 声 - クメルスンに露店を開く商人。 ロレンスとは旧知の仲。 かつては行商人をしていたが、クメルスンで妻のアデーレと出逢ったのをきっかけに、町商人となった。 妻との間には2年前に生まれた子供がいる。 弟子の小僧エウ・ラントを使う。 異国の言葉にも通じている。 商店の規模は小さいものの背負っているものは大きく、ロレンスが黄鉄鉱買付の代役を頼んだところ、「店の看板に傷をつけるわけにはいかない」と断っている。 その上で友人であるロレンスのために「値上がりしすぎて売れない黄鉄鉱を抱えている町商人」を調べ伝えた。 アデーレ・コール 声 - マルクの妻。 4年前にクメルスンでマルクとぶつかった拍子に恋におち、戯曲のような顛末を経て彼と結婚した。 結婚した当初はか弱い外見だったそうだが、今ではマルクより体が大きい。 エウ・ラント 声 - マルクの露店で働いている少年。 クメルスンより北にある寒村出身。 まじめで機転が利き、マルクから教えられた商売や人生のイロハを忠実に守っている。 ロレンスとアマーティの決闘でもロレンスの手足として細々とした雑用を引き受けている。 ホロに一目惚れしていたが、アマーティとの勝負で劣勢に立っていたロレンスを殴られる事を覚悟で諫言し、背中を押すなど、勇敢で義侠心のある性格。 ギ・バトス 声 - ローエン商業組合に所属し、を主に扱う年配の行商人。 地帯とクメルスンとの間を30年近く、重い荷物を自分で背負って往復しているため、体格はがっしりしており、堅そうな不精ひげを蓄えている。 商売上、異端の師たちとも付き合っているため、敬遠する者が多い。 最近まで無趣味であったがに興味を持つようになり、ディアナとも懇意にしている。 マルクの依頼でロレンスにディアナを紹介した。 ディアン・ルーベンス 声 - ギ・バトスに紹介された作家で、流れるような美しい黒髪を持つ謎めいた美人。 通称ディアナ。 異端としてを追われたため、教会の手が及ばないクメルスンに来た。 錬金術師たちが集まる一角に住み、各地に散らばる異教の物語を収集しつつ錬金術師たちのまとめ役ともなっており、ホロの要望に応じて彼らが持つトレニー銀貨400枚分の黄鉄鉱を集めた。 その正体はホロと同じように人ではなく、何百年も生きている巨大な白い鳥である。 かつて人間の僧侶と夫婦同然の暮らしをしていたが、老いないことを訝しがられ、そのために修道院を追われることとなった。 17巻ではホロの招待状を受け、ホロたちの「人生の先輩」と称してエーブとノーラに合流。 自分の正体は明かしていなかったが、ノーラに人でないことを見破られた。 正体を知る者はロレンス、ホロ、ノーラ(ノーラは「鳥」とまでは気づいていない模様)。 DS版ゲーム『海を渡る風』にも登場し、重要な役割を果たす。 4巻 リーンドット エンベルクの町で1番大きな粉屋、リーンドット商会の主を務める恰幅のいい男。 エンベルクの街が、テレオの村のフランク司祭と結んだ「テレオ村の麦は提示された量を提示された金額で全て買い取らなくてはいけない」というような一方的な契約に苦しんでおり、可能なら破棄したいと考えていた。 その折、フランツ司祭が死去したことから(コミックスでは「リデリウスの業火」に変更)による死亡事件をでっちあげてバン司教とともに契約破棄を狙うが、ホロによる奇跡を見せつけられ計画は頓挫した。 しかしその後、契約破棄とロレンスによるクッキー作成を提案され、それを受ける。 クッキーは物珍しさもあって飛ぶように売れ、テレオ村ともある程度良好な関係に落ち着いた。 ギヨーム・エヴァン エンベルクにほど近いテレオの村外れでロレンス達が出会った、快活な性格の黒髪の少年。 エルサとは恋人関係にある。 村では水車小屋で粉挽きをしており、村人からは麦をくすねているのではないかと疑われ嫌われていた。 毒麦の騒ぎではロレンスの次に混入犯人に疑われ捕縛されかける。 それを察知したロレンスによって村外に逃がされるが、村のためにバン司教(及びリーンドット商会)と向かい合う決意をしたエルサとともに村に戻る。 騒動の解決後、テレオ村の麦売買の交渉人となり、商業の勉強を始めた。 毒麦騒ぎの際に後述のエルサとともにホロの真の姿を見ており、その正体を知っている数少ない人間のひとり。 フランツ・シュティングハイム テレオの教会の司祭だったが、ロレンス達が尋ねた時には既に故人。 異教の神々の話を集める修道院長ルイズ・ラーナ・シュティングヒルトが住むディーエンドラン修道院への道を知っているとされていた。 しかし実はフランツ司祭がシュティングヒルト修道院長であり、テレオ村の教会がディーエンドラン修道院そのものだった。 毎日の祈りを欠かさない、信仰心篤い敬虔な正教徒だったが、信仰心ゆえに異教の物語を収集するようになる。 その中には教会が禁書としたものもあり、一度ならず異端の嫌疑をかけられるが、その全てを晴らしている。 周辺の貴族、司教などとも縁が深く(弱みを握っていたような印象)、またエンベルクとの麦の取引の特権や関税権などで破格の条件を認めさせるなど、謎の多い人物。 異教の物語の全てを平等に収集しようとする一方で、月を狩る熊についての話のみが系統だった複数の話で構成されることに神の存在を証左する特別な意味を見出していたと思われる書き込みを残している。 エルサ・シュティングハイム テレオの教会に住むまじめで無愛想な少女で、司祭代理。 フランツ司祭亡き後の教会を1人で守っていた。 フランツ司祭の娘だが血はつながっていない。 蜂蜜色の瞳を持ち、人前では常に焦げ茶色の髪を後ろに引っ張って束ねている。 エヴァンに思慕の情を抱いていたものの、教会を預かる身として言い出せずにいた。 義父であるフランツ司祭をこの上なく尊敬しており、異教の神の物語を収集していることについても表立って非難しなかった。 その時、北の森の狼神ホロウについても聞かされていた。 その後、ディーエンドラン修道院への道を尋ねてきたロレンスらを門前払いにするが、策略をもって教会に入られ、ホロの正体を知るに至り、協力することを決める。 毒麦騒ぎの際には異端として村人に吊るし上げられそうになるが、ロレンスの機転によって村を脱出する。 しかし「村の教会を預かる者」として村人を見捨てるわけにはいかないと村に戻ることを決意、ホロの協力もあってエンベルクの陰謀をはねのけた。 14巻ではル・ロワと共に村の教会で聖務を務める人材を探すための(エヴァンと結婚するために教会を委ねられる人物を探すためでもあった)旅の途中で、立ち寄ったレノスのフィロンの店でロレンス達と再会する。 宿を確保できなかった為、ロレンス達の泊まる部屋に厄介になる。 聖職者としての威厳を漂わせているが、面倒見がよくコルに食事の時の作法を教えたり、聖典の講義等を行う。 ロレンスがホロを愛していることを(自身がエヴァンに告白できないことと重ね合わせて)気付いており、「自分の気持ちにもっと正直になるべきだ」と泣きながら説教した。 15巻ではロレンスと別れコルを連れてル・ロワと共に旅立つ。 17巻ではテレオの村に戻っており、ロレンスの紹介で訪れたフランに異教の神の物語を資料に貸し出していた所にホロの招待状が届き、エーブたちと合流してニョッヒラを目指した。 毒麦騒ぎの際にホロの真の姿を見ており、その正体を知っている数少ない人間のひとり。 セム テレオ村の村長。 杖を突く小柄な老人。 温厚かつ冷静さを失わない指導者。 フランツ司祭によって生活が楽になる前の村を知っており、生きることすら苦痛であった時代に戻ることを恐れている。 「ケパスの酒」による騒動でも動揺する村民をなだめ対策を講じ、容疑者扱いされていたロレンスにも公平に接している。 この騒動がエンベルクによって仕組まれたものであることに薄々気づいていたが、打つ手がなく煩悶としていた。 イーマ・ラネル テレオの居酒屋の女将。 村人たちに慕われる赤毛で恰幅のいい女傑。 若い頃は海岸から山ふたつ向こうの村に住んでいたが、海賊の襲撃によって難民となり、村から逃げる時に何故か持っていたの醸造器を使ってビールの行商を行っていた。 その後鹿狩りの名手と呼ばれる伯爵と出会い、そのビール造りの腕を見込まれて伯爵お墨付きとしてビールを売ってよいと言われた。 面倒見のいい人物で、訪れる者がほとんどいない村の教会へ食べ物などを寄付していた。 エンベルクによる毒麦の陰謀でもエルサの味方という立場を貫いており、エルサを吊るし上げようとする気運が高まるのを感じ取ってロレンスにエルサを連れて村を離れるよう依頼した。 ホロの真の姿は見ていないが、毒麦騒ぎの際に耳と尻尾は見ており、ホロが人でないことを知っている。 バン エンベルクの町にある聖リオ教会の。 教区拡大のために異教を信じるテレオを狙い、リーンドットとともにテレオ村に乗り込むが、ホロが仕組んだ奇跡によってテレオ村の教会を正統なものであると認めざるを得なくなった。 コミックスではロレンスに提示された利益供与の見返りにクッキーにお墨付きを与え、反発するであろうパン屋の職業組合を抑えつつテレオ村以外でクッキーを作ることを禁止する約束をした。 5巻 アロルド・エクルンド 声 - 港町レノスで宿屋を営む寡黙な老人。 青い瞳と顔の半分以上を覆う白い髭の持ち主。 かつてはローエン商業組合に属する旅の毛皮商人で、革紐工場を営む家に入り婿して革紐職人親方を継いだ。 その後、革紐工場を宿屋兼荷物置き場に改装して、そこの主人となる。 客の詮索はせず、興味を持った人物以外は名前も尋ねない。 日がな1日、温めたぶどう酒を手に、南へ巡礼の旅に出ることを望んでいる。 北の大遠征中止と、それに伴う町の経済不振、くわえてエーブに諭されたことから町を出ることを決意、その際ロレンスに宿の所有権を譲った。 エーブとともにケルーベに到着するが、イッカク騒動でキーマン配下に捕らえられる。 その後、騒動が落着した後エーブのもとへ返されるが、以降の動向は不明。 エーブとともに南へ渡り、巡礼の旅を開始したと思われる。 エーブ・ボラン(フルール・ボラン) 声 - 本名は フルール・フォン・イーターゼンテル・(マリエル)・ボラン。 「マリエル」は隠し名で、ごく親しい者しか知らない。 ウィンフィール王国の没落した貴族であるボラン家の第11代当主。 失敗や裏切りなど波乱に満ちた人生を歩む。 金のためなら命さえ惜しまない守銭奴。 ディアナからは、ホロよりも狼らしいと評されている。 女性としては背が高く、体つきは細めだが弱々しいという感じはなく、ことを気にしているノーラにをもつ。 レノスの司教と組んで塩の密輸を行っていたが、自分より大きな商会に乗り換えられたことからレノスでの商売に見切りをつけ、教会を出し抜く形で儲けを引き出そうとした。 ロレンスたちとはレノスの宿屋で出会い、毛皮への投資話をもちかける。 8巻、9巻、11巻にも登場する。 頭に頭巾のように布をきつく巻き、顔も目元以外を布で覆っており、女だということを隠して男に扮している。 普段はしゃがれた声で男のような言葉遣いで話しているが、場合によっては柔らかい声音で、貴族の女性らしい話し方をすることもできる。 一人称は通常「オレ」だが、わざと女性的な話し方をする時や、窮地に陥って仮面がはずれかけたときなど、ごくまれに商人になる前に使用していた「私」に戻ることがある。 基本的に自分以外の誰も信用していないが、ロレンスのことは初対面の時から気に入ったらしく、何かにつけ頼りにし、心を許しているふしがある。 ケルーベでのイッカク騒動で命を助けられたロレンスに「マリエル」を含めた本当のフルネームを教え、同時に「あること」をした(その「あること」はホロを激怒させた)。 商人になって間もないころに、服の取引で騙され、そのとき組んでいたパートナーにも裏切られたという過去を持ち、その事件がきっかけで商人の覚悟を得た。 詳細は11巻の「フルール・フォン・イーターゼンテル・マリエル・ボラン」項を参照。 17巻の時点では南方の帝国に渡り、商会を興して成功している模様。 ホロの出した招待状を受け取り、最も南に居住し、最も財力があることから他の女性招待客を回収していくこととなり、悪態や昔話を交えながらニョッヒラを目指した。 DS版ゲーム『海を渡る風』でもヒロインの1人として登場し、活躍する。 ロレンスおよびホロと長い期間にわたり何度も接してきたにも関わらず、ホロの真の姿はおろか耳や尻尾すら一度も見る機会がなかった。 そのため、17巻で招待に応じてニョッヒラに来るまでホロの正体は知らなかったとみられる。 続編「狼と羊皮紙」ではラウズボーンの騒動を巡る重要人物として登場。 現在では女性の姿を隠しておらず、往時と変わらぬ美貌を白日下に晒している。 旧知の仲である「薄明の枢機卿」コルを懐柔し、貿易商人組合側に引き込もうとするが、ミューリに邪魔され失敗。 その後もコルを翻弄するが、ウィンフィール王国がラウズボーン徴税人組合に対し討伐を宣言した際にふと漏らした「仕事」という言葉により今回の最終目的である「大司教の救助=教会に恩を売る」という計画が露見。 とっさにコルを殺害しようとするも、狼の姿となったミューリによって阻まれて為す術もなく協力する形となってしまう。 さらにコルの機転により討伐を穏便に終結させる案に加担させられ、大商いの機会を得たにもかかわらず完全にやり込められたことから怒りで顔を真赤にしつつも全面的に降参する。 ヘレーナ 声 - レノスの酒場「獣と魚の尻尾亭」の看板娘、働き者で美貌の少女。 賢くて口が上手いため店の繁盛に一役買う。 また、その頭の良さから「他の酒場の尻軽女」よりも町の裏事情に深く通じている。 酒場の客を籠絡させることに自信を持っていて、レノスの商売の情報をロレンスに伝えると同時に落そうとしたが、それが通じなかったため悔しがっていた。 14巻でロレンスと再会しホロとも対面、気が合うのか2人でロレンスをからかう。 リゴロ・デドリ 声 - レノスに住む年代記作家の青年。 レノスで大きな権限を持つ五十人会議の書記でもある。 書記の仕事がない時は、教会の代筆で糧を得ている。 教会への石材の取引(実際は塩の密輸)をしていたエーブとは教会を通じて知己となった。 理解者である修道女 メルタ(声 - )が、身の回りの世話をしている。 書記という職にあるためか、他者の視線、表情変化から心理状況を読み取る術に長けている。 その技量はエーブをして「あの男と組めば、たいていの商人は丸裸も同然だ」と太鼓判を押すほど。 しかし彼の趣味はガラスで作った温室に植えた植物たちの世話であり、穏健な生涯を送ることを望んでいた。 ロレンスとはエーブを通じて知り合い、北の地の物語に関する書物を貸した。 ルッズ・エリンギン 声 - レノスにあるを行っているデリング商会をまとめる4人のうちの1人。 蛇のようにまとわりつく声と、好感を持てない迫力のある威厳の持ち主。 エーブの儲け話のためにホロを質入れに来たロレンス達と面会する。 14巻ではロレンスを知人として扱い、彼とル・ロワの持ってきた儲け話を受ける。 町役人からはエリンギン卿と呼ばれ阿られている。 ロレンスのことを気に入って高く評価しているらしく、ロレンスとホロの関係が強いものであることを感じた後は、ロレンスとホロが離れ離れにならずとも取引が円満に行える方法を模索していた。 扱っている取引などの関係で悪名が高いことも自覚しており、ロレンスとホロが一緒に旅を続けられる方法を見つけた後も信用してもらえない可能性を考慮し言い出せずにいた。 このためロレンスが自分自身でその方法に気付いた際には安堵している。 その後も付き合いは継続しているらしく、ロレンスがニョッヒラに店を開くことを決めた際には資金の面倒を見ることを申し出ている。 コミックス版では原作5巻がオミットされていることもあり、未登場。 原作14巻でル・ロワに融資する展開は、キーマンが行っている。 6巻 イブン・ラグーサ 港町レノスが面するローム川を行き来する船の船頭。 大きい体と声の持ち主で、顔は丸く酒やけなのか赤い。 西方の沿岸地方の北にある村の出身。 「ローム川の主」と自称しており、実際に色々と詳しい。 偶然から出会ったコルを気に入っており、別れる時に餞別として新品の銅貨を贈った。 トート・コル ローム川の関税徴収所でロレンスたちと出会った、少女のようにも見える容貌の華奢で粗末な身なりの少年。 北の山奥にある異教徒の村、ピヌ出身で、改宗を迫る教会から村を守るために教会の権力機構に食い込もうと、アケントという町で教会法学を学ぶ学生だったが、金がなくなり勉強を続けることができなくなって放浪していた。 年相応に世間知らずだが、知恵が回り覚えも良く素直な性格。 この巻からロレンス達の旅に同道する。 異教徒の村に育ったためか、正教徒の教えの外にあることにも違和感を感じない。 ホロが正体を見せた時にも臆するどころか触らせてほしいとねだっていた。 ロレンスにとっては可愛い弟分であり、世間の常識に始まり商売のメカニズムまで、コルが知らない事を何でも教える事を楽しみにしている。 ホロにとっても自らが賢狼たる事を律するための存在であり、自らを慕ってくれる事から弟のように可愛がり、一人の立派な「雄」への成長を期待する家族となっている。 15巻ではロレンス達と別れエルサらと共に旅立つ。 その後2年ほど各地の教会や修道院を巡りながら勉強し、ロレンスたちのもとへ戻ってきた。 その容貌からか周囲から同情を買いやすく、物乞いに扮して情報収集していた時には同業者から「かわいいって得だなぁ」と言われるほど銅貨や食べ物が集まり、ロレンスも「物乞いだけで自活できるのではないか」と内心呆れていた。 なお、コミックスでは小説の挿絵よりもさらに背が低く童顔で長髪に描かれている。 17巻ではロレンスが開こうとしている温泉宿の手伝いをしながら聖職者を目指している。 背は高くなったものの痩せたままのうえ髪を伸ばしているので女性と見間違えられることもある。 根が真面目の上熱心に神の教えを勉強しているとあって、ニョッヒラへ湯治に来る高位聖職者や知識人などの覚えもめでたい。 また、その性格や容貌は女性たちの興味を惹かないわけがなく、実際に誘惑してくる者が引きも切らないが、聖職者を目指すという目標から目をそらすことなく、気付かないか丁重に断っている。 そしてそのストイックさが女性の心をくすぐり、新たな誘惑者を生み出すという「世の男性がうらやむ悪循環」にとらわれている。 続編『』では主人公となり、ロレンスとホロの娘ミューリと共に旅に出る。 7巻 クラス 中編「少年と少女と白い花」の主人公。 ホロがロレンスと旅をする以前 に出会った、10歳くらいの少年で、年相応に世間知らず。 とある領主の屋敷で小間使いとして働いていたが、領主は旅先で死亡し、代わりにやってきたその弟に屋敷を追い出された。 杖代わりの太い枝と貧相な旅装束を携え、一緒に屋敷を出たアリエスと共に、海を目指して旅する。 アリエス・ベランジェ クラスと共に旅をする少女。 自分の歳を知らないが、クラスは自分よりほんの少し背が高いということで2つ年上だとしている。 クラスの事を女の子だと思っていて、寝るときはいつも抱きついて寝る。 屋敷では物心ついた頃から石の壁に囲まれた建物を出たことがなく、クラス以上に物をしらない。 ただ、熱心な正教徒で礼儀作法は心得ており、文字の読み書きもできる。 実は亡くなった領主が隠していた実の娘である。 テレビアニメ第2期0話ではホロの回想に砂浜を歩く2人らしき人物が登場している。 8巻 9巻 テッド・レイノルズ ローム川河口の町ケルーベ北岸にあるジーン商会の主人。 ジーン商会は、ローム川流域の製品について取引を任されていると見られるが、軒先ではラバがあくびをし、が駆け回る貧相な店構えをしている。 教会からの依頼で、神と崇められる狼の骨を探している。 箱単位で行われる銅貨の取引の仲介をしており、その際に箱に詰める銅貨の枚数を操作することによって不正に利益を得ていた。 その財をもって捕獲されたイッカクを教会から買い取って貴族に売りさばこうとしたが、カラクリを見抜いたロレンス(枚数操作についてはコル)に不正操作暴露を示唆され頓挫、キーマンとエーブからの無理難題を受け入れるかわりに不正を黙認するということで落ち着いた。 ルド・キーマン ケルーベにあるローエン商業組合商館の副館長。 商業の盛んな三角州にある分館の仕切りを任されている。 ロレンスより2歳程年下の細い体と金髪の持ち主で、ケルーベ有数の貿易商の息子であり、自身も貿易商人。 1度も行商をした事がないながら「頭の中には万枚に及ぶ地図がある」と言われるほど地理に明るく、「ケルーベの眼」の異名をとる情報通。 組合に所属する商人からの信頼も厚く、「帳簿を見るだけで商売の流れを完全に把握する」ほど商才に秀でている。 12巻にも登場する。 商業組合副館長として、貿易商としてふさわしい冷静さを持つが、イッカク取引という目も眩むような巨額の商売の前では冷静さも失ってしまい、エーブを操るためにアロルドを拘束したり、レイノルズと手を組んだ(とキーマンは判断した)エーブを殺そうとしたり、それを止めようとしたロレンスを「行商人風情」と罵ったりしている。 騒動終了後は、利益を得る手助けをしてもらった礼として(過程で迷惑をかけた詫びも兼ねて)豪華すぎる昼食を提供した。 17巻ではロレンスがニョッヒラに温泉宿を出す際に借金を申し込まれ、出資する。 その後所有する貿易船が難破して大損害をこうむるが、ロレンスへの出資分は確保できた。 コミックス版では、イッカクの騒動の後、「地図を見ているだけでは分からないこともある」ことを痛感し、あちこちに足を延ばすことを行うようになる。 また、エリンギンにかわりル・ロワへ禁書の代金を融資する役どころとして登場する。 ジーダ ケルーベにあるローエン商業組合商館の館長。 町の南側にある本館の管理をしている。 セイン・ナトレ ケルーベ南側にある教会の助司祭。 10巻 アム・ドイッチマン テイラー商会に属する商人。 細目で口髭を蓄えた壮年の男。 羊毛の買い付けを担当しており、ロレンス達にピアスキーを紹介する。 ラグ・ピアスキー ルウィック同盟に属するフィアス商会の商人。 金髪の青年。 ブロンデル大修道院にロレンス達を案内する。 商売の傍ら入植の世話もしており、料理が得意。 ハスキンズ ブロンデル大修道院に属する寡黙な羊飼い。 白い髪と髭を蓄え、野の賢人といった雰囲気を漂わせている。 長年にわたってこの修道院に仕えており、年老いてはいるが、迫力のあるがっしりとした体格をしている。 その正体は羊であり、修道院に伝説として伝わっていた「黄金の羊」本人。 羊の仲間の指導者の立場にある。 月を狩る熊のために故郷を追われてから、人間にまぎれて生活する仲間のために「故郷」を造ることを生涯の目標として生き続け、その地を守るために陰から教会勢力に協力してきた。 ホロを「若き狼」と呼び、ユーグからも「翁」と呼ばれるなど、ホロよりもさらに長く生きているらしい。 修道院での騒動が終わった後、ロレンスに北の地の動向を伝え、ユーグを紹介した。 11巻 この巻に掲載されている外伝「黒狼の揺り籠」はアニメ化されていないが、第2期BD3巻及び4巻にてオーディオドラマ化されている。 この項目で示されている声優はオーディオドラマのもの。 ハイ・バートン ジサーズ村の住人。 ドレという村人と土地のことで争っていた。 クローリィ ジダーズ村の住人。 金髪の少年。 村の土地の基準点を決める儀式に参加する。 ハンス 声 - エーブが駆け出しの頃取引をしていたジョンズ商会の商人。 貧しい農家の四男坊の出。 金儲けのためなら犯罪行為(文書偽造)にも良心が痛まない守銭奴。 フルールとポーストとの間に交わした青い服と銀細工の仕入れの契約書を黒い服と琥珀細工と書き換えて不良在庫を押し付け、さらにポーストがフルールに振り出した債権を買い取ってポーストを手駒として使おうとし、フルールをも人身売買同然に手元に置こうとした。 フルール・フォン・イーターゼンテル・マリエル・ボラン 声 - 駆け出し商人。 元没落貴族であり、未だに貴族階級の慣習が抜けない。 その後も商人に家柄ごと買われて嫁となっていたため、初めての独り立ちに意欲を燃やしている。 ジョンズ商会の紹介で、かつて舞踏会で会ったことのあるミルトンと商人として知り合う。 彼とともに服の取引に手を出すも、ハンスに騙され失敗。 とっさに服を持ち逃げしたミルトンを商人として追うも、彼は事故で既に半死半生の体であった。 彼にその手でとどめを刺すことで貴族としての自分に決別し、その時から「ミルトン」という名前の綴りに線や点を足すことで「エーブ」という商人としての名を名乗った。 オーラー 声 - フルールの元夫の下で働いていた老人で貴族の出身。 主が死んだ後も帳簿係としてフルールに仕え、彼女に商人のイロハを教える。 ベルトラ 声 - フルールの元で働いている1つ年下の女中。 フルールの夫が死んだ後も彼女に仕えている。 家の家事一切は彼女が取り仕切っており、フルールとは仲がいい。 ミルトン・ポースト 声 - 主に服を扱っている商人。 金髪の若者。 騎士として勇名を轟かせ、未亡人と結婚し領主になったポースト家の出身で、2番目の側室の三男坊。 駆け出しのフルールから、貴族向け服飾を仕入れるための融資を受ける。 しかし契約相手の契約書改竄によって不良在庫をつかまされ破産の危機に陥り、思い余って仕入れた服飾を持ち逃げしようとする。 逃亡先で荷馬車が事故にあい重傷となり、判断を誤った詫びとしてフルールに自分を殺させ、商人として生きる事の覚悟を教えた。 12巻 ハフナー・ユーグ ケルーベにある美術品(主に絵画)を扱うユーグ商会の主人。 豚を思わせる太った中年男性。 ハスキンズの紹介で訪れたロレンス達にフランを紹介する。 その正体はハスキンズと同じく齢を重ねた羊。 故郷があったことを記録に残すため、かつては自ら絵筆を取ってその一帯を巡っており、後に絵画商となった。 顧客は人間だけではなくホロのような「知性ある獣」もいる模様。 14巻では重傷を負ったフランに代わって筆をとり、北の地図を描いてレノスのロレンス達に送った。 フラン・ヴォネリ 黒い髪と瞳、南方の砂漠の民であることを示す褐色の肌をした少女。 ハフナーと取引している絵描き兼で、腕は確かだが偏屈で頑固な性格だという評判の持ち主。 旅慣れており、肝も据わっていて荒事に慣れている。 またキーマンからは、客筋が悪く過去のわからない怪しげな人物ということで、関わるべきでない相手とみなされていた。 北の地図を描く代金として、天使の伝説と魔女の噂が伝わるタウシッグへの同行をロレンス達に依頼する。 実は、かつて異端扱いされ壊滅させられたキルヤヴァイネン傭兵団のを務めていた人物で、傭兵団唯一の生き残り。 傭兵たちの世界では「赤鷲傭兵団の黒司祭」という通称で呼ばれていた。 悲惨な最期を遂げた、想い人でもあった傭兵団の隊長の後を追うように、死をも恐れぬ情熱で天国の扉を司るという天使伝説の真実を知るためにタウシッグに赴く。 14巻にも登場しロレンスたちにフィロンを紹介する。 17巻では引き続き各地を放浪していたようで、最後にロレンスと連絡を取った際にはエルサの修道院にある異教の神の物語を資料として紹介されていた。 ちょうどそこに駐在しているときにホロの招待状を受け取り、エルサと共にエーブと合流してニョッヒラを目指す。 タウシッグでの一件の際、ホロが意図して見せたわけではないが、その真の姿を見ている。 それがホロであったことにも、明言はしていないが気づいている模様。 ウルー・ミュラー タウシッグに住む体格のいい壮年の男。 年老いた村長に代って村を取り仕切り外部との交渉を請け負っている。 ヴィノ タウシッグに住む若い男。 妻と子供がおり、村を訪れたロレンス達を自宅でもてなす。 話し上手でロレンス達に村に伝わる天使の伝説と魔女の噂を話す。 カテリーナ・ルッチ かつてレノスに住んでいた修道女。 天使の伝説の真偽を確かめるため、伝説の残るタウシッグを訪れ、湖の近くにある森に住み付く。 魔女の噂の元となった人物。 信心深い、ただの女性であったが、それがために他の司教区の司教や貴族などからの質問や相談にも真摯に答えてしまい、本人も望まない名望を得てしまう。 自身の列聖への手続き終了が近づくに至り、世俗とのかかわりを捨てて犬とともに隠遁生活に入った。 天使伝説のもととなった滝のそばにあった炭焼き小屋に住み着く。 ロレンス達が小屋を訪れた時には椅子に座った状態で死亡し遺体はミイラ化していた。 カカナ・リンギット タウシッグ周辺の地を治める領主。 痩せた体をした神経質そうな壮年の男。 自らの地位を守るため、カテリーナの存在や天使の伝説を利用している。 13巻 ジョゼッペ・オーゼンシュタイン 敬虔な信仰心を持つ、髭面の司教。 疫病により住民の半数が死んだクスコフに、新しい教会の司教として向かうために旅をしていた所、夜に旅籠が3人の賊に襲われて危うい所をノーラとエネクに助けられた。 この時エネクに教会騎士の称号を授けた。 負傷したため、目的地が同じノーラとともにクスコフまで向かう。 負傷により寝たきり状態が続くが、その合間にも聖務とレズール対策を怠らなかった。 ノーラが服の仕立職人になることを夢見てクスコフに来たことを知ったうえで、助祭としてレズールとの交渉役に立ってくれるよう依頼する。 しかしそれはノーラの夢を絶つことにもなり、「より多くの人を生かすために1人を殺す」苦渋の決断であった。 トリー・ロン=クスコフ・カレカ クスコフの参事会代表を務める若い青年。 ジョゼッペ達を迎える。 アマン・グウィングドット ローエン商業組合クスコフ商館の館長。 リュビンハイゲンからヤコブ館長の紹介状を持って商館をおとずれ、服の仕立て職人になりたいというノーラに、仕立て職人の組合長アルスへの紹介状を書いた。 アルス・ヴィッド 背が高くてやせた赤毛の女性。 クスコフの仕立て職人組合長だが、それは親方でもある先代組合長が疫病で死亡したためであり、本人はまだまだ親方から学びたいことがあったと語っている。 建物を訪れたノーラとエネクに最初はきつい表情と態度であたるが、それは疫病に手も足も出なかった自分の不甲斐なさから出た八つ当たりであり、その態度をヨアンに叱られたこともあり、のちに謝罪する。 助祭としてレズールに赴くノーラのために司祭服を仕立てた。 ヨアンとの結婚を考えている。 ヨアン・エルドリッヒ クスコフで高利貸しをしている若い男性。 先祖が高利貸しであった故にその職業を受け継いでおり、それが故に皆から嫌われてしまうという苦労人。 職業柄町の人々からは良く思われていない存在だが「現在の貨幣と未来の貨幣を交換する両替商」だと自称してうそぶいている。 鋭い観察眼と巧みな話術を持つ。 アルスとは知人。 14巻 フィロン・ジームグルント ロレンスと同じくらいの身長の金髪の中年男性で、左足をやや引きずるように歩く。 レノスで団の部隊を務める商人の手配と配置を行っているジームグルント雑貨商店の店主。 一見傭兵上がりのような雰囲気だが、本人は戦いに赴いた経験はない。 かつて世界中で戦い、レノスの建設に尽力した戦士を先祖に持つジームグルント家13代目当主。 フランを嬢様と呼び敬意を払っている。 ル・ロワ 書籍の行商を行っている商人。 大げさな身ぶり手ぶりをする黒髪の小太りな男。 強欲ではあるが、むしろ欲望に正直な性格であるため逆に信用されると言う奇妙な人物。 エルサの父親であるフランツと知り合いでエルサの旅に同行する。 キッシェンの商会にあるとされる画期的な採掘技術が記された禁書を手に入れるため、デリング商会のエリンギンと面識のあるロレンスに彼との仲介を依頼する。 15巻 パロ、キリス、ユエ、インティ、シャリエミン 全てホロの狼仲間。 月を刈る熊が来襲した時に逃亡、以降の消息は不明。 ミューリ ホロの狼仲間の1頭。 昔ルワードの先祖に出会いミューリ傭兵団の創設に協力、この事績は傭兵団では伝説として語り継がれており、傭兵団の旗にも守護者として天に向かって咆哮する姿で描かれている。 自らの爪にホロ宛ての伝言を当時の古い文字で記し、傭兵団に託した。 その後の消息は不明。 ルワード・ミューリ ミューリ傭兵団の団長を務める青年。 北で戦いがあるという話を聞き、戦いに加わるため に団員と共にレスコの宿屋に逗留していた。 また、デバウ商会の意を受けて大量のトレニー銀貨をレスコに運び込む役目も担っていた。 当初はロレンス達を警戒していたが、ホロが伝説に出てくる狼だと知り、先祖から受け継いだ爪をホロに見せる。 昔話に出てきたホロに畏敬の念を抱いており、伝言を伝えた後は町に滞在するロレンス達を歓待する。 年齢はロレンスより5歳程度若い。 しかし傭兵団を束ねる者として十分な威厳と知性も有している。 酒よりも騎士物語(英雄物語)を好む。 デバウ商会の思惑と自分たちの役割を知り、報酬の額と傭兵の誇りの間で懊悩していた。 新規貨幣発行に端を発する騒動では、ヒルデの策にかかってスヴェルネルに向かうしか道はなくなるが、ルワード自身はその策の見事さに感心していた。 また、力のない正義に加勢できることを喜んでもいた。 しかし討伐隊であるフーゴ傭兵団の裏切りによって重傷を負い昏倒、市壁を巡る攻防戦が終決した後に目をさまし、重要な場面で寝ていただけの自分を責めて泣き叫んだ。 それを知ったロレンスとヒルデの計らいで、壊れていた溶鉱炉の修復の指揮を任された。 数年後である17巻でも相変わらず懇意の関係を継続しており、ロレンスの店の看板を輸送したり、ホロとロレンスの招待した面々の案内と護衛を引き受けるなど傭兵以外としても密接な関係を持っている。 続編「狼と羊皮紙」四巻にも名前が登場。 ミューリ(ホロとロレンスの娘の方)お気に入りの「狼と香辛料亭」の常連客であるとともに、「英雄譚にふさわしい」武勲を誇る傭兵として名を馳せていることが語られている。 マックス・モイジ ミューリ傭兵団に属する銀髪の大男。 ルワードの参謀を務めておりロレンスからの相談にも応じている他、ルワードとロレンス達の話し合いにも度々参加している。 16巻 ヒルデ・シュナウ 銀髪の混じった長い髪と口ひげをたくわえているどこか品のある年長の男。 その正体は普通の大きさの白いウサギ。 昔デバウ商会の現主ヒルベルト・フォン・デバウの夢に共感し彼に力を貸し、今は商会の会計人を務めている。 新通貨発行に端を発した商会の内部分裂を収めるため、ホロとロレンスに脅迫まがいの手段を用いて協力を依頼する。 実権を得ようとする急進派からの拷問によって重傷を負うが、ウサギの姿に戻れることを利用して軟禁状態から脱出、策をもってミューリ傭兵団の協力を得てスヴェルネルにたどり着く。 そこで討伐軍を率いて来たヤナーキンとの論戦で窮地に陥るものの、ロレンスの機転とホロの弁才によって大逆転、デバウ商会は救われた。 騒動終結後、ロレンスを商会へ誘うが固辞される。 その理由がホロへの愛情だと分かっていたので「自分も娘に化けられればよかった(気を引けたかもしれない)」と笑えない冗談を飛ばしている。 続編「狼と羊皮紙」三巻にも登場。 「狼と香辛料亭」開店後も懇意にしていたコルとミューリの要請に応じ、鳥たちや鯨の化身である「オータム」の力を借りてデザレフに火急の速さで到着すると、大司教と共謀して大聖堂所蔵の宝物を故売買するなど当地で背任を行っていた商会支配人一同を処分、デザレフが抱えていた問題の一端を解決するに至らしめた。 また、デザレフで聖遺物として秘され、コル達の窮地を救った「燃えない布」をであると知らしめ、コルを落胆させると共に「鉱石から布が生産できる」という事実でミューリを驚愕させた。 ルイス ヒルデの部下。 年月を経て知性を持った鳥だが、人間に化けることはできない。 また、大きさも普通。 ヒルデの命令でキッシェンに向かっていたコルの頭陀袋を盗んでヒルデのもとに運び、ヒルデが隠していたリュミオーネ金貨300枚とヒルベルトから託された打刻槌をホロに届けた。 ホロもルイスを気に入っており、「勇気ある者」と称していた。 レボネト 数百年の歴史を持つフーゴ傭兵団の団長、ルワードとも交流がある。 赤毛で筋骨隆々の大男で、ロレンスは「燃え盛るモイジ」と評した。 ルワードと同じく誇り高い傭兵だったが、デバウ商会の金の力に己の無力を感じ、一生かかっても使い切れない報酬の前に膝を屈してしまう。 しかし強烈な負い目も感じており、ルワードに「裏切り仲間」となるよう必死に懇願した。 ミューリ傭兵団を裏切ってルワードに重傷を負わせ、ヒルデの居場所を聞き出そうとするが、狼になったホロの介入によって部隊は混乱、火矢を射かけるよう命令しようとした時にホロの足に跳ね飛ばされ雪の上に落ちる前に踏みつぶされた。 以降の生死は不明。 これにより傭兵団は作戦行動不可能となる。 ラジ・グレム デバウ商会に属する若く未熟な商人。 ミューリ傭兵団追討の任を受けたフーゴ傭兵団の目付け役として同行。 デバウ商会の名を出せば皆がひれ伏すと考えていた、傲慢で激昂しやすい男。 ロレンス曰く「貴族の三男坊」のような軟弱者。 フーゴ傭兵団がミューリ傭兵団を裏切ったことで圧倒的優位に立つが、ホロが介入したことでフーゴ傭兵団は蹴散らされ、自身もホロに捕らえられた。 クラウス・フォン・ハビリシ3世 スヴェルネルの北方にある土地を治める領主。 権力者の雰囲気をまとった年嵩で赤毛の男。 スヴェルネル参事会の商人株筆頭議長を務めるジャン・ミリケが闘病中のため彼の職務も兼務している。 数十年前、スヴェルネル出身の妻が死亡、スヴェルネルに墓があり、スヴェルネルの安泰が第1となっていた。 それゆえにヒルデが主導した市門閉鎖(デバウ商会との戦争となる可能性があった)にも難色を示すが、市民が考え市門閉鎖の行動を起こすことには反対しなかった。 ヒルデとホロが超自然的存在であることを直感で見抜いており、ある程度「知性ある獣」に関する知識をもっていたものと思われる。 また、彼自身人と獣の血を引く存在であり、人であるロレンスと獣であるホロが愛し合っていることに複雑な感情を抱いていた。 商会の内紛が終結してからホロと交流を結び、互いに酒を贈りあったりロレンスの温泉宿が開店する際に開かれる宴には呼んでほしいと手紙を送ったりしている。 エマニエル・ヤナーキン デバウ商会の商人で、ヒルデの敵方(急進派)の筆頭とされる。 スヴェルネル無血開城要求の使者としてあらわれ、ヒルデと舌戦を交える。 金がすべて解決する、金の力に屈しないものはないという考えの、ロレンスがもっとも嫌悪するタイプの商人。 ヒルデとの交渉でもトレニー銀貨をばら撒くことで市民の歓心を買おうとするが、その銀貨が同然の不正なものであることをロレンスに見抜かれ(彼の言葉を受けた)修道女姿のホロに民衆の前で舌鋒鋭く説破されて完全敗北し、茫然自失としたままモイジに拘束された。 17巻 リフキン クスコフの住人で、桶屋の主人を夫に持つ。 エネクいわく「熊もかなわない」ほどの恰幅の良さを誇る。 鷹揚かつ快濶な人柄で、司祭の仕事を怠けて裁縫の練習をし、しかもその最中にうたた寝をしていたノーラを笑って許した。 エーブが乗る黒塗りの馬車が町に来たことを知らせた。 アニー ニョッヒラに温泉宿を構えたロレンスに色目を使ってきた女性の中で、彼に本気で惚れこんでしまった、一流の腕を持つ楽師の女性。 ロレンスに膝詰めで説得され身を引いた。 その真摯さを周囲に吹聴したため、ロレンスの信用が上がることとなった。 温泉宿開店前の宴で音楽を披露した。 ハンナ ロレンス達の家事を受け持ち、宿の開業後は厨房を任される予定の女性。 デバウ商会のヒルデの紹介で、かなりの倹約家。 雪山の中からでも山菜や薬草を見つける名人。 その正体はホロやヒルデと同じく「知性ある獣」とロレンスは推測したが、彼女は自身のことを語らないし、詮索するものでもないと考えていたので不明のままとなっている。 ヒルベルト・フォン・デバウ 名前のみの登場。 スヴェルネルの攻防ののちに解放され、ロレンスと面会、感謝の意を示した。 ロレンスが温泉宿を開業するにあたり資金提供を申し出たが、「日の出の勢いのデバウ商会から金を借りる恐ろしさ」を承知しているロレンスから断られた。 モリス ニョッヒラの温泉宿の中でも特に金持ちや身分の高いものをターゲットにしている高級宿の主。 ロレンスが温泉を見つけるまでは「最も辺鄙(上流階級が好む)な場所にある温泉宿」として気を吐いていたが、そのお株をロレンスに奪われそうになっているため何かと突っかかってくる。 ホロ曰く「宿の食事は(残飯を漁っている鳥や狐からの情報によると)二流もよいところ」。 フリード・リッテンマイヤー 短編「行商人と鈍色の騎士」に登場する老騎士。 ホロと出会う3年前にロレンスと出会う。 主君であるゼンフェル伯が荒地に建てた砦の管理を任されていたが、その主君は既に亡く、砦での生活を維持するための特権も近々切れるとのことで、ロレンスに砦に溜め込まれた宝物の換金を申し出る。 その後、砦を離れる前に「最後の一戦」の相手をロレンスに務めてくれるよう頼み、受け入れられる。 しかし戦いの途中で羊から落ち、失敗。 ロレンスに「名誉ある死」を与えてくれるよう頼むが受け入れられず、騎士を廃業して砦を去った。 ポール、シュティッケンガルト、エドワード二世 リッテンマイヤーが住んでいた砦に飼われていた家畜達。 ポールは鶏、シュティッケンガルトは豚、エドワード二世は羊。 エドワードはリッテンマイヤーの乗騎も兼ねる。 ただし人を乗せる訓練を受けていないので、すぐに振り落とそうとした。 18巻 トート・コル すっかり成長して、出会った当時のロレンスと同じくらいの年頃の青年となっている。 しかし、ホロには、未だに〝コル坊〟と呼ばれている。 ロレンスの湯屋「狼と香辛料亭」を手伝いつつ神学者を目指して勉強を続けてきたが、湯屋にやって来たある客の話に感銘を受けて一大決心をし、十数年ぶりにニョッヒラを出て旅立つことになる。 ミューリ ロレンスとホロの間に生まれた一人娘。 狼の耳と尻尾を持ち、灰に銀粉を混ぜたような不思議な色合いの髪をしている。 髪の色を除けば外見は人の姿を取っている時のホロと瓜二つだが、中身はまだ年相応に幼く、ホロに輪をかけて天真爛漫な性格で、ロレンスやコルの悩みの種でもある。 耳や尻尾を隠すことができ、ふだんはその姿で普通の人間のふりをしているが、感情が大きく揺れ動くと無意識のうちに出てしまうことがある。 なお、狼の姿になることもできるが、狼が本来の姿であるホロと違って人の姿の方が自然であるらしく、狼の姿になるには練習が必要だった模様。 生まれたときから一緒にいるコルのことを「兄様」と呼んで懐いており、ニョッヒラから旅立つコルの荷物の中に紛れて一緒に家を出てしまう。 ハンナ 第17巻で初登場した、ヒルデから紹介された女性。 ロレンスの店「狼と香辛料亭」の厨房を一手に引き受け、涼しい顔で一人で三人分は働くという働き者。 その正体は当初の予想通り人ではなく、ロレンスは今なお詳しくは聞いていないが、どうやら鳥の化身であるらしい。 カーム ミューリの幼馴染で、ミューリと同じく悪戯好きの男の子。 ミューリがコルと家を出た事を聞きつけ、ロレンスにミューリへ求婚したい旨を告げに来る。 サイラス ニョッヒラの湯屋の店主、酒造が趣味で、カームの父である。 アラム 南の国で傭兵稼業のようなことをして細々と食いつないでいた、短い金髪の生真面目で不器用な青年。 ひょんなことからニョッヒラから西に山を越えた先にある土地の特権状を手に入れ、そこにある修道院跡を利用して湯屋を始めようと仲間とともに北の地にやってきた。 実はその正体はホロと同じ狼。 真の姿はホロより小さく、また年齢もずっと若いらしい。 特権状をめぐる騒動の後、温泉は出なかったものの、奇跡の起きた巡礼地として観光名所となったその土地で宿を始めることになる。 セリム アラムの妹で、湯屋を始めるべくアラムとともに北の地にやってきた。 アラムよりもさらに生真面目そうで物憂げな顔をした、修道女のような佇まいの少女で、髪の色も顔色も薄く、幸薄そうな印象を与える。 見た目は人の姿の時のホロよりも少し年上に見える。 その正体は銀色の毛並みが美しい雌の狼。 人の姿の見た目に反して、実際はホロよりもずっと若い模様。 真の姿はやはりホロより二回りは小さいが、それでも人よりは大きい。 紆余曲折の末、コルとミューリが抜けて人手不足になっていた「狼と香辛料亭」に住み込みで働くことになる。 19巻 アマーリエ・ドラウシュテム=ハディシュ ハディシュ村第7代領主の少女。 ヤーギン アマーリエに仕える。 狼と羊皮紙 ハイランド ウィンフィール王国の貴族で、庶子ではあるが王家の血を引く人物。 男から見てもなお目を引くほど整った顔立ちと目の覚めるような金髪の持ち主。 気さくな性格で、阿られるのはあまり好きではないらしい。 コルよりも若いが聡明さと胆力をあわせ持ち、ミューリの正体にも気づいているようだが、特に詮索もせず放置している。 教皇の横暴に立ち上がった父親の国王を手伝い、教会側との交渉に奔走するとともに、聖典の俗語訳を作るという計画を発案し推し進めている。 ニョッヒラで「狼と香辛料亭」に滞在した際にコルを気に入ったらしく、自分の計画に引き入れた。 実は女性で、ふだん人前に出る時は男装している。 コルは男装を解いた姿を見るまでそのことにまったく気づいていなかったが、ミューリは気付いていた模様。

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マリエル 権限

主要人物 クラフト・ロレンス - 本作の。 ローエン商業組合に所属する25歳の行商人。 12歳で親戚の行商人に弟子入りして18歳で一人立ちした。 将来どこかの街に店を構えるという漠然とした夢を描くだけの孤独な行商人生であったが、パスロエ村でホロと出会い、ともに旅をすることとなった。 ホロの言動に翻弄され、時には衝突しながら、ともに事件を乗り越え、次第に絆を深めていく。 商人としての能力は高く、「自分は一介の行商人でしかない」と自己評価しつつも困難な局面を何度も成功裏に切り抜け、大物の商人たちから一目置かれることになる。 特に教育らしい教育は受けていないようだが非常に博識な人物であり、政治経済から宗教、歴史、地理、科学技術など多岐に渡る知識を持っている。 また、様々なタイプの人間がこの世に居る事も知っており、男女の問題を除けば元々の人柄の良さも手伝って対人関係で失敗する事が非常に少ない。 商人として頭の切れる一方、自ら窮地を招きホロに助けられたり、会話で一泡吹かせようとするも軽くあしらわれ「可愛い仔」扱いされることもある。 商売相手としてならば女性の扱いは決して不慣れな方ではなく挨拶程度にお世辞も使えるが、肝心な所で女心が分からず、自分に対する好意には非常に鈍感である。 バランス感覚に長じており、その判断基準は非常に常識的である反面、革新的な発想をすることはどちらかと言えば苦手であり、効率の悪い稼ぎ方に陥る場合もある。 逆に論理的な推理能力は高く、僅かなヒントから隠された真実を突き止め、窮地を脱した経験も1度や2度ではない。 確信を得た際の行動力には商人としても目を見張るものがあり、場合によっては敢えてあくどい手段を使ったり、必要とあらば力技を押し通したりもする。 その思い切りの良さはディアナからも賞賛されている。 これらの長所はしばしば彼を、普通なら一介の行商人が関わることなどないような大事件へと巻き込む一因ともなっており、その身を窮地に陥らせる事がある。 特にホロと旅をするようになってからはまさしく波乱万丈の人生となっている。 そのため罠に嵌められる事も多く、経験を積んで抜け目なくなりつつも、不可避の危機に晒されることになる場合が少なくない。 ホロとは相思相愛で、第17巻では正式に結婚はしていないが事実上夫婦となっており、ニョッヒラで一緒に暮らしつつ、湯屋の開業準備をしている。 その後正式に結婚し、娘の ミューリをもうけた。 十数年経った後も、湯屋 「狼と香辛料亭」の主人を務めつつ変わらずホロと仲睦まじく暮らしており、客の間では「楽師の歌や踊り子の踊りより、主人夫婦のやり取りを見ていたほうが面白い」と評判になっている。 歳を重ねてかつてほど無理はきかなくなってはいるが、ホロが嫌がるためでっぷりと太った親父にはなっておらず、若々しい外見を保っている。 ホロと自分の現状を脅かしかねない相手に対する警戒心が非常に強く、いちいちそう感じてしまう事はコンプレックスでもある。 しかし反面、自分の下の者にはとても慈悲深く、かつて修行時代に自分が上の者にされて嫌だったことを下の者に行うことに抵抗を持ち、逆に自分が上の者にされて嬉しかったことを未だに覚えている程、どこまでも優しい人間である。 自己評価に反して守銭奴としての面は比較的薄く、自分一人で利益を独占するよりも、皆で分け合う方を好むといったお人好しな面があり、ホロにも時として呆れられることがある。 また、「金で全てを解決する」と言う考え方を非常に嫌っており、物以外のもの、つまり心や誇りを金で買うような行為は「悪」と断じてさえいる。 そのため常にフェアな取り引きを前提とし、ホロを含めた誰もが、彼を信用する原因になっている。 ホロ 声 - 普段は、亜麻色の長い髪、赤い琥珀色の瞳、可憐な面差し、鋭い犬歯、そして先の白い尻尾と立ったを持つ、10代半ばぐらいの小柄で細身の少女の姿をしている。 ロレンス曰く、10人中10人が振り向くほどの別嬪である。 しかしその正体は、数百年もの歳を重ねた、人を丸呑みにできるほど巨大なである。 北のヨイツという土地の生まれだが、そこを出て各地を経巡った末に南のパスロエの村に豊作を司る神として数百年にわたり住んでいた。 しかし農業技術の発展もあって村人に必要とされなくなり、孤独感と望郷の念に苛まれるようになっていたところに偶然やってきたロレンスの荷車にもぐり込み、村を出た。 以後、ロレンスとともに旅をするようになった。 「わっち(私)」「ぬし(貴方)」「…ありんす」「…かや」「…してくりゃれ」などのを使う。 数百年にわたって生きてきたためか、ときおり達観した物言いをする。 相手の声色から嘘を見抜いたり、触れあった硬貨の音から純度の差を聞き分けたりすることができる優れた耳を持ち、鋭い洞察力や、麦を瞬く間に成長させる能力などを有する。 また、狼以外の動物(鳥、狐、鹿、熊など)と会話し使役することも可能。 言われた動物も、よくそれを覚えている様子。 もっとも、ロレンスと出会うまで何百年もパスロエ村に「麦の神」として居着いていたため、少々世間からズレたところもある。 かつて「賢狼ホロ」と呼ばれ、故郷であるヨイツの地を離れてからは行く先々でその地の伝承に名を残してきたが、今は(の類)と誤解され騒がれるのを嫌って、気を許した相手をほかにして耳や尻尾を見せることはない。 なお、伝承によっては ホロウという名で記録されていることもある。 故郷のヨイツでは指導者として頼られ、教会からは迫害を受けて追われ、村人からは神として扱われてきた彼女には、対等の立場で話のできる相手は本編までの長い間居なかった。 そのため他者から畏敬されるということを好まず、ロレンスが自分に張り合ってくることを内心では喜んでいる。 狼の習性でものを丸呑みすることもあるが基本的には美食家。 しかも、細い体のどこに入るのかと思わせるほどの大食いである。 肉が大好きであり、ひとりで子豚の丸焼きを平らげてしまうほど。 また甘い物にも目がなく林檎が大好物。 その上に大酒飲みでもある。 必要となれば、生き血か数粒の麦粒を食べることで、人の姿から本来の狼の姿に戻ることができる。 麦に「宿る」ことで自らの命をながらえ不死となり、その麦は腐ることなく温もりを保つという。 自分が宿った麦粒を収めた皮袋をロレンスに作ってもらい、首から下げて大切にしている。 第17巻ではロレンスと事実上夫婦になっており、その後、正式に結婚し娘の ミューリをもうけた。 十数年経った後も、外見はほとんど変わっていない。 各巻登場人物 1巻 ヤレイ パスロエ村の交渉人(商人に売り渡す麦価の交渉を担う)で、ロレンスとは本編開始以前からの顔馴染み。 重税による高値の為に麦の価格交渉では苦労していたが、領主主導の技術革新によって生産力を高め、村の経済力に自信を深めつつある。 しかし、麦の豊穣を司る神「ホロ」を「豊作・凶作を弄んで村人を苦しめる気まぐれな存在」としか認識しておらず、から異教徒の疑念を持たれた事をきっかけに「ホロを恐れ崇める古い時代」と決別しようとして、ロレンスのもとにいるホロを教会に告発しようとした。 クロエ 声 - テレビアニメ版でヤレイの代わりに登場する女性。 女性としてロレンスに好意を寄せているという設定が加えられた以外、基本設定はヤレイとほぼ変わらない。 トレニー銀貨切り下げをきっかけとしてメディオ商会と手を組んでパスロエの麦を無関税にしようと企む。 その過程でロレンスのそばに麦の神ホロがいる事を知り、ホロを教会に売ろうとしたが、失態を重ねて返り討ちにされてしまったあげく、ロレンスには決別されてしまう。 テレビアニメ第1期最終話にも少しだけ登場しており、丘の上から憂い顔で遠方を眺めていた。 ゼーレン 声 - 旅の途中にロレンスとホロが立ち寄ったで知り会った、謎の商人。 ロレンスに貨幣改鋳に関わる儲け話を持ちかける。 その正体はメディオ商会に雇われた新米行商人で、切り下げが予定されているトレニー銀貨を商人達に貯めこませる罠を張っていた。 ワイズ 声 - パスロエ村にほど近い港町パッツィオで、ロレンスが懇意にしている。 ロレンスより少し年下の金髪の青年。 師匠同士が知り合いであった縁で、ロレンスとは付き合いの長い友人の様な存在。 ホロから「賢い雄」と評される程、あしらい上手の女好きであり、テレビアニメ版では初対面の彼女にいきなり抱きつく。 17巻で開店の前祝としてロレンスに招待され、エネクに追い立てられながら一番乗りを果たした。 リヒテン・マールハイト 声 - 港町パッツィオで3番目に大きいミローネ商会のパッツィオ支店店長。 よく頭が回り、沈着冷静で丁寧な言葉遣いの人物。 トレニー銀貨切り下げに絡んだロレンスの取引話を受け、商会の利益の為に様々な面で協力する。 その取引自体は不調に終わるものの、ロレンスの商人としての素質や誠実さに感じ入り、予定外の分け前を提示する。 「肥え太った魂に香辛料を効かせた体の商人の話」に絡めてロレンスが成功する事を期待した。 エーレンドット 名前のみの登場、伯爵。 パスロエ村を含む地域の領主で、物語が始まる数年前に領地を与えられた。 貴族の館でふんぞり返るよりも農民と一緒に土にまみれるほうが好きという変わり者で、にも深く通じる。 彼により南方の農業がパスロエに導入され、パスロエの収穫率が向上した。 さらにメディオ商会の後ろ盾となって関税撤廃を画策する。 2巻 ノーラ・アレント 声 - 教会都市リュビンハイゲンの教会に雇われ、として働く金髪の少女。 優しく穏やかな性格だが、芯の強いところもあわせ持っている。 顔を隠していると近くで見ても男の子と見間違える程に痩せぎすであり、自分でも事を気にしている。 ただ、その羊飼いとしての腕前と聡明さにはホロも一目置いている。 いつもエネクという優秀な黒いを連れている。 仕立て屋になる夢を持ち、真摯に働いていたが、女性羊飼いという珍しさと優秀すぎる能力から、教会からを使っているのではないかと疑われ、苛烈な待遇を押し付けられていた。 その事に、口には出さないものの小さからぬ不満を持っていた。 その不満を嗅ぎ取ったロレンスから金の密輸に参加する事を勧められ、それを受ける。 途中、リーベルトの裏切りによって危機に陥るものの、密輸は成功、報酬を受け取り、羊飼いを辞めて町を出た。 テレビアニメ第1期の終盤やゲーム『狼と香辛料 海を渡る風』では一時、ロレンス一行と行動を共にしている。 羊飼いを廃業した後は、仕立て職人になる夢を叶える為にエネクと共に疫病で人口の半分が死滅した町クスコフへと赴く。 そこでジョゼッペ司教と知り合い、町を救う為に仮の助祭となった。 17巻では正式に司祭になった模様。 ホロの出した招待状を受け取り、エーブと合流。 道中他の女性招待客と出会い、昔話を温めつつニョッヒラを目指した。 金の密輸の一件でホロの真の姿を見ており、その正体を知っている数少ない人間のひとり。 エネク 声 - 不明 ノーラの元で牧羊犬をしていた黒い犬。 一人称は我輩。 最初の主人が流浪の傭兵に殺され、自身も重傷を負っていた時にノーラと出会う。 ノーラのことを他人に優しすぎると心配する一方で、その能力・性格を主として認め忠誠を誓っている。 ホロの様な超自然的存在ではないものの、ある程度の人語を解す。 表情は豊かで機転が利き、且つ旅籠を襲撃した賊に奇襲をかけるなど戦闘能力も高い。 ノーラが主役の外伝ではエネクの視点から物語が進行した事もある。 クスコフの町ではジョゼッペ司教からの称号を賜り、町の人たちから可愛がられつつものんびり暮らしていた。 ヤコブ・タランティーノ 声 - リュビンハイゲンにおいて、ロレンスが所属するローエン商業組合の経営する商館の主。 古参の商人で「ローエン商業組合にいる全ての者達は自身の子供だ」と語る。 ロレンスを修行時代から知っており、「クラフト」と名前で呼ぶ。 面倒見は良いが、必要な時には商館主としての厳然たる態度で接する厳格さも持ち合わせる。 ロレンスが「北の大遠征」を見越して大量の武具を仕入れた末に価格暴落で破滅の危機に直面した際はロレンスの欲深さを叱咤しつつも何とか事態を改善できるよう祈っていた。 ロレンスが抱えてしまった借金の期限が到来した際もロレンスの安否を気にしていたが、期限が過ぎてもロレンスどころかレメリオ商会からの取り立ても来ないため、同じくロレンスの身を案じていた商人たちとロレンスを待ち続けることになる。 ロレンスがレメリオ商会による裏切りを撃退し無事戻ってきた際には、しっかり拳骨でロレンスを叱咤しつつもその帰還を心から祝福してくれた。 ロレンスがホロやノーラと共に成功した金の密輸に関しては痛快だったらしく大笑いで黙認、まだ確実にノーラから受け取っているわけではない金に関する手形などもきちんとロレンスから買い取ってくれている。 このヤコブの配慮のおかげでレメリオ商会への借金取立てはローエン商業組合が行うことになり、ロレンスは恨みを買うことなくレメリオ商会と手を切ることが可能となった。 ハンス・レメリオ 声 - リュビンハイゲンにあるレメリオ商会の主人。 ロレンスと同様に「北の大遠征」を見越して大量の武具を仕入れたものの、遠征中止で価格が暴落し破産の危機に陥る。 商才としては決して無能ではなかったらしく大商会を取り仕切るだけの実力はあった模様。 ロレンスとしては自分と同様に最悪のタイミングで武具の取引に手を出してしまっただけであり、現時点での破産さえ乗り切れば十分に商会を立て直すことができる人物と評価していた。 窮余の策として、ロレンスが振り出した約束手形を買い取りリュミオーネ金貨50枚を得ようとする。 その後ロレンスの策に乗って金の密輸に関与するが、持ち金が少な過ぎた為、借金返済出来るギリギリの資金しか用意出来ず、思い余ってロレンス放逐とノーラ殺害を決意。 然し、それがホロの逆鱗に触れ計画は失敗。 本来の姿で戻ってきたホロとロレンスを前にして降伏、商会を続けていく事は許されたものの、ローエン商業組合にリュミオーネ金貨550枚に相当する借金を背負ってしまった。 ただし一介の行商人ではなく巨額の取引を行う商会単位での金額としては決して支払えない金額ではなく、なおかつ10年での支払いで最初は小額からの返済で構わないという商会相手の借金としてはかなり緩い条件の借金であり、レメリオ商会がもう一度立ち直ることも十分可能な範囲での借金となった。 これによりロレンスは恨みを買うことなくレメリオ商会と手を切ることができ、レメリオ商会もとりあえず救ったということで心情的にも負い目を負うことなく行商人を続けることが可能になった。 アニメ第1期最終シーンでは、金銭的に立ち直って活気に湧くレメリオ商会が描かれている。 マーティン・リーベルト 声 - ロレンスらと、北東の町ラムトラに同行するレメリオ商会の若き幹部。 レメリオよりロレンスとノーラを殺す様に命令されていたが、ホロの逆撃により計画は失敗した。 最終的にロレンスとノーラと敵対してしまったものの、本来の性格としてはそこまで非道ではなく若き幹部としてレメリオ商会の行く末を案じていた。 裏切り前提とはいえロレンスたちを急かしてまでラムトラへ到着しようとしたことを謝罪するなど、それなりに歩み寄りも模索していた。 ラトペアロン 声 - リュビンハイゲンにほど近い町、ポロソンに商会を構える町商人。 敬虔な正教徒だが、商売では不正を働いているらしい。 不良在庫を掴まされ大損を被ったレメリオ商会の人々からは嫌味をこめて「ラトペアロンの狐」と呼ばれている。 ロレンス相手に机の傾きによる天秤の細工を仕掛け詐欺に嵌めようとするが、気づいたホロがわざと机に水をこぼしたことで机の傾きを見抜かれてしまう。 詐欺ということで商会の信用も教会の信用も失うという絶体絶命の危機に陥りかけるが、口外しないという条件でロレンスがこれまで高価格で取引していた武器を低価格での大量購入を申し出たため「遠征の中止による武器の価格が大暴落中」という大事な情報をロレンスたちがまだ知らないことに気づく。 自分が行っている商売上の不正を知ったロレンスに対し、本来なら暴落中で売りたくても売れない武器をそれなりの価格で売ってしまうことで逆に大損を負わせる形で利を得た。 更にすでに不良在庫となっていた武具を大量に売りつけたことで大損を負わせていたレメリオ商会にロレンスと交わした債券を譲渡するという手段に出る。 これにより約束手形が破産寸前のハンスの手に渡ったことでロレンスはレメリオ商会への借金を抱えてしまい、2巻におけるロレンスとホロの絶体絶命の危機を招く。 3巻 フェルミ・アマーティ 声 - クメルスンに住むローエン商業組合所属の魚の仲買人。 南の方の国の良家出身の人物と噂され、3年ほど前からクメルスンで商売を始めて頭角を現し、若手の有力な商人となる。 「遍歴の修道女」を名乗るホロに一目惚れし、借金で縛っている(とホロから説明された)ロレンスに借金の肩代わりを条件にホロ解放を要求し、借金を返済した暁にはホロへ求婚することを宣言する。 契約成立後、祭りの開催中に相場が急上昇したを利用し急速に資金をため、契約期間である祭り終了までに規定金額を集めることが確実視されていた。 契約期限前夜、借金の肩代わりを阻止しようとするロレンスに申し込まれた「による決闘」を受けるが、ロレンスとホロに黄鉄鉱を大量に投げ売りされたことで利益のほとんどを失い、借金の肩代わりに失敗する。 ホロによると、何やら「腹に据えかねる」ことを言ったため、手ひどく別れてやるつもりだったとされる。 その後しばらくは失意に沈んでいたが、そういった男性を慰めることが好きな女性との良縁を得て、今は幸せに暮らしていることがディアナによって語られている。 マルク・コール 声 - クメルスンに露店を開く商人。 ロレンスとは旧知の仲。 かつては行商人をしていたが、クメルスンで妻のアデーレと出逢ったのをきっかけに、町商人となった。 妻との間には2年前に生まれた子供がいる。 弟子の小僧エウ・ラントを使う。 異国の言葉にも通じている。 商店の規模は小さいものの背負っているものは大きく、ロレンスが黄鉄鉱買付の代役を頼んだところ、「店の看板に傷をつけるわけにはいかない」と断っている。 その上で友人であるロレンスのために「値上がりしすぎて売れない黄鉄鉱を抱えている町商人」を調べ伝えた。 アデーレ・コール 声 - マルクの妻。 4年前にクメルスンでマルクとぶつかった拍子に恋におち、戯曲のような顛末を経て彼と結婚した。 結婚した当初はか弱い外見だったそうだが、今ではマルクより体が大きい。 エウ・ラント 声 - マルクの露店で働いている少年。 クメルスンより北にある寒村出身。 まじめで機転が利き、マルクから教えられた商売や人生のイロハを忠実に守っている。 ロレンスとアマーティの決闘でもロレンスの手足として細々とした雑用を引き受けている。 ホロに一目惚れしていたが、アマーティとの勝負で劣勢に立っていたロレンスを殴られる事を覚悟で諫言し、背中を押すなど、勇敢で義侠心のある性格。 ギ・バトス 声 - ローエン商業組合に所属し、を主に扱う年配の行商人。 地帯とクメルスンとの間を30年近く、重い荷物を自分で背負って往復しているため、体格はがっしりしており、堅そうな不精ひげを蓄えている。 商売上、異端の師たちとも付き合っているため、敬遠する者が多い。 最近まで無趣味であったがに興味を持つようになり、ディアナとも懇意にしている。 マルクの依頼でロレンスにディアナを紹介した。 ディアン・ルーベンス 声 - ギ・バトスに紹介された作家で、流れるような美しい黒髪を持つ謎めいた美人。 通称ディアナ。 異端としてを追われたため、教会の手が及ばないクメルスンに来た。 錬金術師たちが集まる一角に住み、各地に散らばる異教の物語を収集しつつ錬金術師たちのまとめ役ともなっており、ホロの要望に応じて彼らが持つトレニー銀貨400枚分の黄鉄鉱を集めた。 その正体はホロと同じように人ではなく、何百年も生きている巨大な白い鳥である。 かつて人間の僧侶と夫婦同然の暮らしをしていたが、老いないことを訝しがられ、そのために修道院を追われることとなった。 17巻ではホロの招待状を受け、ホロたちの「人生の先輩」と称してエーブとノーラに合流。 自分の正体は明かしていなかったが、ノーラに人でないことを見破られた。 正体を知る者はロレンス、ホロ、ノーラ(ノーラは「鳥」とまでは気づいていない模様)。 DS版ゲーム『海を渡る風』にも登場し、重要な役割を果たす。 4巻 リーンドット エンベルクの町で1番大きな粉屋、リーンドット商会の主を務める恰幅のいい男。 エンベルクの街が、テレオの村のフランク司祭と結んだ「テレオ村の麦は提示された量を提示された金額で全て買い取らなくてはいけない」というような一方的な契約に苦しんでおり、可能なら破棄したいと考えていた。 その折、フランツ司祭が死去したことから(コミックスでは「リデリウスの業火」に変更)による死亡事件をでっちあげてバン司教とともに契約破棄を狙うが、ホロによる奇跡を見せつけられ計画は頓挫した。 しかしその後、契約破棄とロレンスによるクッキー作成を提案され、それを受ける。 クッキーは物珍しさもあって飛ぶように売れ、テレオ村ともある程度良好な関係に落ち着いた。 ギヨーム・エヴァン エンベルクにほど近いテレオの村外れでロレンス達が出会った、快活な性格の黒髪の少年。 エルサとは恋人関係にある。 村では水車小屋で粉挽きをしており、村人からは麦をくすねているのではないかと疑われ嫌われていた。 毒麦の騒ぎではロレンスの次に混入犯人に疑われ捕縛されかける。 それを察知したロレンスによって村外に逃がされるが、村のためにバン司教(及びリーンドット商会)と向かい合う決意をしたエルサとともに村に戻る。 騒動の解決後、テレオ村の麦売買の交渉人となり、商業の勉強を始めた。 毒麦騒ぎの際に後述のエルサとともにホロの真の姿を見ており、その正体を知っている数少ない人間のひとり。 フランツ・シュティングハイム テレオの教会の司祭だったが、ロレンス達が尋ねた時には既に故人。 異教の神々の話を集める修道院長ルイズ・ラーナ・シュティングヒルトが住むディーエンドラン修道院への道を知っているとされていた。 しかし実はフランツ司祭がシュティングヒルト修道院長であり、テレオ村の教会がディーエンドラン修道院そのものだった。 毎日の祈りを欠かさない、信仰心篤い敬虔な正教徒だったが、信仰心ゆえに異教の物語を収集するようになる。 その中には教会が禁書としたものもあり、一度ならず異端の嫌疑をかけられるが、その全てを晴らしている。 周辺の貴族、司教などとも縁が深く(弱みを握っていたような印象)、またエンベルクとの麦の取引の特権や関税権などで破格の条件を認めさせるなど、謎の多い人物。 異教の物語の全てを平等に収集しようとする一方で、月を狩る熊についての話のみが系統だった複数の話で構成されることに神の存在を証左する特別な意味を見出していたと思われる書き込みを残している。 エルサ・シュティングハイム テレオの教会に住むまじめで無愛想な少女で、司祭代理。 フランツ司祭亡き後の教会を1人で守っていた。 フランツ司祭の娘だが血はつながっていない。 蜂蜜色の瞳を持ち、人前では常に焦げ茶色の髪を後ろに引っ張って束ねている。 エヴァンに思慕の情を抱いていたものの、教会を預かる身として言い出せずにいた。 義父であるフランツ司祭をこの上なく尊敬しており、異教の神の物語を収集していることについても表立って非難しなかった。 その時、北の森の狼神ホロウについても聞かされていた。 その後、ディーエンドラン修道院への道を尋ねてきたロレンスらを門前払いにするが、策略をもって教会に入られ、ホロの正体を知るに至り、協力することを決める。 毒麦騒ぎの際には異端として村人に吊るし上げられそうになるが、ロレンスの機転によって村を脱出する。 しかし「村の教会を預かる者」として村人を見捨てるわけにはいかないと村に戻ることを決意、ホロの協力もあってエンベルクの陰謀をはねのけた。 14巻ではル・ロワと共に村の教会で聖務を務める人材を探すための(エヴァンと結婚するために教会を委ねられる人物を探すためでもあった)旅の途中で、立ち寄ったレノスのフィロンの店でロレンス達と再会する。 宿を確保できなかった為、ロレンス達の泊まる部屋に厄介になる。 聖職者としての威厳を漂わせているが、面倒見がよくコルに食事の時の作法を教えたり、聖典の講義等を行う。 ロレンスがホロを愛していることを(自身がエヴァンに告白できないことと重ね合わせて)気付いており、「自分の気持ちにもっと正直になるべきだ」と泣きながら説教した。 15巻ではロレンスと別れコルを連れてル・ロワと共に旅立つ。 17巻ではテレオの村に戻っており、ロレンスの紹介で訪れたフランに異教の神の物語を資料に貸し出していた所にホロの招待状が届き、エーブたちと合流してニョッヒラを目指した。 毒麦騒ぎの際にホロの真の姿を見ており、その正体を知っている数少ない人間のひとり。 セム テレオ村の村長。 杖を突く小柄な老人。 温厚かつ冷静さを失わない指導者。 フランツ司祭によって生活が楽になる前の村を知っており、生きることすら苦痛であった時代に戻ることを恐れている。 「ケパスの酒」による騒動でも動揺する村民をなだめ対策を講じ、容疑者扱いされていたロレンスにも公平に接している。 この騒動がエンベルクによって仕組まれたものであることに薄々気づいていたが、打つ手がなく煩悶としていた。 イーマ・ラネル テレオの居酒屋の女将。 村人たちに慕われる赤毛で恰幅のいい女傑。 若い頃は海岸から山ふたつ向こうの村に住んでいたが、海賊の襲撃によって難民となり、村から逃げる時に何故か持っていたの醸造器を使ってビールの行商を行っていた。 その後鹿狩りの名手と呼ばれる伯爵と出会い、そのビール造りの腕を見込まれて伯爵お墨付きとしてビールを売ってよいと言われた。 面倒見のいい人物で、訪れる者がほとんどいない村の教会へ食べ物などを寄付していた。 エンベルクによる毒麦の陰謀でもエルサの味方という立場を貫いており、エルサを吊るし上げようとする気運が高まるのを感じ取ってロレンスにエルサを連れて村を離れるよう依頼した。 ホロの真の姿は見ていないが、毒麦騒ぎの際に耳と尻尾は見ており、ホロが人でないことを知っている。 バン エンベルクの町にある聖リオ教会の。 教区拡大のために異教を信じるテレオを狙い、リーンドットとともにテレオ村に乗り込むが、ホロが仕組んだ奇跡によってテレオ村の教会を正統なものであると認めざるを得なくなった。 コミックスではロレンスに提示された利益供与の見返りにクッキーにお墨付きを与え、反発するであろうパン屋の職業組合を抑えつつテレオ村以外でクッキーを作ることを禁止する約束をした。 5巻 アロルド・エクルンド 声 - 港町レノスで宿屋を営む寡黙な老人。 青い瞳と顔の半分以上を覆う白い髭の持ち主。 かつてはローエン商業組合に属する旅の毛皮商人で、革紐工場を営む家に入り婿して革紐職人親方を継いだ。 その後、革紐工場を宿屋兼荷物置き場に改装して、そこの主人となる。 客の詮索はせず、興味を持った人物以外は名前も尋ねない。 日がな1日、温めたぶどう酒を手に、南へ巡礼の旅に出ることを望んでいる。 北の大遠征中止と、それに伴う町の経済不振、くわえてエーブに諭されたことから町を出ることを決意、その際ロレンスに宿の所有権を譲った。 エーブとともにケルーベに到着するが、イッカク騒動でキーマン配下に捕らえられる。 その後、騒動が落着した後エーブのもとへ返されるが、以降の動向は不明。 エーブとともに南へ渡り、巡礼の旅を開始したと思われる。 エーブ・ボラン(フルール・ボラン) 声 - 本名は フルール・フォン・イーターゼンテル・(マリエル)・ボラン。 「マリエル」は隠し名で、ごく親しい者しか知らない。 ウィンフィール王国の没落した貴族であるボラン家の第11代当主。 失敗や裏切りなど波乱に満ちた人生を歩む。 金のためなら命さえ惜しまない守銭奴。 ディアナからは、ホロよりも狼らしいと評されている。 女性としては背が高く、体つきは細めだが弱々しいという感じはなく、ことを気にしているノーラにをもつ。 レノスの司教と組んで塩の密輸を行っていたが、自分より大きな商会に乗り換えられたことからレノスでの商売に見切りをつけ、教会を出し抜く形で儲けを引き出そうとした。 ロレンスたちとはレノスの宿屋で出会い、毛皮への投資話をもちかける。 8巻、9巻、11巻にも登場する。 頭に頭巾のように布をきつく巻き、顔も目元以外を布で覆っており、女だということを隠して男に扮している。 普段はしゃがれた声で男のような言葉遣いで話しているが、場合によっては柔らかい声音で、貴族の女性らしい話し方をすることもできる。 一人称は通常「オレ」だが、わざと女性的な話し方をする時や、窮地に陥って仮面がはずれかけたときなど、ごくまれに商人になる前に使用していた「私」に戻ることがある。 基本的に自分以外の誰も信用していないが、ロレンスのことは初対面の時から気に入ったらしく、何かにつけ頼りにし、心を許しているふしがある。 ケルーベでのイッカク騒動で命を助けられたロレンスに「マリエル」を含めた本当のフルネームを教え、同時に「あること」をした(その「あること」はホロを激怒させた)。 商人になって間もないころに、服の取引で騙され、そのとき組んでいたパートナーにも裏切られたという過去を持ち、その事件がきっかけで商人の覚悟を得た。 詳細は11巻の「フルール・フォン・イーターゼンテル・マリエル・ボラン」項を参照。 17巻の時点では南方の帝国に渡り、商会を興して成功している模様。 ホロの出した招待状を受け取り、最も南に居住し、最も財力があることから他の女性招待客を回収していくこととなり、悪態や昔話を交えながらニョッヒラを目指した。 DS版ゲーム『海を渡る風』でもヒロインの1人として登場し、活躍する。 ロレンスおよびホロと長い期間にわたり何度も接してきたにも関わらず、ホロの真の姿はおろか耳や尻尾すら一度も見る機会がなかった。 そのため、17巻で招待に応じてニョッヒラに来るまでホロの正体は知らなかったとみられる。 続編「狼と羊皮紙」ではラウズボーンの騒動を巡る重要人物として登場。 現在では女性の姿を隠しておらず、往時と変わらぬ美貌を白日下に晒している。 旧知の仲である「薄明の枢機卿」コルを懐柔し、貿易商人組合側に引き込もうとするが、ミューリに邪魔され失敗。 その後もコルを翻弄するが、ウィンフィール王国がラウズボーン徴税人組合に対し討伐を宣言した際にふと漏らした「仕事」という言葉により今回の最終目的である「大司教の救助=教会に恩を売る」という計画が露見。 とっさにコルを殺害しようとするも、狼の姿となったミューリによって阻まれて為す術もなく協力する形となってしまう。 さらにコルの機転により討伐を穏便に終結させる案に加担させられ、大商いの機会を得たにもかかわらず完全にやり込められたことから怒りで顔を真赤にしつつも全面的に降参する。 ヘレーナ 声 - レノスの酒場「獣と魚の尻尾亭」の看板娘、働き者で美貌の少女。 賢くて口が上手いため店の繁盛に一役買う。 また、その頭の良さから「他の酒場の尻軽女」よりも町の裏事情に深く通じている。 酒場の客を籠絡させることに自信を持っていて、レノスの商売の情報をロレンスに伝えると同時に落そうとしたが、それが通じなかったため悔しがっていた。 14巻でロレンスと再会しホロとも対面、気が合うのか2人でロレンスをからかう。 リゴロ・デドリ 声 - レノスに住む年代記作家の青年。 レノスで大きな権限を持つ五十人会議の書記でもある。 書記の仕事がない時は、教会の代筆で糧を得ている。 教会への石材の取引(実際は塩の密輸)をしていたエーブとは教会を通じて知己となった。 理解者である修道女 メルタ(声 - )が、身の回りの世話をしている。 書記という職にあるためか、他者の視線、表情変化から心理状況を読み取る術に長けている。 その技量はエーブをして「あの男と組めば、たいていの商人は丸裸も同然だ」と太鼓判を押すほど。 しかし彼の趣味はガラスで作った温室に植えた植物たちの世話であり、穏健な生涯を送ることを望んでいた。 ロレンスとはエーブを通じて知り合い、北の地の物語に関する書物を貸した。 ルッズ・エリンギン 声 - レノスにあるを行っているデリング商会をまとめる4人のうちの1人。 蛇のようにまとわりつく声と、好感を持てない迫力のある威厳の持ち主。 エーブの儲け話のためにホロを質入れに来たロレンス達と面会する。 14巻ではロレンスを知人として扱い、彼とル・ロワの持ってきた儲け話を受ける。 町役人からはエリンギン卿と呼ばれ阿られている。 ロレンスのことを気に入って高く評価しているらしく、ロレンスとホロの関係が強いものであることを感じた後は、ロレンスとホロが離れ離れにならずとも取引が円満に行える方法を模索していた。 扱っている取引などの関係で悪名が高いことも自覚しており、ロレンスとホロが一緒に旅を続けられる方法を見つけた後も信用してもらえない可能性を考慮し言い出せずにいた。 このためロレンスが自分自身でその方法に気付いた際には安堵している。 その後も付き合いは継続しているらしく、ロレンスがニョッヒラに店を開くことを決めた際には資金の面倒を見ることを申し出ている。 コミックス版では原作5巻がオミットされていることもあり、未登場。 原作14巻でル・ロワに融資する展開は、キーマンが行っている。 6巻 イブン・ラグーサ 港町レノスが面するローム川を行き来する船の船頭。 大きい体と声の持ち主で、顔は丸く酒やけなのか赤い。 西方の沿岸地方の北にある村の出身。 「ローム川の主」と自称しており、実際に色々と詳しい。 偶然から出会ったコルを気に入っており、別れる時に餞別として新品の銅貨を贈った。 トート・コル ローム川の関税徴収所でロレンスたちと出会った、少女のようにも見える容貌の華奢で粗末な身なりの少年。 北の山奥にある異教徒の村、ピヌ出身で、改宗を迫る教会から村を守るために教会の権力機構に食い込もうと、アケントという町で教会法学を学ぶ学生だったが、金がなくなり勉強を続けることができなくなって放浪していた。 年相応に世間知らずだが、知恵が回り覚えも良く素直な性格。 この巻からロレンス達の旅に同道する。 異教徒の村に育ったためか、正教徒の教えの外にあることにも違和感を感じない。 ホロが正体を見せた時にも臆するどころか触らせてほしいとねだっていた。 ロレンスにとっては可愛い弟分であり、世間の常識に始まり商売のメカニズムまで、コルが知らない事を何でも教える事を楽しみにしている。 ホロにとっても自らが賢狼たる事を律するための存在であり、自らを慕ってくれる事から弟のように可愛がり、一人の立派な「雄」への成長を期待する家族となっている。 15巻ではロレンス達と別れエルサらと共に旅立つ。 その後2年ほど各地の教会や修道院を巡りながら勉強し、ロレンスたちのもとへ戻ってきた。 その容貌からか周囲から同情を買いやすく、物乞いに扮して情報収集していた時には同業者から「かわいいって得だなぁ」と言われるほど銅貨や食べ物が集まり、ロレンスも「物乞いだけで自活できるのではないか」と内心呆れていた。 なお、コミックスでは小説の挿絵よりもさらに背が低く童顔で長髪に描かれている。 17巻ではロレンスが開こうとしている温泉宿の手伝いをしながら聖職者を目指している。 背は高くなったものの痩せたままのうえ髪を伸ばしているので女性と見間違えられることもある。 根が真面目の上熱心に神の教えを勉強しているとあって、ニョッヒラへ湯治に来る高位聖職者や知識人などの覚えもめでたい。 また、その性格や容貌は女性たちの興味を惹かないわけがなく、実際に誘惑してくる者が引きも切らないが、聖職者を目指すという目標から目をそらすことなく、気付かないか丁重に断っている。 そしてそのストイックさが女性の心をくすぐり、新たな誘惑者を生み出すという「世の男性がうらやむ悪循環」にとらわれている。 続編『』では主人公となり、ロレンスとホロの娘ミューリと共に旅に出る。 7巻 クラス 中編「少年と少女と白い花」の主人公。 ホロがロレンスと旅をする以前 に出会った、10歳くらいの少年で、年相応に世間知らず。 とある領主の屋敷で小間使いとして働いていたが、領主は旅先で死亡し、代わりにやってきたその弟に屋敷を追い出された。 杖代わりの太い枝と貧相な旅装束を携え、一緒に屋敷を出たアリエスと共に、海を目指して旅する。 アリエス・ベランジェ クラスと共に旅をする少女。 自分の歳を知らないが、クラスは自分よりほんの少し背が高いということで2つ年上だとしている。 クラスの事を女の子だと思っていて、寝るときはいつも抱きついて寝る。 屋敷では物心ついた頃から石の壁に囲まれた建物を出たことがなく、クラス以上に物をしらない。 ただ、熱心な正教徒で礼儀作法は心得ており、文字の読み書きもできる。 実は亡くなった領主が隠していた実の娘である。 テレビアニメ第2期0話ではホロの回想に砂浜を歩く2人らしき人物が登場している。 8巻 9巻 テッド・レイノルズ ローム川河口の町ケルーベ北岸にあるジーン商会の主人。 ジーン商会は、ローム川流域の製品について取引を任されていると見られるが、軒先ではラバがあくびをし、が駆け回る貧相な店構えをしている。 教会からの依頼で、神と崇められる狼の骨を探している。 箱単位で行われる銅貨の取引の仲介をしており、その際に箱に詰める銅貨の枚数を操作することによって不正に利益を得ていた。 その財をもって捕獲されたイッカクを教会から買い取って貴族に売りさばこうとしたが、カラクリを見抜いたロレンス(枚数操作についてはコル)に不正操作暴露を示唆され頓挫、キーマンとエーブからの無理難題を受け入れるかわりに不正を黙認するということで落ち着いた。 ルド・キーマン ケルーベにあるローエン商業組合商館の副館長。 商業の盛んな三角州にある分館の仕切りを任されている。 ロレンスより2歳程年下の細い体と金髪の持ち主で、ケルーベ有数の貿易商の息子であり、自身も貿易商人。 1度も行商をした事がないながら「頭の中には万枚に及ぶ地図がある」と言われるほど地理に明るく、「ケルーベの眼」の異名をとる情報通。 組合に所属する商人からの信頼も厚く、「帳簿を見るだけで商売の流れを完全に把握する」ほど商才に秀でている。 12巻にも登場する。 商業組合副館長として、貿易商としてふさわしい冷静さを持つが、イッカク取引という目も眩むような巨額の商売の前では冷静さも失ってしまい、エーブを操るためにアロルドを拘束したり、レイノルズと手を組んだ(とキーマンは判断した)エーブを殺そうとしたり、それを止めようとしたロレンスを「行商人風情」と罵ったりしている。 騒動終了後は、利益を得る手助けをしてもらった礼として(過程で迷惑をかけた詫びも兼ねて)豪華すぎる昼食を提供した。 17巻ではロレンスがニョッヒラに温泉宿を出す際に借金を申し込まれ、出資する。 その後所有する貿易船が難破して大損害をこうむるが、ロレンスへの出資分は確保できた。 コミックス版では、イッカクの騒動の後、「地図を見ているだけでは分からないこともある」ことを痛感し、あちこちに足を延ばすことを行うようになる。 また、エリンギンにかわりル・ロワへ禁書の代金を融資する役どころとして登場する。 ジーダ ケルーベにあるローエン商業組合商館の館長。 町の南側にある本館の管理をしている。 セイン・ナトレ ケルーベ南側にある教会の助司祭。 10巻 アム・ドイッチマン テイラー商会に属する商人。 細目で口髭を蓄えた壮年の男。 羊毛の買い付けを担当しており、ロレンス達にピアスキーを紹介する。 ラグ・ピアスキー ルウィック同盟に属するフィアス商会の商人。 金髪の青年。 ブロンデル大修道院にロレンス達を案内する。 商売の傍ら入植の世話もしており、料理が得意。 ハスキンズ ブロンデル大修道院に属する寡黙な羊飼い。 白い髪と髭を蓄え、野の賢人といった雰囲気を漂わせている。 長年にわたってこの修道院に仕えており、年老いてはいるが、迫力のあるがっしりとした体格をしている。 その正体は羊であり、修道院に伝説として伝わっていた「黄金の羊」本人。 羊の仲間の指導者の立場にある。 月を狩る熊のために故郷を追われてから、人間にまぎれて生活する仲間のために「故郷」を造ることを生涯の目標として生き続け、その地を守るために陰から教会勢力に協力してきた。 ホロを「若き狼」と呼び、ユーグからも「翁」と呼ばれるなど、ホロよりもさらに長く生きているらしい。 修道院での騒動が終わった後、ロレンスに北の地の動向を伝え、ユーグを紹介した。 11巻 この巻に掲載されている外伝「黒狼の揺り籠」はアニメ化されていないが、第2期BD3巻及び4巻にてオーディオドラマ化されている。 この項目で示されている声優はオーディオドラマのもの。 ハイ・バートン ジサーズ村の住人。 ドレという村人と土地のことで争っていた。 クローリィ ジダーズ村の住人。 金髪の少年。 村の土地の基準点を決める儀式に参加する。 ハンス 声 - エーブが駆け出しの頃取引をしていたジョンズ商会の商人。 貧しい農家の四男坊の出。 金儲けのためなら犯罪行為(文書偽造)にも良心が痛まない守銭奴。 フルールとポーストとの間に交わした青い服と銀細工の仕入れの契約書を黒い服と琥珀細工と書き換えて不良在庫を押し付け、さらにポーストがフルールに振り出した債権を買い取ってポーストを手駒として使おうとし、フルールをも人身売買同然に手元に置こうとした。 フルール・フォン・イーターゼンテル・マリエル・ボラン 声 - 駆け出し商人。 元没落貴族であり、未だに貴族階級の慣習が抜けない。 その後も商人に家柄ごと買われて嫁となっていたため、初めての独り立ちに意欲を燃やしている。 ジョンズ商会の紹介で、かつて舞踏会で会ったことのあるミルトンと商人として知り合う。 彼とともに服の取引に手を出すも、ハンスに騙され失敗。 とっさに服を持ち逃げしたミルトンを商人として追うも、彼は事故で既に半死半生の体であった。 彼にその手でとどめを刺すことで貴族としての自分に決別し、その時から「ミルトン」という名前の綴りに線や点を足すことで「エーブ」という商人としての名を名乗った。 オーラー 声 - フルールの元夫の下で働いていた老人で貴族の出身。 主が死んだ後も帳簿係としてフルールに仕え、彼女に商人のイロハを教える。 ベルトラ 声 - フルールの元で働いている1つ年下の女中。 フルールの夫が死んだ後も彼女に仕えている。 家の家事一切は彼女が取り仕切っており、フルールとは仲がいい。 ミルトン・ポースト 声 - 主に服を扱っている商人。 金髪の若者。 騎士として勇名を轟かせ、未亡人と結婚し領主になったポースト家の出身で、2番目の側室の三男坊。 駆け出しのフルールから、貴族向け服飾を仕入れるための融資を受ける。 しかし契約相手の契約書改竄によって不良在庫をつかまされ破産の危機に陥り、思い余って仕入れた服飾を持ち逃げしようとする。 逃亡先で荷馬車が事故にあい重傷となり、判断を誤った詫びとしてフルールに自分を殺させ、商人として生きる事の覚悟を教えた。 12巻 ハフナー・ユーグ ケルーベにある美術品(主に絵画)を扱うユーグ商会の主人。 豚を思わせる太った中年男性。 ハスキンズの紹介で訪れたロレンス達にフランを紹介する。 その正体はハスキンズと同じく齢を重ねた羊。 故郷があったことを記録に残すため、かつては自ら絵筆を取ってその一帯を巡っており、後に絵画商となった。 顧客は人間だけではなくホロのような「知性ある獣」もいる模様。 14巻では重傷を負ったフランに代わって筆をとり、北の地図を描いてレノスのロレンス達に送った。 フラン・ヴォネリ 黒い髪と瞳、南方の砂漠の民であることを示す褐色の肌をした少女。 ハフナーと取引している絵描き兼で、腕は確かだが偏屈で頑固な性格だという評判の持ち主。 旅慣れており、肝も据わっていて荒事に慣れている。 またキーマンからは、客筋が悪く過去のわからない怪しげな人物ということで、関わるべきでない相手とみなされていた。 北の地図を描く代金として、天使の伝説と魔女の噂が伝わるタウシッグへの同行をロレンス達に依頼する。 実は、かつて異端扱いされ壊滅させられたキルヤヴァイネン傭兵団のを務めていた人物で、傭兵団唯一の生き残り。 傭兵たちの世界では「赤鷲傭兵団の黒司祭」という通称で呼ばれていた。 悲惨な最期を遂げた、想い人でもあった傭兵団の隊長の後を追うように、死をも恐れぬ情熱で天国の扉を司るという天使伝説の真実を知るためにタウシッグに赴く。 14巻にも登場しロレンスたちにフィロンを紹介する。 17巻では引き続き各地を放浪していたようで、最後にロレンスと連絡を取った際にはエルサの修道院にある異教の神の物語を資料として紹介されていた。 ちょうどそこに駐在しているときにホロの招待状を受け取り、エルサと共にエーブと合流してニョッヒラを目指す。 タウシッグでの一件の際、ホロが意図して見せたわけではないが、その真の姿を見ている。 それがホロであったことにも、明言はしていないが気づいている模様。 ウルー・ミュラー タウシッグに住む体格のいい壮年の男。 年老いた村長に代って村を取り仕切り外部との交渉を請け負っている。 ヴィノ タウシッグに住む若い男。 妻と子供がおり、村を訪れたロレンス達を自宅でもてなす。 話し上手でロレンス達に村に伝わる天使の伝説と魔女の噂を話す。 カテリーナ・ルッチ かつてレノスに住んでいた修道女。 天使の伝説の真偽を確かめるため、伝説の残るタウシッグを訪れ、湖の近くにある森に住み付く。 魔女の噂の元となった人物。 信心深い、ただの女性であったが、それがために他の司教区の司教や貴族などからの質問や相談にも真摯に答えてしまい、本人も望まない名望を得てしまう。 自身の列聖への手続き終了が近づくに至り、世俗とのかかわりを捨てて犬とともに隠遁生活に入った。 天使伝説のもととなった滝のそばにあった炭焼き小屋に住み着く。 ロレンス達が小屋を訪れた時には椅子に座った状態で死亡し遺体はミイラ化していた。 カカナ・リンギット タウシッグ周辺の地を治める領主。 痩せた体をした神経質そうな壮年の男。 自らの地位を守るため、カテリーナの存在や天使の伝説を利用している。 13巻 ジョゼッペ・オーゼンシュタイン 敬虔な信仰心を持つ、髭面の司教。 疫病により住民の半数が死んだクスコフに、新しい教会の司教として向かうために旅をしていた所、夜に旅籠が3人の賊に襲われて危うい所をノーラとエネクに助けられた。 この時エネクに教会騎士の称号を授けた。 負傷したため、目的地が同じノーラとともにクスコフまで向かう。 負傷により寝たきり状態が続くが、その合間にも聖務とレズール対策を怠らなかった。 ノーラが服の仕立職人になることを夢見てクスコフに来たことを知ったうえで、助祭としてレズールとの交渉役に立ってくれるよう依頼する。 しかしそれはノーラの夢を絶つことにもなり、「より多くの人を生かすために1人を殺す」苦渋の決断であった。 トリー・ロン=クスコフ・カレカ クスコフの参事会代表を務める若い青年。 ジョゼッペ達を迎える。 アマン・グウィングドット ローエン商業組合クスコフ商館の館長。 リュビンハイゲンからヤコブ館長の紹介状を持って商館をおとずれ、服の仕立て職人になりたいというノーラに、仕立て職人の組合長アルスへの紹介状を書いた。 アルス・ヴィッド 背が高くてやせた赤毛の女性。 クスコフの仕立て職人組合長だが、それは親方でもある先代組合長が疫病で死亡したためであり、本人はまだまだ親方から学びたいことがあったと語っている。 建物を訪れたノーラとエネクに最初はきつい表情と態度であたるが、それは疫病に手も足も出なかった自分の不甲斐なさから出た八つ当たりであり、その態度をヨアンに叱られたこともあり、のちに謝罪する。 助祭としてレズールに赴くノーラのために司祭服を仕立てた。 ヨアンとの結婚を考えている。 ヨアン・エルドリッヒ クスコフで高利貸しをしている若い男性。 先祖が高利貸しであった故にその職業を受け継いでおり、それが故に皆から嫌われてしまうという苦労人。 職業柄町の人々からは良く思われていない存在だが「現在の貨幣と未来の貨幣を交換する両替商」だと自称してうそぶいている。 鋭い観察眼と巧みな話術を持つ。 アルスとは知人。 14巻 フィロン・ジームグルント ロレンスと同じくらいの身長の金髪の中年男性で、左足をやや引きずるように歩く。 レノスで団の部隊を務める商人の手配と配置を行っているジームグルント雑貨商店の店主。 一見傭兵上がりのような雰囲気だが、本人は戦いに赴いた経験はない。 かつて世界中で戦い、レノスの建設に尽力した戦士を先祖に持つジームグルント家13代目当主。 フランを嬢様と呼び敬意を払っている。 ル・ロワ 書籍の行商を行っている商人。 大げさな身ぶり手ぶりをする黒髪の小太りな男。 強欲ではあるが、むしろ欲望に正直な性格であるため逆に信用されると言う奇妙な人物。 エルサの父親であるフランツと知り合いでエルサの旅に同行する。 キッシェンの商会にあるとされる画期的な採掘技術が記された禁書を手に入れるため、デリング商会のエリンギンと面識のあるロレンスに彼との仲介を依頼する。 15巻 パロ、キリス、ユエ、インティ、シャリエミン 全てホロの狼仲間。 月を刈る熊が来襲した時に逃亡、以降の消息は不明。 ミューリ ホロの狼仲間の1頭。 昔ルワードの先祖に出会いミューリ傭兵団の創設に協力、この事績は傭兵団では伝説として語り継がれており、傭兵団の旗にも守護者として天に向かって咆哮する姿で描かれている。 自らの爪にホロ宛ての伝言を当時の古い文字で記し、傭兵団に託した。 その後の消息は不明。 ルワード・ミューリ ミューリ傭兵団の団長を務める青年。 北で戦いがあるという話を聞き、戦いに加わるため に団員と共にレスコの宿屋に逗留していた。 また、デバウ商会の意を受けて大量のトレニー銀貨をレスコに運び込む役目も担っていた。 当初はロレンス達を警戒していたが、ホロが伝説に出てくる狼だと知り、先祖から受け継いだ爪をホロに見せる。 昔話に出てきたホロに畏敬の念を抱いており、伝言を伝えた後は町に滞在するロレンス達を歓待する。 年齢はロレンスより5歳程度若い。 しかし傭兵団を束ねる者として十分な威厳と知性も有している。 酒よりも騎士物語(英雄物語)を好む。 デバウ商会の思惑と自分たちの役割を知り、報酬の額と傭兵の誇りの間で懊悩していた。 新規貨幣発行に端を発する騒動では、ヒルデの策にかかってスヴェルネルに向かうしか道はなくなるが、ルワード自身はその策の見事さに感心していた。 また、力のない正義に加勢できることを喜んでもいた。 しかし討伐隊であるフーゴ傭兵団の裏切りによって重傷を負い昏倒、市壁を巡る攻防戦が終決した後に目をさまし、重要な場面で寝ていただけの自分を責めて泣き叫んだ。 それを知ったロレンスとヒルデの計らいで、壊れていた溶鉱炉の修復の指揮を任された。 数年後である17巻でも相変わらず懇意の関係を継続しており、ロレンスの店の看板を輸送したり、ホロとロレンスの招待した面々の案内と護衛を引き受けるなど傭兵以外としても密接な関係を持っている。 続編「狼と羊皮紙」四巻にも名前が登場。 ミューリ(ホロとロレンスの娘の方)お気に入りの「狼と香辛料亭」の常連客であるとともに、「英雄譚にふさわしい」武勲を誇る傭兵として名を馳せていることが語られている。 マックス・モイジ ミューリ傭兵団に属する銀髪の大男。 ルワードの参謀を務めておりロレンスからの相談にも応じている他、ルワードとロレンス達の話し合いにも度々参加している。 16巻 ヒルデ・シュナウ 銀髪の混じった長い髪と口ひげをたくわえているどこか品のある年長の男。 その正体は普通の大きさの白いウサギ。 昔デバウ商会の現主ヒルベルト・フォン・デバウの夢に共感し彼に力を貸し、今は商会の会計人を務めている。 新通貨発行に端を発した商会の内部分裂を収めるため、ホロとロレンスに脅迫まがいの手段を用いて協力を依頼する。 実権を得ようとする急進派からの拷問によって重傷を負うが、ウサギの姿に戻れることを利用して軟禁状態から脱出、策をもってミューリ傭兵団の協力を得てスヴェルネルにたどり着く。 そこで討伐軍を率いて来たヤナーキンとの論戦で窮地に陥るものの、ロレンスの機転とホロの弁才によって大逆転、デバウ商会は救われた。 騒動終結後、ロレンスを商会へ誘うが固辞される。 その理由がホロへの愛情だと分かっていたので「自分も娘に化けられればよかった(気を引けたかもしれない)」と笑えない冗談を飛ばしている。 続編「狼と羊皮紙」三巻にも登場。 「狼と香辛料亭」開店後も懇意にしていたコルとミューリの要請に応じ、鳥たちや鯨の化身である「オータム」の力を借りてデザレフに火急の速さで到着すると、大司教と共謀して大聖堂所蔵の宝物を故売買するなど当地で背任を行っていた商会支配人一同を処分、デザレフが抱えていた問題の一端を解決するに至らしめた。 また、デザレフで聖遺物として秘され、コル達の窮地を救った「燃えない布」をであると知らしめ、コルを落胆させると共に「鉱石から布が生産できる」という事実でミューリを驚愕させた。 ルイス ヒルデの部下。 年月を経て知性を持った鳥だが、人間に化けることはできない。 また、大きさも普通。 ヒルデの命令でキッシェンに向かっていたコルの頭陀袋を盗んでヒルデのもとに運び、ヒルデが隠していたリュミオーネ金貨300枚とヒルベルトから託された打刻槌をホロに届けた。 ホロもルイスを気に入っており、「勇気ある者」と称していた。 レボネト 数百年の歴史を持つフーゴ傭兵団の団長、ルワードとも交流がある。 赤毛で筋骨隆々の大男で、ロレンスは「燃え盛るモイジ」と評した。 ルワードと同じく誇り高い傭兵だったが、デバウ商会の金の力に己の無力を感じ、一生かかっても使い切れない報酬の前に膝を屈してしまう。 しかし強烈な負い目も感じており、ルワードに「裏切り仲間」となるよう必死に懇願した。 ミューリ傭兵団を裏切ってルワードに重傷を負わせ、ヒルデの居場所を聞き出そうとするが、狼になったホロの介入によって部隊は混乱、火矢を射かけるよう命令しようとした時にホロの足に跳ね飛ばされ雪の上に落ちる前に踏みつぶされた。 以降の生死は不明。 これにより傭兵団は作戦行動不可能となる。 ラジ・グレム デバウ商会に属する若く未熟な商人。 ミューリ傭兵団追討の任を受けたフーゴ傭兵団の目付け役として同行。 デバウ商会の名を出せば皆がひれ伏すと考えていた、傲慢で激昂しやすい男。 ロレンス曰く「貴族の三男坊」のような軟弱者。 フーゴ傭兵団がミューリ傭兵団を裏切ったことで圧倒的優位に立つが、ホロが介入したことでフーゴ傭兵団は蹴散らされ、自身もホロに捕らえられた。 クラウス・フォン・ハビリシ3世 スヴェルネルの北方にある土地を治める領主。 権力者の雰囲気をまとった年嵩で赤毛の男。 スヴェルネル参事会の商人株筆頭議長を務めるジャン・ミリケが闘病中のため彼の職務も兼務している。 数十年前、スヴェルネル出身の妻が死亡、スヴェルネルに墓があり、スヴェルネルの安泰が第1となっていた。 それゆえにヒルデが主導した市門閉鎖(デバウ商会との戦争となる可能性があった)にも難色を示すが、市民が考え市門閉鎖の行動を起こすことには反対しなかった。 ヒルデとホロが超自然的存在であることを直感で見抜いており、ある程度「知性ある獣」に関する知識をもっていたものと思われる。 また、彼自身人と獣の血を引く存在であり、人であるロレンスと獣であるホロが愛し合っていることに複雑な感情を抱いていた。 商会の内紛が終結してからホロと交流を結び、互いに酒を贈りあったりロレンスの温泉宿が開店する際に開かれる宴には呼んでほしいと手紙を送ったりしている。 エマニエル・ヤナーキン デバウ商会の商人で、ヒルデの敵方(急進派)の筆頭とされる。 スヴェルネル無血開城要求の使者としてあらわれ、ヒルデと舌戦を交える。 金がすべて解決する、金の力に屈しないものはないという考えの、ロレンスがもっとも嫌悪するタイプの商人。 ヒルデとの交渉でもトレニー銀貨をばら撒くことで市民の歓心を買おうとするが、その銀貨が同然の不正なものであることをロレンスに見抜かれ(彼の言葉を受けた)修道女姿のホロに民衆の前で舌鋒鋭く説破されて完全敗北し、茫然自失としたままモイジに拘束された。 17巻 リフキン クスコフの住人で、桶屋の主人を夫に持つ。 エネクいわく「熊もかなわない」ほどの恰幅の良さを誇る。 鷹揚かつ快濶な人柄で、司祭の仕事を怠けて裁縫の練習をし、しかもその最中にうたた寝をしていたノーラを笑って許した。 エーブが乗る黒塗りの馬車が町に来たことを知らせた。 アニー ニョッヒラに温泉宿を構えたロレンスに色目を使ってきた女性の中で、彼に本気で惚れこんでしまった、一流の腕を持つ楽師の女性。 ロレンスに膝詰めで説得され身を引いた。 その真摯さを周囲に吹聴したため、ロレンスの信用が上がることとなった。 温泉宿開店前の宴で音楽を披露した。 ハンナ ロレンス達の家事を受け持ち、宿の開業後は厨房を任される予定の女性。 デバウ商会のヒルデの紹介で、かなりの倹約家。 雪山の中からでも山菜や薬草を見つける名人。 その正体はホロやヒルデと同じく「知性ある獣」とロレンスは推測したが、彼女は自身のことを語らないし、詮索するものでもないと考えていたので不明のままとなっている。 ヒルベルト・フォン・デバウ 名前のみの登場。 スヴェルネルの攻防ののちに解放され、ロレンスと面会、感謝の意を示した。 ロレンスが温泉宿を開業するにあたり資金提供を申し出たが、「日の出の勢いのデバウ商会から金を借りる恐ろしさ」を承知しているロレンスから断られた。 モリス ニョッヒラの温泉宿の中でも特に金持ちや身分の高いものをターゲットにしている高級宿の主。 ロレンスが温泉を見つけるまでは「最も辺鄙(上流階級が好む)な場所にある温泉宿」として気を吐いていたが、そのお株をロレンスに奪われそうになっているため何かと突っかかってくる。 ホロ曰く「宿の食事は(残飯を漁っている鳥や狐からの情報によると)二流もよいところ」。 フリード・リッテンマイヤー 短編「行商人と鈍色の騎士」に登場する老騎士。 ホロと出会う3年前にロレンスと出会う。 主君であるゼンフェル伯が荒地に建てた砦の管理を任されていたが、その主君は既に亡く、砦での生活を維持するための特権も近々切れるとのことで、ロレンスに砦に溜め込まれた宝物の換金を申し出る。 その後、砦を離れる前に「最後の一戦」の相手をロレンスに務めてくれるよう頼み、受け入れられる。 しかし戦いの途中で羊から落ち、失敗。 ロレンスに「名誉ある死」を与えてくれるよう頼むが受け入れられず、騎士を廃業して砦を去った。 ポール、シュティッケンガルト、エドワード二世 リッテンマイヤーが住んでいた砦に飼われていた家畜達。 ポールは鶏、シュティッケンガルトは豚、エドワード二世は羊。 エドワードはリッテンマイヤーの乗騎も兼ねる。 ただし人を乗せる訓練を受けていないので、すぐに振り落とそうとした。 18巻 トート・コル すっかり成長して、出会った当時のロレンスと同じくらいの年頃の青年となっている。 しかし、ホロには、未だに〝コル坊〟と呼ばれている。 ロレンスの湯屋「狼と香辛料亭」を手伝いつつ神学者を目指して勉強を続けてきたが、湯屋にやって来たある客の話に感銘を受けて一大決心をし、十数年ぶりにニョッヒラを出て旅立つことになる。 ミューリ ロレンスとホロの間に生まれた一人娘。 狼の耳と尻尾を持ち、灰に銀粉を混ぜたような不思議な色合いの髪をしている。 髪の色を除けば外見は人の姿を取っている時のホロと瓜二つだが、中身はまだ年相応に幼く、ホロに輪をかけて天真爛漫な性格で、ロレンスやコルの悩みの種でもある。 耳や尻尾を隠すことができ、ふだんはその姿で普通の人間のふりをしているが、感情が大きく揺れ動くと無意識のうちに出てしまうことがある。 なお、狼の姿になることもできるが、狼が本来の姿であるホロと違って人の姿の方が自然であるらしく、狼の姿になるには練習が必要だった模様。 生まれたときから一緒にいるコルのことを「兄様」と呼んで懐いており、ニョッヒラから旅立つコルの荷物の中に紛れて一緒に家を出てしまう。 ハンナ 第17巻で初登場した、ヒルデから紹介された女性。 ロレンスの店「狼と香辛料亭」の厨房を一手に引き受け、涼しい顔で一人で三人分は働くという働き者。 その正体は当初の予想通り人ではなく、ロレンスは今なお詳しくは聞いていないが、どうやら鳥の化身であるらしい。 カーム ミューリの幼馴染で、ミューリと同じく悪戯好きの男の子。 ミューリがコルと家を出た事を聞きつけ、ロレンスにミューリへ求婚したい旨を告げに来る。 サイラス ニョッヒラの湯屋の店主、酒造が趣味で、カームの父である。 アラム 南の国で傭兵稼業のようなことをして細々と食いつないでいた、短い金髪の生真面目で不器用な青年。 ひょんなことからニョッヒラから西に山を越えた先にある土地の特権状を手に入れ、そこにある修道院跡を利用して湯屋を始めようと仲間とともに北の地にやってきた。 実はその正体はホロと同じ狼。 真の姿はホロより小さく、また年齢もずっと若いらしい。 特権状をめぐる騒動の後、温泉は出なかったものの、奇跡の起きた巡礼地として観光名所となったその土地で宿を始めることになる。 セリム アラムの妹で、湯屋を始めるべくアラムとともに北の地にやってきた。 アラムよりもさらに生真面目そうで物憂げな顔をした、修道女のような佇まいの少女で、髪の色も顔色も薄く、幸薄そうな印象を与える。 見た目は人の姿の時のホロよりも少し年上に見える。 その正体は銀色の毛並みが美しい雌の狼。 人の姿の見た目に反して、実際はホロよりもずっと若い模様。 真の姿はやはりホロより二回りは小さいが、それでも人よりは大きい。 紆余曲折の末、コルとミューリが抜けて人手不足になっていた「狼と香辛料亭」に住み込みで働くことになる。 19巻 アマーリエ・ドラウシュテム=ハディシュ ハディシュ村第7代領主の少女。 ヤーギン アマーリエに仕える。 狼と羊皮紙 ハイランド ウィンフィール王国の貴族で、庶子ではあるが王家の血を引く人物。 男から見てもなお目を引くほど整った顔立ちと目の覚めるような金髪の持ち主。 気さくな性格で、阿られるのはあまり好きではないらしい。 コルよりも若いが聡明さと胆力をあわせ持ち、ミューリの正体にも気づいているようだが、特に詮索もせず放置している。 教皇の横暴に立ち上がった父親の国王を手伝い、教会側との交渉に奔走するとともに、聖典の俗語訳を作るという計画を発案し推し進めている。 ニョッヒラで「狼と香辛料亭」に滞在した際にコルを気に入ったらしく、自分の計画に引き入れた。 実は女性で、ふだん人前に出る時は男装している。 コルは男装を解いた姿を見るまでそのことにまったく気づいていなかったが、ミューリは気付いていた模様。

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