旅 猫 リポート 読書 感想 文。 [B!] 季節はずれの読書感想文 旅猫リポート 有川浩

有川浩『旅猫リポート』原作感想文|猫好きな人間としてはフィクションだから全力で感情移入できるという考え方もある

旅 猫 リポート 読書 感想 文

みなさんは本をどこで読むでしょうか?自宅?図書館?喫茶店?それとも通勤電車の中でしょうか。 読書を始めてその世界に入っていくと次第に周囲のことが気にならなくなります。 一方であなたが気にならなくても、あなたがその場で浮いた行動をとれば周囲はあなたが気になります。 自宅以外で本を読む場合には読む本を選ぶ必要があります。 『人前で読んではいけない本』。 まずは、ゲラゲラ大笑いさせてくれる本。 隣に座っている人がいきなり笑い出したら、これは怖い!です。 その瞬間にあなたも晴れてアブナイ人の仲間入り。 イライラするような内容もどうかと思います。 本の世界の内容にムシャクシャして、何かに当たり散らしかねません。 でも一番ヤバイのは、思いっきり感動する内容、しかも心のど真ん中の奥深くにまでググッと入ってくるような本ではないでしょうか。 電車の隣の席の人がいきなり泣き出してもこれは怖い!です。 次の駅でさりげなく席を立たれるでしょう。 恐らくそれは本人もわかるところなので逆にググッとくるのを必死で我慢することになるかもしれません。 でも、感動がズシズシ入ってくるのに、泣きたいのに、泣けない、もうこれは読書ではなくて、それは単なる苦行に変わってしまいます。 これではあまりにもったいない。 読む本は読む場所もきちんと選ばないといけません。 …とここまでくどく引っ張れば分かりますよね? 『この本はヤバイやつや!電車で読んだらあかんやつや!』 『吾輩は猫である。 名前はまだ無い。 』どこかで聞いたことがあるような文章で始まるこの作品、『その猫がどれほどえらかったのか知らないが、僕は名前があるという一点においてのみ、そのえらい猫に勝っている』という記述から分かるように『猫視点』が登場します。 『僕はその頃、とあるマンションの駐車場に駐めてある銀色のワゴンのボンネットがお気に入りの寝場所だった』という猫は『夜中に道路を渡っていると、カッと車のライトに照らされた。 驚いて一瞬ダッシュが遅れた。 …骨が飛び出してる』ということをきっかけに主人公・宮脇悟に拾われ一緒に暮らすようになります。 『額には八の字にぶちの入った猫だ。 7の形の黒いカギしっぽ』ということで『ナナ』と名付けられます。 相思相愛の悟とナナの生活。 しかし、作品はそこで『サトルと暮らした五年間、僕はいつだって聞き分けのいい猫だった』とこれがナナによる過去の振り返りであることを示唆します。 『突然で申し訳ないけど、僕の猫をもらってくれませんか?』という悟からのメールを受け取ったのは澤田幸介。 小学校時代の友人という澤田を訪ねる悟。 ナナを見て『「ハチにそっくりじゃないか。 」あの日、二人で拾った猫によく似ていた』という小学校時代に場面はさらに遡ります。 案内板の下に段ボールを見つけた二人。 幸介の思いに反して飼育に反対する親に『任せて、僕にいい考えがあるから!』という悟。 『家出作戦』により結局、悟の家で飼育が始まりました。 名前は『ハチ』。 猫がいる幸せな暮らし。 そんな中、二人が修学旅行に出ている時のことでした。 幸介も知らないうちに『事情があって』先に帰ったという悟。 予定通り帰った幸介は、父母に旅行の話をしようとしますが、『父親にいきなり小突かれた。 「能天気にはしゃいでるんじゃない!」』という展開。 『悟が途中で帰っちゃったんだ。 何かあったの?』と訪ねる幸介。 悟に起こったことを知る幸介。 普通だった日常が大きく動き始めます。 『猫視点』が登場するこの作品。 ただし、視点は決して猫だけでなく、悟や幸介など様々な人に場面場面で細かく移っていきますが、『猫視点』ならではのこんな表現が出てきました。 『一体どうして人間はゴキブリがこんなに嫌いなんだろうね。 構造的にはカブトムシやカナブンとさほど変わらないし、カブトムシやカナブンならそんな悲鳴を上げないのに。 むしろ猫的には動きが速いぶん手強くて楽しいくらいですよ』。 まあ本当かどうかは別にして『猫視点』だからこその説得力を感じさせるセリフです。 また、『ざわざわと風が鳴る。 ススキの穂がうねる。 うねりは目で追えないほど遠くにまで広がっていく。 果てて消えたうねりを追いかけるようにまた次のうねりが生まれる。 まるで地上の海だ』という表現。 これは最後の最後に効果的に意味を持ってきますが、悟とナナが目にした美しい自然の描写として、とても印象に残りました。 『僕の猫をもらってくれませんか?』と、小・中・高時代の友人の元へ『銀色のワゴン』で旅する悟とナナ。 それによって色々なことが次第に明らかになっていきます。 そして、結末がおぼろげに見えていきます。 でも有川さんはそれだけでは決して終わらせません。 結末に向けて、全く予想もできなかった、まさかの人物、まさかの真実、そしてまさかの展開が次から次へと襲ってきて、二段、三段上の読後感へと読者を導きます。 そして、さらに感動的なのが、そのそれぞれのまさかに対応する伏線が、それぞれにきちんと張られていたというまさかの説得力。 もうこれは読者にはどうにもできません。 そのまま、素直に自分の心の感じるところに身を委ねるしかありません。 そうです。 もう、もう信じられないくらいに心が反応してしまって大泣きをしてしまいました。 この感想を書いているだけで、また涙が、という結末。 それを包み込むやさしさとあたたかさの幸せな感情。 『この本はヤバイやつや!電車で読んだらあかんやつや!』 猫が好き、猫が嫌い、そんなことなどあまりにどうでもよく、『感涙にむせぶ』という言葉は今日この瞬間にあったのだと感じた、読む場所に最大限の注意を払うべき圧倒的な傑作、名作だと思いました。 さてさてさんの素晴らしいレビューを読んで、速攻でポチりました。 猫目線の本。 僕は断然犬派なので、猫の本には全くそそられない。 夏目漱石の「吾輩」を途中挫折した経験すら持つ。 そんな感じなので、ブクログやってなかったら恐らく読まなかったであろう本。 よかったです。 目から熱いものと鱗が落ちました。 サトルとの最後の旅を描いた どうでもいいけど、「猫」と「描」ってほんと字が似ていて、「描く」って書く時、いつも猫の絵を描くことを想像してしまう ロードノベル。 「最後の旅」というところがね…ほんと、切ないのです。 涙が止まりません。 サトルとナナの関係は最強だな。 こんな強い信頼で結ばれたペットと飼い主、理想的ですね。 そして、幼くして両親を亡くし辛いはずのサトルの人生。 でも、とてもいい人たちに囲まれて幸せだったんだな、と最後にほっこりできて、大きな感動を得ました。 癒されます。 少し疲れた時に再読したい。 あと、なぜか「吾輩は猫である」に再度チャレンジしたくなった。 いやぁ、参った。 何て素敵な主人公、サトルとナナ。 サトル自身がこんなに厳しい人生歩んでいるのに、どうしてこんなに他人に心優しくいられるんだろう、、どうして自分の悲劇を呪って荒れないんだろう、、そうか、やっぱりいつもサトルのそばにはナナがついていてくれたからなんだね。 人と猫、ここまでの信頼関係を築けたら本当に素敵すぎる。 ナナ目線のつぶやきも良かった。 そうか、猫もほんとにこんな風に考えてんのかなぁ、、しかし猫視点での語りも非常に面白かった。 犬や猫は人間の近くにいるので、しゃべれないけど、こんな風に人間的な思考をしててもおかしくはないですよね。 何より、夢がある。 途中からエンディングが見え始めました。 マジか、、そう言う事なの?勘弁して、、って思いながら読んでいましたが、やっぱり最後、涙だぁ〜っ、、 でもね、なんだろう、とても清々しいんですよ。 泣けてきても。 決して悲しい終わりではないと思う。 この旅では実はサトルは本当は誰にもナナを譲りたくなかったんだろうなと思う。 そして仲の良かった各地の友人に大好きなナナと共に笑顔で会いに行ったんだろうなぁ。 ほら、僕は本当は辛いけど、こんな素敵なナナと一緒なんだよって。 だから一番ホッとしてたのはサトル自身なんだろうね。 題名とカバーの絵からは想像がつかないほど、ハートウォーミングな素敵な物語でした。 有川浩さん、二冊目にして私をすでにロックオンしちゃいましたね! 笑 どんどんいきますよっとぉ! 旅猫をリポートする話だと思って読んでみたら、 まさかの旅猫がリポートする話だった。 有川浩さんの作品は『図書館シリーズ』から入って『自衛隊三部作』、『自衛隊ラブコメシリーズ』、『三匹のおっさんシリーズ』、『シアター!シリーズ』、『キケン』、『阪急電車』などで中学時代から親しんできましたが、やっぱり有川さんは大好き。 中でも私は『植物図鑑』の植物の知識や表現が好きで、『旅猫リポート』を読んでいる時も、植物が描かれている部分があり嬉しかったです。 いつ読んでも、有川さんの作品は一気読みしてしまうのはなんでなんだろう。 すごく読みやすい。 あと号泣する。 『旅猫リポート』は、猫目線で描かれているのが独特で、猫の見ている世界や考えていることが私には新鮮でした。 身近に猫飼ってる人がいなかったからかもしれないけど。 前回読んだ住野よるさんの『また、同じ夢を見ていた』にも主人公にずっと寄り添う猫が出てきていたのを思い出して、『旅猫リポート』のナナみたいに主人公に語りかけたりしてたのかなーって思ってしまった。 小説の中では「ナー」しか言ってなかったけど。

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旅 猫 リポート 読書 感想 文

Sponsored Link 【旅猫リポート】は文庫から読むべき!?あらすじや映画のキャストも 「旅猫リポート」という小説を知っていますか? 先日はじめて手に取ったのですが、普段はほとんど小説を読まない私も 2日間であっという間に読んでしました(汗) それは、圧倒的な面白さにやめることが出来なかった、というのが正直なところです。 あっという間に読み終わって、感慨に浸っていたら なんと 2018年秋に映画化されるというのを知りましたよー(汗) もちろん、映画化されるなんて話はまったく知りませんでした。 ・・・が、こんなに面白いのに6年間も映画化されなかったのが、おかしかったのかも!? そんなわけで、今回は小説の簡単なあらすじと、映画のキャストなどもチェックしましたので、ご紹介したいと思います! Contents• 「旅猫リポート」という小説について 中学1年の長女が、夏休みの宿題の読書感想文を書くからと 推薦図書などをあれこれ調べていたら、たまたま見つけたのがこの「旅猫リポート」でした。 他にも「西の魔女が死んだ」とか「レイチェルと滅びの呪文」なんてのも面白そうでしたが、「西の魔女が死んだ」はとっても人気みたいで 図書館でも数人待ちの状態でしたし、「レイチェルと滅びの呪文」は感想文が書きにくそう・・・ということで、今回はタイトルも楽しそうな「旅猫リポート」にしたんです。 まずは基本情報からチェックしていきましょう。 タイトル:旅猫リポート 著者:有川浩 出版日:2012年11月15日 有川浩と言えば、著書の多くが映画化、ドラマ化、アニメ化されるベストセラー作家ですよね。 hateblo. 翌2004年 同作にてデビュー。 サトルが住んでいる部屋の近くで野良猫暮らしをしていたナナは、銀色のワゴンが大のお気に入り そして、たまにエサをくれる人間のうちの1人がサトルです。 ある日、ナナは自動車に轢かれてしまい、足の骨が飛び出す大ケガをおいます。 このままでは助からない・・・どうしようと考えた時に一番最初に思い浮かんだのがサトルでした。 力を振り絞ってサトルの部屋の側まで戻り、ナナはサトルの部屋の外で泣き続けました。 すると明け方、気が付いたサトルは階段を慌てて駆け下りてきます。 サトルはナナを病院へ連れて行き、治療をしてもらい、そこからナナはサトルの部屋で一緒に暮らすことになりましたよ。 と出だしはこんな感じです。 5年ほど一緒に暮したある日、サトルはナナを銀色ワゴンに乗せて、小学校時代の親友コースケの家に行きます。 コースケに会いに行く理由は「サトルの代わりにナナを飼ってくれる人を探すため」でした。 「どうしてもナナを飼えない事情ができてしまった」とだけサトルはコースケに伝えます。 かつてハチと言う猫を一緒に飼っていた(ようなもの)コースケは、ハチにそっくりなナナを飼いたいと言いますが、サトルは結局コースケにナナを預けることはしませんでした。 次に向かったのは中学時代に、一緒に園芸部を作ったヨシミネの家です。 ヨシミネもナナを飼うと言ってくれましたが、サトルはなぜかナナを連れて帰ることにしました。 次に向かったのは、高校大学時代に仲の良かったスギとチカコが経営する「ペットと一緒に泊まれるペンション」ですが、ここには老猫のモモと甲斐犬の虎丸が暮らしていました。 結局、ナナが虎丸に傷を負わせてしまい、ナナを預けるのは申し訳ないとナナを連れて帰るサトル。 サトルはナナを預けようと、あちこち回りましたが もしかしたらそれは体の良い口実なのかも知れません(笑) だって、ナナを預けられないとなって、ワゴンに乗るサトルの顔はなんだか嬉しそうなのです。 ナナもサトルと離れるのは絶対に嫌だったので、それぞれの家で意図的に一悶着起こしていました(汗) ナナはとってもかしこい猫なんだと思ったら、 実は動物は人間の言葉も感情の動きすら手に取るように分かっているんだそうですね(汗) これを理解すると、すぐにでも猫のところへ行って、話しかけたいという騒動に駆られます! 私も実家でずっと猫たちと暮らしていましたが、ホントに気まぐれで子供の私はいつもあしらわれていたように感じていましたが・・・(汗) 最後にサトルとナナが向かったのは北海道です。 フェリーを降りて広がる景色は、これまでナナが見たことのない雄大な景色と自然でした。 でも、ここからが終わりへの始まりってやつだったんですね(泣) 北海道へ来たわけは、サトルの叔母の家でナナと一緒に暮らすためでした。 ということで、ざーっくりとあらすじを書いてみましたよ! この中にはもっともっと細かくて繊細なエピソードがたくさん盛り込まれています。 000023972. cinra. 長女にも感謝しなくてはなりませんね(笑) この本には、 たくさんの動物たちの思考するシーンや、会話などが書かれていて「なるほど」と感心させられることも多いです。 「 動物の気持ちが理解出来るようになる指南書」とでも名付けたいところですが、 決して大げさではなくて• こういう行動の時には、こう感じているのか• ご主人の気持ちは会話しなくても理解できるのか というように、 動物が人間の些細な心の動きすら感じ取っている、とっても頭の良い生き物だということを再認識させてくれます。

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[B!] 季節はずれの読書感想文 旅猫リポート 有川浩

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みなさんは本をどこで読むでしょうか?自宅?図書館?喫茶店?それとも通勤電車の中でしょうか。 読書を始めてその世界に入っていくと次第に周囲のことが気にならなくなります。 一方であなたが気にならなくても、あなたがその場で浮いた行動をとれば周囲はあなたが気になります。 自宅以外で本を読む場合には読む本を選ぶ必要があります。 『人前で読んではいけない本』。 まずは、ゲラゲラ大笑いさせてくれる本。 隣に座っている人がいきなり笑い出したら、これは怖い!です。 その瞬間にあなたも晴れてアブナイ人の仲間入り。 イライラするような内容もどうかと思います。 本の世界の内容にムシャクシャして、何かに当たり散らしかねません。 でも一番ヤバイのは、思いっきり感動する内容、しかも心のど真ん中の奥深くにまでググッと入ってくるような本ではないでしょうか。 電車の隣の席の人がいきなり泣き出してもこれは怖い!です。 次の駅でさりげなく席を立たれるでしょう。 恐らくそれは本人もわかるところなので逆にググッとくるのを必死で我慢することになるかもしれません。 でも、感動がズシズシ入ってくるのに、泣きたいのに、泣けない、もうこれは読書ではなくて、それは単なる苦行に変わってしまいます。 これではあまりにもったいない。 読む本は読む場所もきちんと選ばないといけません。 …とここまでくどく引っ張れば分かりますよね? 『この本はヤバイやつや!電車で読んだらあかんやつや!』 『吾輩は猫である。 名前はまだ無い。 』どこかで聞いたことがあるような文章で始まるこの作品、『その猫がどれほどえらかったのか知らないが、僕は名前があるという一点においてのみ、そのえらい猫に勝っている』という記述から分かるように『猫視点』が登場します。 『僕はその頃、とあるマンションの駐車場に駐めてある銀色のワゴンのボンネットがお気に入りの寝場所だった』という猫は『夜中に道路を渡っていると、カッと車のライトに照らされた。 驚いて一瞬ダッシュが遅れた。 …骨が飛び出してる』ということをきっかけに主人公・宮脇悟に拾われ一緒に暮らすようになります。 『額には八の字にぶちの入った猫だ。 7の形の黒いカギしっぽ』ということで『ナナ』と名付けられます。 相思相愛の悟とナナの生活。 しかし、作品はそこで『サトルと暮らした五年間、僕はいつだって聞き分けのいい猫だった』とこれがナナによる過去の振り返りであることを示唆します。 『突然で申し訳ないけど、僕の猫をもらってくれませんか?』という悟からのメールを受け取ったのは澤田幸介。 小学校時代の友人という澤田を訪ねる悟。 ナナを見て『「ハチにそっくりじゃないか。 」あの日、二人で拾った猫によく似ていた』という小学校時代に場面はさらに遡ります。 案内板の下に段ボールを見つけた二人。 幸介の思いに反して飼育に反対する親に『任せて、僕にいい考えがあるから!』という悟。 『家出作戦』により結局、悟の家で飼育が始まりました。 名前は『ハチ』。 猫がいる幸せな暮らし。 そんな中、二人が修学旅行に出ている時のことでした。 幸介も知らないうちに『事情があって』先に帰ったという悟。 予定通り帰った幸介は、父母に旅行の話をしようとしますが、『父親にいきなり小突かれた。 「能天気にはしゃいでるんじゃない!」』という展開。 『悟が途中で帰っちゃったんだ。 何かあったの?』と訪ねる幸介。 悟に起こったことを知る幸介。 普通だった日常が大きく動き始めます。 『猫視点』が登場するこの作品。 ただし、視点は決して猫だけでなく、悟や幸介など様々な人に場面場面で細かく移っていきますが、『猫視点』ならではのこんな表現が出てきました。 『一体どうして人間はゴキブリがこんなに嫌いなんだろうね。 構造的にはカブトムシやカナブンとさほど変わらないし、カブトムシやカナブンならそんな悲鳴を上げないのに。 むしろ猫的には動きが速いぶん手強くて楽しいくらいですよ』。 まあ本当かどうかは別にして『猫視点』だからこその説得力を感じさせるセリフです。 また、『ざわざわと風が鳴る。 ススキの穂がうねる。 うねりは目で追えないほど遠くにまで広がっていく。 果てて消えたうねりを追いかけるようにまた次のうねりが生まれる。 まるで地上の海だ』という表現。 これは最後の最後に効果的に意味を持ってきますが、悟とナナが目にした美しい自然の描写として、とても印象に残りました。 『僕の猫をもらってくれませんか?』と、小・中・高時代の友人の元へ『銀色のワゴン』で旅する悟とナナ。 それによって色々なことが次第に明らかになっていきます。 そして、結末がおぼろげに見えていきます。 でも有川さんはそれだけでは決して終わらせません。 結末に向けて、全く予想もできなかった、まさかの人物、まさかの真実、そしてまさかの展開が次から次へと襲ってきて、二段、三段上の読後感へと読者を導きます。 そして、さらに感動的なのが、そのそれぞれのまさかに対応する伏線が、それぞれにきちんと張られていたというまさかの説得力。 もうこれは読者にはどうにもできません。 そのまま、素直に自分の心の感じるところに身を委ねるしかありません。 そうです。 もう、もう信じられないくらいに心が反応してしまって大泣きをしてしまいました。 この感想を書いているだけで、また涙が、という結末。 それを包み込むやさしさとあたたかさの幸せな感情。 『この本はヤバイやつや!電車で読んだらあかんやつや!』 猫が好き、猫が嫌い、そんなことなどあまりにどうでもよく、『感涙にむせぶ』という言葉は今日この瞬間にあったのだと感じた、読む場所に最大限の注意を払うべき圧倒的な傑作、名作だと思いました。 さてさてさんの素晴らしいレビューを読んで、速攻でポチりました。 猫目線の本。 僕は断然犬派なので、猫の本には全くそそられない。 夏目漱石の「吾輩」を途中挫折した経験すら持つ。 そんな感じなので、ブクログやってなかったら恐らく読まなかったであろう本。 よかったです。 目から熱いものと鱗が落ちました。 サトルとの最後の旅を描いた どうでもいいけど、「猫」と「描」ってほんと字が似ていて、「描く」って書く時、いつも猫の絵を描くことを想像してしまう ロードノベル。 「最後の旅」というところがね…ほんと、切ないのです。 涙が止まりません。 サトルとナナの関係は最強だな。 こんな強い信頼で結ばれたペットと飼い主、理想的ですね。 そして、幼くして両親を亡くし辛いはずのサトルの人生。 でも、とてもいい人たちに囲まれて幸せだったんだな、と最後にほっこりできて、大きな感動を得ました。 癒されます。 少し疲れた時に再読したい。 あと、なぜか「吾輩は猫である」に再度チャレンジしたくなった。 いやぁ、参った。 何て素敵な主人公、サトルとナナ。 サトル自身がこんなに厳しい人生歩んでいるのに、どうしてこんなに他人に心優しくいられるんだろう、、どうして自分の悲劇を呪って荒れないんだろう、、そうか、やっぱりいつもサトルのそばにはナナがついていてくれたからなんだね。 人と猫、ここまでの信頼関係を築けたら本当に素敵すぎる。 ナナ目線のつぶやきも良かった。 そうか、猫もほんとにこんな風に考えてんのかなぁ、、しかし猫視点での語りも非常に面白かった。 犬や猫は人間の近くにいるので、しゃべれないけど、こんな風に人間的な思考をしててもおかしくはないですよね。 何より、夢がある。 途中からエンディングが見え始めました。 マジか、、そう言う事なの?勘弁して、、って思いながら読んでいましたが、やっぱり最後、涙だぁ〜っ、、 でもね、なんだろう、とても清々しいんですよ。 泣けてきても。 決して悲しい終わりではないと思う。 この旅では実はサトルは本当は誰にもナナを譲りたくなかったんだろうなと思う。 そして仲の良かった各地の友人に大好きなナナと共に笑顔で会いに行ったんだろうなぁ。 ほら、僕は本当は辛いけど、こんな素敵なナナと一緒なんだよって。 だから一番ホッとしてたのはサトル自身なんだろうね。 題名とカバーの絵からは想像がつかないほど、ハートウォーミングな素敵な物語でした。 有川浩さん、二冊目にして私をすでにロックオンしちゃいましたね! 笑 どんどんいきますよっとぉ! 旅猫をリポートする話だと思って読んでみたら、 まさかの旅猫がリポートする話だった。 有川浩さんの作品は『図書館シリーズ』から入って『自衛隊三部作』、『自衛隊ラブコメシリーズ』、『三匹のおっさんシリーズ』、『シアター!シリーズ』、『キケン』、『阪急電車』などで中学時代から親しんできましたが、やっぱり有川さんは大好き。 中でも私は『植物図鑑』の植物の知識や表現が好きで、『旅猫リポート』を読んでいる時も、植物が描かれている部分があり嬉しかったです。 いつ読んでも、有川さんの作品は一気読みしてしまうのはなんでなんだろう。 すごく読みやすい。 あと号泣する。 『旅猫リポート』は、猫目線で描かれているのが独特で、猫の見ている世界や考えていることが私には新鮮でした。 身近に猫飼ってる人がいなかったからかもしれないけど。 前回読んだ住野よるさんの『また、同じ夢を見ていた』にも主人公にずっと寄り添う猫が出てきていたのを思い出して、『旅猫リポート』のナナみたいに主人公に語りかけたりしてたのかなーって思ってしまった。 小説の中では「ナー」しか言ってなかったけど。

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