認定こども園とは? 認定こども園は幼稚園が行う「幼児教育」と保育園が担う「保育」の両方の役割を持つ施設です。 少子化によって定員割れが課題となっている幼稚園と、待機児童問題が深刻な保育園の課題の双方を解消するため、「就学前の子どもに関する教育,保育等の総合的な提供の推進に関する法律」が成立し、2006年10月に認定こども園が設立されました。 幼稚園は文部科学省の管轄で、保育園は厚生労働省の管轄ですが、両方の機能を持つ認定こども園は内閣府の管轄となることも特徴の一つです。 園の認定は各都道府県が行っており、条例により独自の認定基準が設けられています。 1学級あたりの園児数も各都道府県によって基準が異なります。 0~5歳の子供の教育と保育と一体的に行う施設 教育を目的とした幼稚園、保育を目的とした保育園の両方の機能を持つ認定こども園では、受け入れ児童の対象年齢も「0歳~就学前」と幅広く、 子供の過ごし方も、年齢ごとにさまざまな工夫がされています。 多くの認定こども園では、0~2歳児は保育園と同じような過ごし方をしますが、 3~5歳児は14:30頃までの4時間程度を教育時間として設けています。 2015年の「子ども・子育て支援新制度」で認定こども園は急増 2015年に「子ども・子育て支援新制度」が本格始動し、認定こども園の数が一気に増加しました。 子ども・子育て支援新制度は下記の3課題の解決を目指し、制定されました。 親の働く状況の違いにかかわらず、質の高い幼児期の学校教育・保育を受けられることが望まれていること• 少子化や核家族化、家庭や地域での子育てが孤立しがちで負担感が増加していること• 保育園に入れない待機児がいること この制度を受け、2015年に認定こども園法が一部が改正され、 従来より認定こども園の設置手続きが簡単になり、また財政支援が充実したため、2015年に認定こども園の数は大きく増えました。 日本で初めての認定こども園が誕生した2006年の翌年には、わずか105園だった認定こども園は、2015年には2836園に、さらに2018年には3762園にまで増加しています。 幼稚園型の認定こども園 幼稚園型の認定こども園は、公立・私立の認可幼稚園をベースとするタイプです。 長時間保育を行い、保育の必要な子供を預かったり、また0歳からの乳児も預かったりと、保育園的な機能も備える施設として認定こども園の機能を果たしています。 幼稚園型の認定こども園では保育時間が11時間より短く、土曜日は休みの園もあります。 園児の定員割れに危機感を覚えた幼稚園が幼稚園型の認定こども園に移行するケースが多く、認定こども園のなかでは幼稚園型がもっとも多くあります。 保育所型の認定こども園 保育所型の認定こども園は公立・私立の認可保育所をベースとするタイプです。 保育を必要としない子供も受け入れるなど、就労していないパパママでも利用ができる幼稚園的な機能を備える施設として、認定こども園の機能を果たしています。 幼保連携型と同様、保育所型の認定こども園も1日11時間、また土曜日も開園しています。 地方裁量型の認定こども園 地域の教育・保育施設がベースとなるタイプで、認可外保育園が自治体に認定され、認定こども園になったケースが多いです。 待機児童の解消を目的に、新たに増やされた認定こども園と考えていいでしょう。 認定こども園は保護者が働いていなくても入れる? 2015年にスタートした「子ども・子育て支援新制度」では、認定こども園や幼稚園・保育園を利用するためには保育の必要性に応じたの認定(支給認定)を自治体から受ける必要があります。 支給認定には1号、2号、3号の3つの区分があり、認定こども園は1~3号のすべての子供が対象になります。 ただし、3つの認定区分に応じて認定こども園で何時間保育や教育が受けられるのかが異なります。 1号認定 3歳以上で保育が不要な子供たちがこの区分に該当します。 従来の幼稚園に通う子供たちがこれにあたり、原則14:30までの預り時間になります。 2号認定 3歳以上で、保育が必要な子供たちがこの区分に該当します。 従来の保育園に通う子供たちがこれにあたりますが、保育時間については「保育標準時間認定(1日11時間まで)」と「保育短時間認定(1日8時間まで)」の2つに分けられています。 3号認定 3歳未満で、保育が必要な子供たちがこの区分に該当します。 2号認定と同様、従来の保育園に通う子供たちがこれにあたり、保育時間についても「保育標準時間認定(1日11時間まで)」と、「保育短時間認定(1日8時間まで)」の2つに分けられます 保育の必要性とは? 認定区分に示される保育の不要・必要の判断については、市区町村が定める下記の「保育の必要な事由」で確認することができます。 保護者が就労中であること• 産前産後であること• 保護者に疾病や障がいがあること• 同居親族などの介護・看護が必要であること• 火災などの災害における復旧• 求職活動• 虐待やDVの恐れがあること• 育児休暇中の継続利用• その他、市町村長が必要と認めた場合 認定こども園 幼稚園 保育園 管轄 内閣府 文部科学省 厚生労働省 対象年齢 0~5歳 3~5歳(2歳児受け入れ園もあり) 0~5歳 教育・保育時間 1号認定:9~14時ごろ 2号、3号認定:7時30分~18時30分ごろ 9~14時ごろ(それ以降は預かり保育) 7時30分~18時30分ごろまで(それ以降は延長保育) 長期休み 無し 有り(春休み、夏休み、冬休み) 無し 教育内容 国の方針に基づいて同等の教育が行われている 給食の有無 児童の認定区分によるがほぼ提供 任意 義務 平均的な月額費用 児童の認定区分、年齢や世帯年収によって違う 公立2万円、私立4万円 年齢や世帯年収によって違う 入園申し込み時期 1号認定:9月~11月頃 2号、3号認定:12月頃 9月~11月頃 12月頃 先生の資格 幼稚園教諭免許、保育士資格のどちらか 幼稚園教諭免許 保育士資格 次のページでは認定こども園のメリット、デメリット、認定区分ごとの保育料の違いをご紹介します。
次の【2020年 〇月 〇日】 保育士転職の最新情報 今月は保育士さんが転職活動を開始するのに絶好のタイミングです。 なぜならこの時期は、転職市場の最繁忙期を超え、保育園側も採用に力を入れる時期だからです。 一方で条件が良い保育園は求人数が限られているため、できるだけ早く転職活動を開始すべきです。 実際に保育士の私が利用した転職サイトが『』と『』です。 私は東京在住なので一番役に立ったのが『』でした。 関東圏 東京・神奈川・埼玉・千葉 にひときわ強い保育士専門の転職サイトとして有名です。 その他の地域にお住いの方におすすめなのは『』。 こちらは関東圏含め、全国に対応した保育士転職サイトです。 『マイナビ保育士』『保育ひろば』は一般に公募しない"非公開求人"もあります。 転職を考えている方はもちろん、今は転職できなくても登録だけはして情報を逃さないようにしましょう。 そうです。 さらに認定こども園は共働き家庭はもちろん、専業主婦の方でも預けられるのが大きな特徴です。 保護者にとってはもちろん、子供にとってもいろいろとメリットがあるのでおすすめです。 認定こども園の0歳から6歳までと幼稚園・保育園とは対象年齢が違う 認定こども園の対象となる年齢は、0歳から6歳までの未就学児です。 幼稚園は3歳から6歳までの未就学児のみですから、その点は大きく違いがあります。 また長時間預かることも幼稚園ではできません。 保育園の対象年齢は認定こども園と同じですし、長時間預けることもできます。 ただ、保育園では幼児教育は行われません。 また保育園は共働きなどで子どもを保育することができない家庭が対象となるのですが、認定こども園は専業主婦でも預けることが可能です。 認定こども園は4種類に分けられる 認定こども園には園の成り立ちや運営母体によって4つの種類に分けられます。 同じ認定こども園という名称でも、種類によって特徴も異なります。 以下が4つの種類と特徴になりますのでチェックしてみましょう。 幼保連携型 幼稚園的機能と保育所的機能の両方を兼ねそろえた単一の施設 幼稚園型 もともと公立や私立の認可幼稚園で、長時間の預かりや0歳児からの子どもを預かるなどの保育所的機能を備えた施設 保育所型 もともと公立や私立の認可保育所で、共働き以外の家庭でも利用できる幼稚園的機能を備えた施設 地方裁量型 認可のない幼稚園や保育所が、待機児童解消などのために新たに認定子ども園としての機能を備えた施設 認定こども園の職員配置・設置基準 認定こども園では保育園や幼稚園と同じように職員配置・施設設置基準も定められています。 職員配置については以下の通りです。 0歳児 子ども3人に対して保育士1人 1、2歳児 子ども6人に対して保育士1人 3歳児 子ども20人に対して保育士1人 4歳児以上 子ども30人に対して保育士1人 また施設設置基準としては、 0歳から2歳児までは保育園の基準、3歳児以上は幼稚園の基準に適応しなければいけないになっています。 そのため、0歳と1歳児には授乳室やほふく室、2歳児には保育室や遊技室を設置しなければいけません。 また2歳児には子ども1人に対しての必要面積が定められています。 3歳児以上は幼稚園同様ですから、子ども1人に対してではなく、1学級ごとに必要な面積が定められています。 認定こども園で働くために必要な資格 保育教諭 保育園で働くためには保育士の資格、幼稚園で働くためには幼稚園教諭免許が必要になります。 そのため保育士資格だけでは幼稚園で幼稚園教諭として働くことはできませんし、逆に幼稚園教諭免許では保育園で保育士として働くことはできません。 では保育園と幼稚園の機能を併せ持った認定こども園で働くにはどのような資格が必要になるのでしょうか。 どちらか一方しか持っていないという方は少なくないでしょうから、必要な資格について詳しく見ていきましょう。 基本は幼稚園教諭+保育士 園の種類により異なる 幼稚園と保育園の機能を備えた認定こども園で働くには、 基本として幼稚園教諭免許を保育士資格が必要になります。 本来、0歳から2歳児までは保育士資格が必要になりますから、幼稚園教諭免許だけでは勤務できません。 ただしそうなると幼稚園型のように母体が認定幼稚園で、そこで働いていた幼稚園教諭は認定保育園に移行したら働けなくなることになります。 ですが、 実際は認定こども園の種類によって必要な資格は異なります。 幼保連携型 幼稚園教諭免許と保育士資格を持った保育教諭のみ 幼稚園型 幼稚園教諭免許を持った方が多いですが、その場合満3歳未満を保育する場合保育士資格が必要 保育所型 保育士資格を持った方が多いですが、保育士資格だけでも可 いずれかの資格しかない方は特別経過措置がある 幼稚園で働いていた方は幼稚園教諭免許、保育園で働いていた方は保育士資格といったどちらか一つの資格しかない方が多いでしょう。 ただ、 認定こども園で働く場合には、できることなら両方の資格を取得しておいたほうがいいでしょう。 ただ、幼稚園教諭免許と保育士資格は別の資格となるため、新たにもう一方の資格を取得するにはまた勉強をし、難しい試験に合格しなければいけません。 働きながら資格取得となるとなかなか難しいことでしょう。 ただこのようにいずれかの資格しかない方が、 もう一方の資格を取得したいという場合には、特別経過措置があります。 特別経過措置は特定の条件を満たせば、比較的少ない負担で一方の資格を取得ができるのです。 特例制度を利用して取得できる 特例制度を利用してもう一方の資格を取得できる対象者は、 幼稚園や保育園、認定こども園などで3年以上かつ4,320時間以上の実務経験がある方となります。 4,320時間は多いかと思われますが、実際1日6時間で週5日以上勤務すれば3年でクリアできます。 対象となる方は大学や専門学校などの指定された講座を受講し、8単位を取得すれば筆記試験が免除になります。 ただし、大学・短大・専門学校などの養成施設を卒業せずに、保育士試験の合格により保育士資格を取得した方は、幼稚園教諭二種免許となります。 また、 この特例は2015年から2019年までの期間となります。 ただし、特例制度は2025年度の3月まで5年間延長する流れとなっています。 それでも早めに利用しておいたほうがいいでしょう。 認定こども園の仕事内容とは?年齢に応じて変わる 認定こども園の仕事内容は、年齢に応じて変わってきます。 基本的に0歳児から2歳児までは保育園と同様で、オムツ替えやお昼寝、園児と部屋で遊んだり公園に散歩に行ったりします。 ただし幼稚園教諭免許しかない方は、この年齢の子どもの保育はできません。 3歳児以上になれば幼稚園と同様でクラスでの活動がメインになり、小学校に進むための教育なども行います。 保育園で働いていた方からすれば、3歳以上の子どもを扱うことが増え、戸惑うところもあるかもしれません。 逆にこれまで幼稚園で働いていた方で保育士の資格も持っていれば、0歳から2歳までの幼い子どもを保育することになります。 目が離せない年齢ですし、責任もあるため心労も多くなってしまうかもしれません。 認定こども園はシフト制がメインになるので、幼稚園で働いていた方にとっては勤務体系がちょっと変わってしまいます。 また土曜保育を実施する認定こども園も多いので、土曜出勤になることも増えるでしょう。 認定こども園のお給料はいくら?公立と私立で違う 認定こども園で働く場合、給与面も気になるところでしょう。 保育士の給料は仕事量に対して低めと言われていますので、認定こども園で働けば少しはアップするのでは、と思う方もいるかもしれません。 認定こども園で働く保育士の給料ですが、これは公立と私立によっても大きく違いますし、認定こども園の種類によっても変わるので一概に言えません。 ただ、現状としては認定こども園だからといって大幅に給料がアップするということはないでしょう。 そのため、 認定こども園で働いても平均年収はボーナスを含めても330万円程度です。 それでも、認定こども園では、保育士資格と幼稚園教諭免許の両方の資格を持っていると仕事の幅が広がるので、施設によってはアップする可能性はあります。 認定こども園で働くメリット・デメリット 認定こども園で働くことは、これまで保育園で働いていた保育士にとっても、幼稚園で働いていた幼稚園教諭にとってもさまざまなメリット・デメリットがあります。 認定こども園で働く前にチェックしておくといいでしょう。 認定こども園で働くメリット・デメリット 保育経験の幅を広げられる それほど給与アップが望めない 子どもの成長を長く見られる 多くの保護者と関わりが増える たくさんの子どもと触れ合える 幼稚園教諭との考えの違いで揉める 保育園とは違ったイベントも体験できる 仕事量、覚えることが増える 研修制度が充実している園もある — 幼稚園教諭の考え方を学べる — 「メリット」「デメリット」をクリックすれば詳しい箇所に移動できます。 認定こども園で働く『6つのメリット』 保育士が認定こども園で働く場合には、これまでの働いてきた保育園とは違ったメリットがあるものです。 主なメリットをいくつか挙げてみました。 認定こども園で働く6つのメリット• 保育経験の幅を広げられる• 子どもの成長を長く見られる• たくさんの子どもと触れ合える• 保育園とは違ったイベントも体験できる• 研修制度が充実している園もある• 幼稚園教諭の考え方を学べる 保育園は基本的には就学前の6歳児まで保育できます。 ただ、実際は3歳になると幼稚園に通う子どもも多くなりますから、3歳以上の子どもと過ごすことは多くはありません。 ですが認定こども園で働けば、種学前までの多くの子どもと触れ合えます。 それにより、 自身の保育経験の幅を広げられます。 また幼稚園では保育園ではないような楽しいイベントもたくさんあり、やりがいも感じられることでしょう。 幼稚園で働いた幼稚園教諭にとっても認定こども園で働くメリットはあります。 認定こども園で働く4つのデメリット• それほど給与アップが望めない• 多くの保護者と関わりが増える• 幼稚園教諭との考えの違いで揉める• 仕事量、覚えることが増える 保育園では元々シフト勤務で、早朝や夜遅くまで働くことはあるので、認定こども園で働いてもその点はデメリットとは感じないでしょう。 ですが、 幼稚園の機能も増えるわけですから、仕事量や仕事の内容など覚えることが増えます。 また保育園の場合は、共働きで保育できない家庭の子どもを預かるのですが、認定こども園は共働きではない家庭の子どももいます。 家庭によって考え方も違うので、保護者同士が揉めることもあるでしょう。 その間に挟まれて気苦労はあります。 幼稚園教諭だった方も一緒に働くことになるので、考えの違いで揉めることも出てくるかもしれません。 避けて通れない部分でもあるので、頭に入れておく必要があります。 認定こども園の求人・募集は増加傾向にある 平成18年に創設された認定こども園ですが、その数は年々増加しています。 平成23年に全国で762施設だったのが、 平成30年には6,160施設にまで増えており、平成29年と比べても1,000施設以上増えているのです。 それに伴い 認定こども園の求人・募集も増加傾向にあります。 国の施策ということもあり、運営補助金なども改善も行われているため、今後も幼稚園から認定こども園に、保育園から認定こども園へ移行する施設も増えていくことでしょう。 認定こども園へ転職する方法と探し方 転職サイトがおすすめ 認定こども園に転職を望む保育士は多いのではないでしょうか。 ただ認定こども園はまだ歴史が浅く、施設もうまく機能していないところもあるのが事実です。 そのため、認定こども園に転職して失敗したという方もいるのではないでしょうか。 これまでの保育園での仕事内容とは違う点もあり不安もあるでしょう。 また認定こども園の数は増えているとはいえ、求人探しに苦労する方もいます。 そんな方は 転職サイトを利用してみるのも一つの方法です。 転職サイトなら全国の認定こども園の求人はもちろん、新設される認定こども園の情報なども素早く見つけてくれます。 転職した保育士さんのアンケートを調べたら、 転職サイトに登録する方の多くは2~3サイトを使ってるみたいです。 でも、まずは気に入ったサイト1つを試すだけでもいいと思いますよ。 「転職するのはもう少し先だけど…」という方も、 事前準備しておくと後がラクなので、先に登録だけは済ませておきましょう! まとめ 平成18年から始まった認定こども園は、年々数が増えそれにともない認定こども園で働く保育士求人も増えています。 今後ますます増えていくことが予想され、今働いている保育園が認定こども園へ移行することも考えられるでしょう。 また 認定こども園に転職を考える方も多くなっていくでしょう。 ただ認定こども園は、これまでの保育園とは違う面も出てくるので、そこで働いていくには順応していかなければいけません。 ですので、メリット・デメリットをよく把握しておきましょう。 また、 認定こども園は保育士資格だけでなく幼稚園教諭免許の資格も望まれます。 ですので、将来のために今のうちから幼稚園教諭免許の取得に向けて勉強していくことも大切かもしれません。
次の保育園が徐々に認定こども園へと形を変え、数が増えつつあります。 認定こども園は保育の内容に加えて、教育も子ども達に施す事が求められます。 そして、普通の保育園と違いの中で、一番に言われるのは、 保育士資格と幼稚園教諭の資格二つを必要とされます。 その資格がなければ働く事すらできません。 その他にも、保育園とは全く違ったルールがあります。 今回はそんな認定こども園にスポットを当てて、保育園との違いを紹介していきます。 認定こども園で働く保育士の仕事内容と役割 認定こども園は見た目や規模は普通の保育園と変わりません。 しかし、内部に入ると様々な違いがあり、保育園と認定こども園、幼稚園のどれに入れようかと迷う人が多いです。 保育士として働いている人でも、保育園や施設で働いていると、認定こども園については知識が無い人も珍しくないです。 ここでは具体的な認定こども園で働く保育士達の業務内容を説明していきます。 今更人に聞けない人や、保育園か認定こども園か幼稚園で迷っている保育士の人は是非とも知ってください。 ・仕事内容・役割1:幼稚園的役割 保育園で主となるのは、保育に欠ける子ども達への保育になります。 ですから、子ども達の遊ぶ姿を見守り、設定保育を行い、食事やトイレの援助を行って働いている保護者を待つのが仕事です。 しかし、認定こども園は保護者が働いていなくても預ける事が出来ます。 しかも、預ける時間は4時間~と短時間から、教育を含めて8時間預ける事が出来ます。 ですから、園によっては保育士の資格しか有さない保育士が保育を担当し、幼稚園教諭の免許を持つ保育士が教育面を担当する所もあります。 幼稚園的役割となると、体の発達 走る、縄跳び、跳び箱などの基本的な運動 に加えて、識字、文字書き、計算、折り紙、箸の使い方などの行儀作法を子どもに教えます。 また、園によっては私立の小学校の受験対策を行う所もあります。 面接での受け答えなど ・仕事内容・役割2:日常生活の援助 小学校に就学するまでに、自分で出来なければいけない排泄関係、着替え、食事などの最低限の身の回りの事、整理整頓も教えていきます。 自分の使った道具を片づける事から始まり、着衣や帽子をきちんと畳んで所定の位置に戻すなどの動作を指します。 他にも、並ぶ、保育士の指示に従って動くなど、集団行動を身に付け、就学後の体育の授業に際して困らない様にと就学を意識した指導が行われます。 保育園ではお箸は使える子が使う、なるべく就学前までに綺麗な持ち方を覚えて食べると目標を立てていますが、受験や生活態度を重視する為に、認定こども園ではお箸はきっちりと正しい持ち方で持てるように、小さな物でもつまめるようにと、そのお箸の練習の為の玩具などを使って徹底して生活指導を行っていきます。 ・仕事内容・役割3:子どもの才能を発掘する 子どもは柔軟に何でも吸収していきますし、子どもの才能に合った事をさせると将来その分野で大成する事もあります。 子ども達の才能を見出すのも保育士の重要な役割です。 保護者達は少なくとも、普通の保育園と違い学習面や幼稚園的役割に期待をして認定こども園に子どもを預けています。 その期待に応える為にも、子どもの様々な才能を発掘して、伸ばしていく事が重要になります。 その為にも、一人ひとりの性格や好きな事、得意な事を見極め、その能力に合った設定保育や学習的な指導を行う事が求められます。 認定こども園で働く保育士の1日のスケジュール 認定こども園にも4種類あり、それぞれが違った特色や目的を掲げています。 まずは幼保連携型と呼ばれる、認可保育所と認可幼稚園が合体したもの、次に幼稚園型と言って幼稚園に保育園の機能が付属したもの、更に保育所型と言って先程とは逆で保育園に幼稚園機能を付けたもの、そして地域裁量型と言って認可が下りていない学習機能を持った所、保育所機能を持ったものが合体し出来たものの4種類です。 それぞれによって一日の流れは違いますが、一応の目安として幼稚園機能を果たす所では、一日に4時間程度の教育の時間が設けられています。 それを踏まえた上で、認定こども園での一日の流れを見ていきましょう。 まず、給与ですが保育所並みに設定している園も少なくありません。 具体的な金額をあげると、月収の平均が21万~、年収は普通の保育園勤務の保育士よりも少しだけ高い310万~であると言われています。 更に、地域裁量型の子ども園になると、補助金も出ずに保護者から貰う保育料だけが頼りになるので、更に給料は低くなります。 ここが落とし穴なのですが、同じ幼稚園教諭としての役割を園で果たしているにも関わらず、8時間の預かりが可能である為に業務内容は幼稚園教諭より多くなったのに、幼稚園教諭よりも低い給与しかもらえないという現実があります。 納得できない!という人は、公立の認定こども園を目指してください。 月収の平均は私立の認定こども園よりも10万高い31万~、年収は年齢などでばらつきがありますが、500万~600万と二倍近く高い額だと言われています。 キャリアパスについては、幼稚園教諭の経験があれば有利ですし、採用もされやすいですが、やる気を持って頑張るつもりであれば人手不足の現場なので誰でも採用して貰えます。 認定こども園は少子化が進んでも子どもを預ける親がいる限りは続く仕事なので将来性もあります。 認定こども園で働く保育士のメリットとデメリット 保護者が保育のみを施す保育園に預けずに、何故認定こども園に預けるのかの意味を知る事が認定こども園の保育士を勤める上で重要になります。 保護者は保育園ではなく、学習面での指導を行ってくれる認定こども園に魅力を感じて預けているのです。 また、働いていなくても子どもを預かってくれる事から、育児に悩んだり、追い詰められて一人の時間が欲しいという保護者の頼みの綱としても存在しています。 そんな重要なポストにある認定こども園で働くメリット・デメリットを紹介していきます。 メリット1:子どもの教育にも携われる 子どもの教育をするのは非常にやり甲斐がある事です。 例えば子どもに字を教えて、子どもが字を覚えて自分の名前を書けるようになるなど、目に見えて効果が出るので、更に上質な教育を与えようと保育士自身の意欲にも繋がります。 小学校に通うまで、どれだけ子ども達の学習面での発達を援助できるか、保育士の要領よく教える手腕や、子どものやる気を引き起こす事が問われます。 また、学習を詰め込めば良いのではなく、学びの楽しさを教えるのも重要な保育士の役割です。 メリット2:安定性 保育園勤務の保育士も、施設保育士も、そして認定こども園の保育士も常に人手不足に喘いでいます。 業務が多いにも関わらず給与が低い事、残業が多く女性の場合結婚してからの仕事を続け家庭との両立が難しい、もっとひどい場所になると産休自体が暗黙の了解で取れない、人間関係が複雑である事でなかなか人が根付かずに離職率も高いからです。 ですが、辞職率が高いのは、辞めて次の場所が見つかりやすい事もある為です。 資格職は辞職してからの再就職や転職がしやすい事がメリットです。 また、子どもが生まれ続ける限り、認定子ども園の需要は高まり続けます。 子育てで悩み孤独に耐える保護者が、働かずとも子どもを預け子どもと適度な距離を得られて、育児の相談にも乗ってくれるという救いの場でもあるので、保護者達からは必要とされ続けます。 上記のような理由から、廃れる心配もないので将来性は非常に高いです。 メリット3:転職に有利 上記でも少し触れましたが、辞職率が高いのは、より良い職場環境を求めて転職・再就職を保育士はしやすいからです。 どこも人手不足なので、ブランク明けでも苦労せずに就職先を見つける事が出来ます。 また、少しでも保育士として働いた経験があれば、職場でも即戦力として重宝されます。 一般企業の様に必ず3年一つの企業に勤め続けなくても、十分にやり直すチャンスがあるのが魅力です。 では、ここで情報を整理していきます。 メリットとしては、転職のしやすさ、ブランク明けの職場の見つかりやすさ、子どもの教育に携われて目に見える結果が出る為に保育士もやり甲斐を強く感じる事が出来る事が挙げられます。 そして、適性があると考えられる人物像は、教育に熱心で自分でも効率よく子ども達に学習を身に付けさせる工夫を絶えず考えられる人、そして子ども達に学習は楽しい物だと伝えられる事が出来る人です。 デメリット1:場所によって業務は普通の保育士よりも多いのに給与が変わらない 経営状況によって、認定こども園で幼稚園機能を持つにも関わらずに給与が普通の保育園と同じ、または低い場合もあります。 保育園の持つ保育機能に加え、幼稚園の学習の役割も果たすので単純に計算すれば仕事は保育園よりも多いです。 しかし、給与はそれに反映されずに仕事だけ増える為に辞職・転職を考える人が多いのです。 なかなか正社員登用が叶わない園も多く、平均で4~5年かかる所もあります。 デメリット2:保護者との距離の取り方 認定こども園は保護者が働いていなくても入る事が出来ます。 自分の時間が欲しい保護者、働いている保護者、育児に悩んで子どもを預ける保護者と預けるに至った環境は様々です。 対して保育園は必ず保護者が働いている事が条件になります。 自然と働いている同士で話が合ったりして連帯感が生まれますが、認定こども園は仕事をしていない保護者と、している保護者で預ける時間や気持ち的な余裕に差が出て来てしまい、保護者同士がぎすぎすしやすいです。 ですから保育士が保護者同士のフォローにかなりの気を遣わなければなりません。 保護者対応が苦手な保育士には厳しい職場です。 デメリット3:学習指導が大変 認定こども園では学習を取り入れるので、子どもの成長が学習という形で見えるので、保育士もやり甲斐を感じるのですが、逆に結果が出ない時はかなり厳しい状況に追い込まれます。 保護者は認定こども園に預けているのですから、学習面での期待を子どもにかけます。 周りの子よりも遅ければ焦りますし、保育士にそのストレスをぶつけてきます。 保護者から厳しい指摘を受けても、その言葉をばねにしてやる気に繋げる事の出来る人でなければ務まりません。 認定こども園の場合は、保護者同士の仲を取り持つのは大変ですし、更には学習面で結果が出ない場合は保護者からのクレームを受け止めなければいけません。 子ども達にはそのストレスを悟られる事なく、結果を出せるように心折れず試行錯誤出来る人でなければ、担任やリーダーなどの大切な役割は務まりません。 コミュニケーション能力の高さは勿論ですが、精神的に何を言われても頑張れるという芯の強さがあると仕事がしやすいです。 認定こども園の職場選び 認定こども園の職場を選ぶにも、いくつかポイントはあります。 労働環境の悪い職場に当たらないように、職場選びのポイントを知って良い職場に就職してください。 保育園勤務であれば、子どもへの保育に全力を注げば良いのですが、認定こども園になると、保育と学習を上手に両立する事が求められるので、業務も自然と増えます。 その増えた分だけの仕事に対する対価がしっかり払われる場で働けるようにしてください。 パート職員と正規職員の割合 認定こども園の中でも、経営が苦しい所は人件費を削減します。 そこで、正規雇用の職員が少なく、残りの職員は全て非正規雇用とパートで埋めます。 そんな職場に就職してしまうと、なかなか正社員に登用できずに将来が安定しません。 正社員になると福利厚生が向上し、昇給や昇進もあります。 産休を取れるというメリットもあるので、将来の事を考えると、必ず正社員登用をしてくれる所を選んでください。 2)行事の数 行事の数も認定こども園の職場を選ぶ一つの要素です。 行事の数は、その認定こども園の教育の熱心さに繋がります。 そんな認定こども園では保護者も子ども達も離れていきますし、将来性はありません。 地域に根付き、皆で見守る保育を大前提にしている園を選んでください。 3)児童数 子ども達の数も重要になります。 定員よりも大幅に少ない場合は、何か理由があります。 ただでさえ保育士や預ける場所が不足と言われているのに、それにも関わらず預けるのが嫌と言うのは何らかの悪い理由 子どもの教育がずさん、保育士の態度が悪い、実績が無い、過去に重篤な事件や事故を起こしている が考えられます。 子どもが少ないから保育士が楽できるという、安易な考えは捨てて、子どもの人数はきちんと定員まで預かっている園を選んでください。 認定こども園の求人を探すなら保育士専門の転職サイトを活用しよう 認定こども園を探すならば一般企業を取り扱う職業安定所に通うよりも、保育士専用の転職サポートサイトに頼った方が良い職場に巡り合う事が出来ます。 ブランク明けや、3年未満の職務経歴でも問題なく良い認定こども園を紹介して貰えます。 普通の職業安定所は向こうに面接日を取り付けてくれるだけですが、転職サイトのスタッフ達は全力で前任者や他の保育士が何故その園を辞めていくのか、職場の雰囲気や園舎がきちんとしているかなど、実際に認定こども園を尋ねてくれます。 ですから、人間関係が悪い所や福利厚生が悪い所に当たる心配もなく、紹介して貰った通りの条件での就職が可能です。 是非悩んでいる人は一度頼ってみてください。 認定こども園は十分将来性のある仕事【まとめ】 認定こども園は、言ってしまえば働く場所で大きく当たりはずれのある場所ですし、保育所で保護者関係のトラブルになった人にとっては 保護者対応もかなりの比重を求められる ので辛い場面も多いです。 しかし、 やる気を持って前向きに努力できる人はどんどん結果として子ども達の学習面に現れます し、子ども達が受験などで合格した際には我が子のように喜び、達成感を味わう事が出来ます。 就職を悩んで保育園か認定こども園を選ぶ時は、自分が学習面で子ども達に携わりたいかどうかを判断基準にすると決めやすいです。 しかし、一つ留意したいのは保育園では保育士同士の保育観の違いでもめる事が多く、人間関係が拗れる事がありますが、認定こども園は保育観だけではなく、学習面でもぶつかる可能性があるので人間関係は保育園よりも構築が難しいです。 転職サイトなどを利用し、人間関係が良い園を狙って就職・転職される事をオススメします。 認定こども園の求人を探すなら マイナビ保育士がオススメです。 応募書類や面接の対策もサポートしてくれるので転職が初めての保育士にとって心強いパートナーとなってくれます。 条件の良い求人は応募者が殺到するため、たとえ今すぐに転職するつもりがなくても事前に転職エージェントに登録しておき、普段から情報収集しておくことが転職に成功するための秘訣です。 転職コンサルタントも無理に転職をすすめることはなく、もちろん無料ですので安心して使えますよ。 マイナビ保育士は、東京・神奈川・千葉・埼玉の一都三県の求人しか取り扱っていないため、その他の地域での転職ならマイナビ保育士同様、求人の質とサポート力に定評のある 保育士バンクがオススメです。
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