占い師 なんて 知ら ないし。 マイハートハードピンチ

占い師になるには

占い師 なんて 知ら ないし

突然ですが占ってもいいですか? ジャンル 企画 構成 松田敬三 ディレクター 一場孝夫 演出 渡辺剛 出演者 (みちょぱ) オープニング 「」 エンディング 同上 言語 製作 プロデューサー 坪井理紗 制作 放送チャンネル 映像形式 音声形式 放送国・地域 放送期間 - 放送時間 22:00 - 22:54 放送分 54分 突然ですが占ってもいいですか?in赤羽 放送期間 2020年 放送時間 0:55 - 1:55() 放送枠 放送分 60分 回数 1回 特記事項: 初回は2時間SP(21:00 - 22:48)。 『 突然ですが占ってもいいですか? 』(とつぜんですがうらなってもいいですか? )は、でから毎週 22:00 - 22:54()に放送されているのである。 2020年1月4日(深夜)にである『 突然ですが占ってもいいですか?in赤羽』が放送され、好評を得たことからレギュラー化が決定した。 概要 [ ] 木下レオンやぷりあでぃす玲奈をはじめとした有名占い師が街中を訪れ、街の人々に声を掛けて占っていく番組である。 ターゲットは主に、 20代〜30代半ば(いわゆる アラサー・アラフォー)までの男女の層が中心に取材をしている [ ]。 から引き続き使用される『マイハートハードピンチ』を始め 、OA中には数多くの曲が流れ反響を呼んだ。 出演者 [ ] の4名(水野、池田、木下、玲奈)に、が加わった形でレギュラー放送が始まった。 フォーチュンウォッチャー(幸運見届け人)• - 声は黄色• - レギュラー版での声は緑色、パイロット版での声は黄色• (みちょぱ) - レギュラー版での声は水色、パイロット版での声は緑色 占い師• 木下レオン• ぷりあでぃす玲奈• - 第3回から出演• シウマ - 第6回から出演• - 第7回から出演 スペシャルゲスト占い師• - 初回 パイロット版 [ ] 2020年1月4日、『突然ですが占ってもいいですか?in赤羽』が放送され、レギュラー番組放送開始直前の4月11日13:30 - 14:30(JST。 『』第1部)、『突然ですが占ってもいいですか? 4月15日は初回2時間SP! 』として再放送された。 4月11日前後に放送されたCM曲に、番組中にも流れた() が起用された。 曲中で「占い師なんて知らないし」と歌われている。 ネット局 [ ] 放送対象地域 放送局 系列 放送時間 ネット状況 備考 (CX) 水曜 22:00 - 22:54 制作局 (UHB) 同時ネット (mit) (OX) (AKT) (SAY) (FTV) (NST) (NBS) (SUT) (THK) (ITC) (BBT) (FTB) (KTV) ・ (TSK) (OHK) (TSS) (KSS) (EBC) (TNC) (STS) (KTN) (TKU) (UMK) (KTS) (OTV) スタッフ [ ] この節のが望まれています。 レギュラー版 [ ]• 企画:• 構成:松田敬三、佐藤大地、北健一郎• CAM:上坂篤志• VE:國本航平• AUD:千葉康弘、宮尾愛• 編集:浜野康良、副嶋大悟• MA:土屋由香、岩佐早紀子• 音響効果:高島慎太郎、高津浩史• TK:盛山潮里• CG:西夏央• 広報:高橋慶哉• 技術協力:、、東京オフラインセンター• 演出補:五十嵐香織、太田雄也、玉田修平、陣内翔太、石井さおり、立石円香、山科竜也、佐藤秀幸、広瀬正起、橋本圭佑• AP:大津彩椰、廣瀬莉子、竹田彩乃、菊地彩子、宮本彩加• ディレクター:一場孝夫、前場智也、山下貴之、青木誉幸、岩田浩介、川口翼、大友淳• プロデューサー:坪井理紗、上妻奈央、中村宏信、大平智恵、梶山智未、開発勇輔• 演出:久延雅一、松清弘卓• 総合演出:渡辺剛• 制作協力:EPOCL、• 制作著作: パイロット版 [ ]• 企画:春名剛生• 構成:松田敬三、佐藤大地、北健一郎• CAM:上坂篤志• VE:國本航平• AUD:大谷美徳• 編集:安田祐二• MA:伊藤剛• 音響効果:田口弘記• CG:西夏央• 広報:原寛之• 技術協力:バンエイト、、IMAGICA• 演出補:五十嵐香織、松島良音、畠山玲奈• AP:近藤未来、筒井さより• ディレクター:久延雅一、一場孝夫• プロデューサー:坪井理紗、開発勇輔• 演出:渡辺剛• 制作協力:EPOCL• 制作著作:フジテレビ 脚注 [ ] 出典 [ ]• バズプラスニュース(Buzz Plus) 2020年4月17日. 2020年5月28日閲覧。 TVLIFE 2020年3月19日. 2020年3月19日閲覧。 modelpress編集部 2020年4月16日. 株式会社ネットネイティブ. 2020年5月28日閲覧。 ENCOUNT編集部 2020年4月17日. ENCOUNT. 株式会社Creative2. 2020年5月28日閲覧。 2020年3月25日閲覧。 TVLIFE 2020年3月19日. 2020年3月19日閲覧。 TVLIFE 2020年3月19日. 2020年3月19日閲覧。

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突然ですが占ってもいいですか?

占い師 なんて 知ら ないし

チャイムが鳴って担任の先生が教室を出ていくと、がたがたと椅子を引く音が教室にけたたましく響く。 みんな、部活や勉強会、寄り道の計画などそれぞれの放課後に向けて教室を出ていく。 私はクラスに溶け込む術はうまく身に付けたけれど、放課後の輪に混ざることができるほど器用に身を振れない人間だった。 休み時間の人気占い師は放課後、日陰の道を歩いて帰る。 何か委員会の仕事があるわけでもなく、いつも決まったところまで一緒に歩いて帰る友達がいるわけでもない。 「……ふぁ、あ」 日直でもない、別にここにずっと座っているつもりもないけれど、側溝の蓋の上をごとごと歩いて帰ったところでマンションの小さな一室には私以外誰も居ない。 せっかく一人暮らしをしてまで三年間同じ学校に通えるようになったというのに、GWの予定は何一つ埋まっていない。 知り合いはたくさんできたけれど、友だちは居ない、そんな感じ。 机に縫い付けられた頬を引っぺがし、私の椅子を引く音が虚空に消える。 今日も帰ってニュース見ながらゴロゴロして、ごはん作って宿題してダラダラして、寝る。 もう飽きたと言ったって何か起こるわけでもない、世の中が面白くないのではなくて、きっと私が面白くない人間なだけだ。 「ライブやります、おねがいしまぁす」 ちょっと気だるげな生徒から、ビラを受け取る。 興味がないわけではなかったけれど、今更昇降口をくぐり直すような気が起こらなかった。 向こうでビラ配りしている、あの元気のいいツインテールの子から受け取っていたら気が変わっていただろうか。 「どうも」 ちょっと無愛想すぎたか。 もう少しこう、「頑張ってね」とまでいかなくとも何か、気の利いた一言くらいかけられたかもしれない。 もう幾らか足を進めてしまったから、時すでに遅し。 そういえば冷蔵庫の中がほぼ空っぽだったっけ、と思い出すと途端に何もかもが面倒になってきた。 「ご飯でもどう?」なんて気軽に声をかけられる人がいればどんなに気が救われるだろう。 もう、カップ麺で済ませてしまおうなんて考えとは裏腹に、私の足は駅前の広場に向けてずんずんと歩みを進めていた。 人間、何かに駆られてしまうとあっけないものだなと思う。 待ち合わせの人たちをするするとすり抜けて、腰を落ち着ける。 どうして世の中に、こんなきれいな子がいるのか不思議だった。 さっき話していた大学生っぽい男の恋人なのだろうか。 それとも今話している中年に心惹かれているのか。 そうでなくともそのうち誰かの腕に抱かれるかもしれないと思うと、たまらなく不快で情けない気持ちになる。 今この瞬間、あの子がそういう目的であそこに座っていて、今夜抱かれるのであれば今日は呪うべき日だと思った。 「いや、あの……」 彼女の眉根がきゅぅっと寄る。 それを見て少し、安心する。 「ごめんね、おまたせ」 「えっ?」 この子が言葉を失っているうちに手を引いて、つかつかと中年から距離をとる。 どうやら機転の利く子のようで、しばらくの間黙ってついてきてくれた。 「……大丈夫だった?」 「ありがとう、ございます」 間近で見ると、思った以上に幼い顔立ちをしていた。 高校の制服を着ているけれど、多分この間まで中学生だったのだろう。 そうとは思えないほど自己主張の激しい身体つきだけど。 「危ないでしょう、こんなところに一人でいたら」 「……ごめんなさい」 「友達と待ち合わせ?」 ばつの悪そうな顔で、力なく首を横に振る。 「……もう帰りなさい、家まで送るから」 「いや、です」 「家出?だとしても」 「違います一人暮らし、です」 「え?」 高校生なのに一人暮らし。 咄嗟についた嘘だろうか。 「冷蔵庫からっぽだし、一人で食べるの……嫌なんです」 彼女のお腹が喧騒の中でも聞こえるほど大きく、情けない音で鳴った。 そりゃあそんな身体つきにもなるわね、とはさすがに言えなかったけれど。 「食べ終わったら帰りましょうね、親御さんに心配かけるし」 「……っ」 しばらく、長い話が続いた。 希の話し方には情に訴えかけようとか、大人を騙して付け入ろうとか、そういう下心は感じられなかった。 親の事情、子どもの頃の事情。 同じ学校に通うために本当に一人暮らしをしていること、上手に友達ができないこと。 「寂しいん、です」 敬語は崩さないものの、言葉の端々に訛りが見られるようになった。 心の奥底を吐露しているように、嘘をつく余裕もないように、私には見えた。 「……わかった、今日だけ。 普段は何をしているのか、駅前のコーヒーショップで何を頼むか、今日の深夜番組はどこもハズレだとか。 占いができると言ったらあたかも女子高生のような目で絢瀬さんは食いついてきた。 「じゃあ、これ混ぜてくれます?」 シャカシャカと手際よくトランプの要領でシャッフルし始める絢瀬さん、何ゆえか得意げな表情。 あの、上下もバラバラにしたいから机の上に広げてください。 カサカサとカードを混ぜながら「魔術師の暗示の人が占い師でね」と知らない漫画の話をぽつりと始めた。 「まぁ私は愚者が好きなのだけど」 「なんでですか」 「賢いのよ、犬だけどね」 犬って。 ますますその漫画がわからなくなる。 賢い犬というと盲導犬とかで見かけるああいうのだろうか。 でも愚者なのに賢いとは如何に。 ビジネス書しか読まなさそうな顔しているから、漫画を読むイメージがつかない。 絢瀬さんの事も、ますますわからなくなる。 「ねぇ、愚者ってどんな意味なの」 好きとか何とか言っていたら本当に引いたようで、なんだかこの人は面白そうな気がした。 「どっち向きで出ました?」 「こっち、絵柄が逆に見える方」 「……考えすぎとか躊躇いがち、そういう意味です」 「もし、逆だったら?」 「本能に従いなさい、とか」 「えぇ……何それ」 やっぱり愚者嫌い、とむくれる彼女の顔はひどく子どもっぽい。 さっきまでは美人だったのに、今はとても可愛らしい人に見えた。 遠くのビルの光に溶けるタバコの灯りで、彼女がたぶん窓枠に腰かけているであろうことがわかる。 表情までは見えないけれど、絢瀬さんの起伏に富んだ顔の稜線がぼぅっと浮かびあがっている。 「煙かかったらごめんね」と開けた窓から夜風が入ってきて、ミントガムみたいな匂いの紫煙を運んでくる。 駅前のちいさなホテルのシーツはさらさらしていて心地が良くて、すぐに寝てしまいたいような、それがもったいないような気分。 「希、寝た?」 「ううん、起きてます」 きしっ、とスプリングが軋んで彼女を受け入れる。 さらさらとした髪からは煙草の匂いがして、なんだかとても、もったいないように思えた。 「あのね」と私に話しかける彼女の目はほんの少し怖くて、煙草の匂いも相まってか大人の顔をしていた。 「もう、あんなことしちゃダメよ」 「……っ」 「怖かったでしょう」 「……別にそういう目で見られるの、馴れてます、し」 「無理したって誰も褒めてくれないわよ」 怯えた顔の私に向ける表情はとても柔らかいものだった。 ぽすん、とわたしの髪に彼女の細くしなやか手が落ちる。 色気も何もない備え付けのパジャマからちらつく胸元からは煙草とも違う、大人の素敵な匂いがするような気がした。 「なんで」 「希はわかりやすいもの」 「……なんで、優しくしてくれるん、ですか」 舌が固まって喉が詰まる音が聞こえた気がする。 大人の雰囲気を漂わせるくせに、絢瀬さんだってわかりやすい。 「放っておくのが、嫌だっただけよ」 それいい、それでいいです。 熱い想いはいらない、ぬるくて甘いだけの、安い愛情の上澄みだけで良い。 同情でもきっと私は縋ってしまうけれど、どうか。 「ウチのため」じゃなくて「あなたのため」に、優しくしてください。 「……っ、ちこ、く」 朝起きたらすでに絢瀬さんの姿は無く、いつもなら家を出る時間に目が覚めた。 自宅とは逆方向の駅前ホテル、遅刻必至。 もういっそ休むか、でもそれでクラスの居場所失くしたらどうしよう。 制服でホテル出て補導されたりしないだろうか。 たぶん油性ペン、直書き。 びっくりして握りしめた穿きかけのサイハイソックスから繊維が切れる音。 もう今日は学校、休みます。 拗ねているようにも聞こえたけれど、もしかしたら本当に怒らせてしまったかもしれないとヒヤヒヤして一瞬で酔いが吹っ飛んだ昨日の夜。 「まだ消えてないんですから」 そう言ってずるずるとコーヒーを吸い上げる。 一昨日ホテルではコーヒーショップで何を頼むかなんて話をしたけれど、希はよくわからないカタカナを唱えていた。 いま私のドリップコーヒーの目の前にあるパフェみたいなそれがたぶん例の物か。 「それ……美味しいの」 「ん」 噛みグセ、あるのね。 先のひしゃげたストローが差し出される。 「……うぇっ、甘」 「美味しいでしょ」 こんなのコーヒーじゃない、シロップとクリームにコーヒーが混入したようなって言うといろんな人に怒られそうだけど。 「……ぅ」 希はと言うとストローを咥えることに躊躇しているのか、はたまた咥えられたことを意識してしまうのか赤面している。 まるで初めて恋の一歩手前を知覚したような、そういう幼さが可愛らしい。 こんな甘ったるいもの飲んでるからよ。 「こども」 垂れ下がった目尻がきゅうっと上がって、真ん丸な目が見開かれる。 「のっ、飲めます、苦いのだって」 かちゃん、と私のカップを奪うまでは勢いが良かったけれど、これも口をつける位置を気にしているのか、それとも無理して飲もうと奮起しているのか。 おそるおそる近づいていくコーヒーの黒と彼女の肌との境界を見て初めて、意外と肌が白いことに気づく。 校則にかからない程度の薄いメイクすら必要無いような長いまつげ、健康的で透き通った頬、柔らかそうな唇。 冗談めかしてつついてみるには、まだ時間がかかりそうだと思う。 「ご、ごめんなさい、敬語」 「いいわよ」 「え?」 「いいの、もう敬語無くても」 もっと近づいてみたいと、もっと眺めていたいと思った。 寂しい、と打ち明けた彼女の弱い部分を利用したというか、付け入るような形になったことに罪悪感を覚えないわけではないけれど。 「ええん?」 「気にしなくていいのよ、もう必要無いような気がするし」 希は「もうタメ語でえぇ?なんかめんどくさいやん」なんて絶対に言い出せないだろうし、丁度いいきっかけだっただろう。 「……えりち、大胆やね」 「順応早いのね、希」 「ウチまだ帰りたくない」 居酒屋を出てハシゴをねだる酔いどれ上司のように、最後にどこか行きたいと希がごねた。 帰りなさい、嫌だのひと悶着もどこか互いに楽しんでいるような雰囲気で、結局断れなかった。 「一時間だけだからね」 「三時間パックの方がお得やん」 「遅くなるでしょう」 「でも明日土曜日やし」 「ダメよ」 この間えりちが言ってた漫画が気になる、ということで漫画喫茶へ。 そんな一気に漫画を買い込めるほどのお金は流石に私にもなかった。 「なぁ、占い師ってこの人」 「そうよ」 「ええぇ、思ってたんと違う」 「そう言われても」 ぶぅぶぅ言いながらもすぐに静かに読み始めた。 ドリンクバーのコーヒーは酸っぱくて不味くて、でも今更砂糖入れるのもなんだか格好つかないなと思う。 薄暗い照明に浮かぶ希の姿は見惚れてしまうほど美しい。 あのタイツの裏側にはきっと、必死にこすったけれど消えなかった電話番号が書かれた太腿があるのだろうなと思うと、背徳的な感情が脊椎を貫く。 私のものにならなくていいけれど、誰かの物にはならないで欲しいなんて、大人にあるまじき発想を不味いコーヒーで押し流す。 もしも、もしもこの関係がずっと続いたら、私はどうするのだろう。 そもそもここで働いているのだろうか。 希の進路はどうだろう、どこかに行ってしまうことだって十分あり得る。 出会ってたかが二日目で思いを馳せるようなことではないか、とぬるくなって余計不味く感じるコーヒーをあおる。 どうにも口の中が不愉快だったから、隣の潰れたストローからコーラを奪う。 顔を真っ赤にして口をぱくぱくさせる希が、愛おしかった。 まともに通話したのは、もう半年も前。 「ウチな、大学受かったで。 第二志望やったけど」 社会の仕組みなんて、ウチはまだ知らない。 えりちが社会の仕組みに従って急遽異動となって、もうすぐ一年。 「ウチから地下鉄ですぐのところ、やから」 最初は仕事の邪魔にならないよう気遣いながらも、週に一回は通話していた。 だんだん半月に一回になって、メッセージアプリだけになっていって。 「……お休みの日あったら、また、遊びに来てほしいなぁって」 しばらく充電する暇もなかったの、ごめんなさいと言われた時は本当にこのまま倒れてしまうのではないかと心配した。 占いをして、カードがどんなに前向きな結果を出した所でいい事なんてひとつも起こらないから、触らなくなって久しい。 「あの、あとな、えりち」 いつだったか言われた「こども」という言葉が幾度となく私の中で反芻された。 どんなに仲良くなろうとも、えりちは大人、ウチはまだ子ども。 彼女がどんな思いをして仕事をしているのかも、なんにも知らない。 寂しい、会いたい、休みとってよ、今度の日曜そっち行きたい。 全部全部押しとどめて、身体に気を付けてね、無理はしないでねと背伸びした言葉を吐き出しても、大人と子どもの差が埋まることは決してなかった。 「受験、がんばったから、さぁ」 大人のふりするの、そんなに上手じゃありませんでした。 我慢できずに泣くことを、みっともなく甘えることを許してくれますか。 「……会いたい、です」 学校でお友達もできたし楽しい学校生活だったけれど、それだけでは満たされないような、えりちでなければ埋められないような何かがある。 それに名前をつけてうまく表現するにはまだ幼く、自分の物知らずさに奥歯が浮くような心地さえする。 終わりの電子音はいつの間に鳴っただろうか、どこまで録音できただろう、あわよくば甘えたことを言ったところは切れていてほしい、どうして留守番電話はこうも短いのだろうか。 「……ばかみたいやん」 合格が印字された紙と、諸手続きの書類が入った厚い封筒。 この部屋の賃貸契約延ばさなきゃとか、両親とお金の話をしなくてはとか、いろいろ考えは巡るけれど。 合格が印字された紙はすぐにぐしゃぐしゃになって、いつのまにかごみ箱の中にいた。 どうして怒っているのだろう、えりちはなんにも悪い事言ってないのに。 「こども」 そう、私は子どもなんだ。 寂しいからって、思い通りにいかないからって。 「えり、ち」 夕焼けのオレンジ色の中にいたはずなのに、気づけば冷たくて青白い光が差していた。 どす黒い影に縫い付けられたように体は重い。 明日が何もない日で良かった、きっと瞼が腫れ上がっているだろうし。 泣き疲れて身体中を心地の悪い疲労感が包んでいる。 この不快感に包まれて、泣き疲れて眠るなんて子どもっぽい、と言う私の中の背伸びし続ける私の言葉を無視して、固く目を閉じた。 自分に課された事柄を全部終えるまでろくに相手すらできなかったのだから、希の前で積み上げてきた格好いい大人の面目丸つぶれ。 まだ二十時、女子高生たるものまだ寝てはいないだろう。 駅から希のアパートまで久々に全力疾走。 会社でも急がせたり走らせることが多々あるくせに、どうしてこう動きにくい靴を制服にするのだろう。 一年近く拘束してくれたことも纏めて毒づく。 「あれ……?」 部屋は暗く、インターホンの反応もない。 表札は東條のままだから、引っ越したわけではないはず。 電話一本いれて謝るよりも、突然行って喜ばせてやることを優先した自分を呪う。 寂しさに押しつぶされたあの日のように、またどこかで座り込んでいたら。 誰かの手に落ちていたら。 「のぞみ、いる……?」 大人以上に他人に気を遣うのが巧いあの子は、掃き捨てて押し込めた感情を処理することが小学生みたいに下手な事を私は良く知っている。 大人になる順番が逆のまま大きくなってしまったことを私は熟知していたはずなのに、恰好ばかりつけて何もしてやれなかった自分を悔いたのは希の部屋をノックしてようやくだった。 どこだろう。 駅前か、コーヒーショップならまだいいけれど広場だったら二の舞。 あるいは商店街を当てもなくふらふらしているかもしれないし、もしかしたら。 「……っ」 手をかけたドアノブが何の抵抗もなく下りる。 どこにいるにしても不用心ね、気をつけなさいと思う刹那の間もなくドアを開ける。 去年となんら変わりない整った玄関、清潔感のある廊下。 「のぞみ……?」 靴があった、いる。 「希!」 鍵くらいきちんと閉めなさい、どうして電気消してるのよ、なんで床に倒れてるのよ。 「……えりち、や」 真っ赤になった目がうっすら開かれる。 どうしたの、私が悪かったのはわかってるけどどうして泣いているの、どこか悪いの。 「ねぇ聞こえる?どこが痛いの、救急車呼ぶ?」 「えり、ち」 見開かれた目がぎゅぅっと潰れて、ちょっと大人びて見えた顔が子どもみたいにぐちゃっと歪む。 「ごめんね、ただいま」 「夢やない?」 「本当よ、ほら」 「痛っ、わかったわかった」 思い返せば初めて触れる希の頬。 思った通りむにゅむにゅしていて気持ち良い。 ずっと触っていたい、これからはいつでも触れられると思うと、胸骨の裏側がむず痒い。 「どうして床で寝てたのよ」 「別に、ちょっと拗ねただけ」 「本当にごめんなさい」 しばらく見ないうちに随分素直になったことに感動しつつ、ひとまわり大人になった希を思い切り抱きしめた。 月の光も相まって、えりちの起伏に富んだ顔の稜線はもちろん、彼女の浮かべる柔らかく温かな表情までくっきり見える。 「煙かかったらごめんね」と開けたベッドすぐ横の窓から夜風が入ってきて、いつか嗅いだものよりずっと濃い、ミントガムみたいな匂いの紫煙が鼻腔に染みる。 いつも寝ているシーツの上にえりちが座っているだけで、二人きりで旅行に来たような、なにか特別な場所のような気分。 「希、寝た?」 「ううん、まだ」 ぎしっ、と二人で寝るには狭い小さなベッドが軋んで彼女を受け入れる。 細い刺繍糸のような金髪が、タバコの匂いと共にシーツに溶けていく。 心地のいいこの匂いが私の枕に沈んでいくことが、どんな高価なフレグランスよりも価値のあるものに思えた。 「もう、どこにもいかないから」 「ほんとに?」 「寂しい想いさせたこと、本当に謝るわ」 「……別に我慢できない程やなかったし」 「無理したって誰も褒めてくれないわよ」 時折見せる子どもみたいな表情に見惚れる暇もなく、するりと私の髪に彼女の細くしなやかな手が滑り込む。 えりちの汗が色濃く残るワイシャツ、見え隠れする胸元からはなんだかクラクラするような匂いがする気がした。 「なんで」 「……ん?」 「なんで、優しくしてくれるん?」 ビー玉みたいな青い瞳がまん丸になって、ふっと柔らかくなる。 透き通るような眼も伏せられた長いまつげも、優しさがたたえられた笑みも、私には無い大人の色気を漂わせている。 「愛してるんだって、気づいたからよ」 それいい、それがいい。 脳の芯から溶け行くような熱い想いが欲しい。 甘いだけじゃなくって、苦い事も酸っぱい事も知りたい。 あなたの愛に包まれて大人になりたい。 「……希、花飾るようになったのね」 「造花やけどね、枯れるのも寂しいし」 「……花占い、出来ないじゃない」 「あれは占いっていうか運試しやし」 「それもそうね」 また、子どもみたいな顔して笑う。 その顔が見られるなら、どんなことだってしてみせよう。 「……あの百合の花は六枚やから、キライになっちゃう」 「じゃあやらない」 だけどもう、占いは必要ないかもしれない。 わざわざ占わなくたって、こうして触れているだけでなんとなくわかるような気がするから。 うっとりと目を閉じればすぐに瞼が溶けて次に脳まで蕩けて、私は意識をそぅっと手放した。

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占い師なんて知らないし~♪

占い師 なんて 知ら ないし

最近このフレーズが頭から離れません フジテレビの バラエティ番組「突然ですが占ってもいいですか?」のCMで流れていますね。 占いは信じない。 あれは適当だろう? という人もいるでしょうが、私はまだ若い?頃、占いで大変なことから助けられたことあるのです。 (ここには書けない!) 当時私はあることでうつうつと悩み、いつもそのことが頭から離れず思い切って占い師さんに予約をとりました。 鑑定してもらうと・・・ 占い師さんは顔色を変えて一刻も早くその場から去ることを、そして、そうしないと・・・になることを伝えました。 壺を買いなさいとか飾りなさいという霊感商法ではありませんよ。 何にも買わせられませんでした。 あのままその場にいたらと考えるとぞっとします。 というわけで、私は占いは有効だと思います。 別の方ですが、すごくホロスコープに長けた女性がいます。 ホロスコープオタクかな(怒られるかな?) 知識が半端ではありません。 ホロスコープ 習ってみたけど、とても複雑で難しいです。 さやさんと言いますが、今回私が結婚相談所をオープンすることで、コラボしてくれることになりました。 入会してくれた方で、ご希望される方には、恋愛の傾向・結婚に向けてのアドバイスを届けてくれることになりました。 入会金はそのままで大丈夫ですよ。 もっと鑑定をうけたいという方には、リンクを貼っておきますので、見てみてくださいね。

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