真実の行方。 真実の行方のレビュー・感想・評価

【コラテラル真実の行方】感想と評価【Netflix】

真実の行方

2018年、『万引き家族』でカンヌ国際映画祭のパルムドールという最高の栄誉に輝いた是枝裕和監督。 彼がカンヌの授賞式直後に向かった先は、ニューヨークだった。 目的は、イーサン・ホークとの出演交渉のため。 監督初となる国際共同製作作品『真実』が、既に動き始めていた。 豪華キャスト、スタッフとの言語と文化の違いを楽しみながら乗り越えていく、刺激的なチャレンジとなった『真実』は、日本人監督初となる、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門オープニング作品に選出。 更なる国際的な活躍に、映画界の期待がより一層高まる。 主演は、映画界の至宝、『シェルブールの雨傘』のカトリーヌ・ドヌーヴ。 彼女の娘役に、『ポンヌフの恋人』のジュリエット・ビノシュ。 その夫役に、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた『6才のボクが、大人になるまで。 』のイーサン・ホーク。 錚々たるキャストを迎え、母と娘の愛憎うず巻く感動ドラマが誕生した。 さらに本作は、日本人監督初となる、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門オープニング作品に決定。 世界を股に掛けた、更なる活躍に早くも期待が高まる。 読後感の明るいものを作りたいという想いが強くありました。 前作がバッドエンドだったとは思いませんが、今回は自分の中でも最も明るい方へ振ろうと決めて現場に入りました。 (リチャード・)リンクレイターとの仕事を見ていて、今回のような作品を面白がってくれるだろうと。 (カトリーヌ・)ドヌーヴさんも俳優として彼のことが大好きで、正式に決まる前から脚本を「イーサンをイメージして読んだ」とおっしゃっていました。 役者から疑問をぶつけられるのは、とても大事なことです。 (樹木)希林さんにも、よく聞かれました。 母親に幸せな家族を見せつけるためだとか、彼が実はお酒をやめていてなど、全てイーサンとのやり取りの中で作っていきました。 ハンクの弱点を書いてくれて、非常に演じやすくなったと言われましたね。 声ですね。 劇中のマノンも魅力的なハスキーボイスだという設定に変えました。 彼女に合わせて少し書き直しました。 プロデューサー陣に第一稿を読んでもらった時に、「こういう言い方はしない」「この設定は違う」という意見が出たので、それを受け止めて修正していくという作業をしました。 この年齢の子供とは川の字では寝ないとか、フランス人は70歳を過ぎても階段なんか気にしないとか。 全てを受け入れたわけではありませんが。 フランスでは、映画というものが、観ることも撮影することも日常なんです。 日本はお祓いから入って寝食を共にして、お祭りやイベントですよね。 僕に関して言うと、一度も体調を崩すこともなく、正しいやり方だと思いましたが、今日は調子が出てきたからもう少し撮りたいなと物足りないところもありました。 最初は変えるつもりだったんです。 (ジュリエット・)ビノシュさんから自分の中に役を落とし込むのに3週間かかるから、前日に台本を直して当日渡すようなことはやめてほしいと言われたので。 その時はそうすると約束したのですが、撮影が始まったらすぐに破ってしまいました。 ビノシュさんは「諦めた」と言ってましたね(笑)。 そこに呼ばれて、「今日のここなんだけれど、こういう風に言っていいかしら」と。 マノンの目を見て「小鹿みたい」と褒める台詞もそうです。 いろいろ提案してくださる。 希林さんと一緒でしたね。 そこがやっぱりすごいと思います。 自分でもわかっていて、それが出るととても嬉しそうにされて、「今のが、OK」と。 「今晩8時にディナーの約束をしているの」という日は、早い段階でそれが出ましたね(笑)。 その点、ビノシュさんは正反対で、既にベストなテイクがあっても、もっとよくなるんじゃないかと何度もトライしたいタイプでした。 対決のシーンは、昼間のうちにたまっていったリュミールの想いが噴出し、娘に引き金を引かれた母親がどう反撃しつつ、ある種のもろさを出すかというところが重要でした。 和解のシーンは、抱き合った後に女優に戻る母に娘が仕掛け返すシーン、あれは撮影途中で書いたシーンで、何テイクか撮って編集で着地点を決めています。 人間と空間を非常に瑞々しく撮っている。 僕がカットバックで考えていたものをワンカットで撮るなど、すごく動き回っているのですが、全てが的確なワークで見事でした。 テーマは動物園。 ファビエンヌに魔法で動物に変えられた大人たちがいるにぎやかな空間に、孫娘が遊びに来た時に響いている音楽というイメージです。 あそこまで、豹柄が似合う人はいませんよね(笑)。 1943年10月22日、フランス、パリ生まれ。 1957年にデビュー。 ロジェ・ヴァディム監督の『悪徳の栄え』(62)、ジャック・ドゥミ監督の『シェルブールの雨傘』(63)の主演でスターの座を獲得する。 ドゥミ監督作品は、『ロシュフォールの恋人たち』(66)と『ロバと王女』(70)にも出演。 さらに、ルイス・ブニュエル監督の『昼顔』(67)と『哀しみのトリスターナ』(70)での妖艶な魅力で新境地を開拓する。 名匠フランソワ・トリュフォー監督とは『暗くなるまでこの恋を』(69)とセザール賞を受賞した『終電車』(80)で組み、『インドシナ』(92)では2度目のセザール賞に輝くと共にアカデミー賞 Rにもノミネートされ、フランス映画のアイコンとして君臨する。 近年では、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『8人の女たち』(02)、セザール賞にノミネートされた『しあわせの雨傘』(10)などフランソワ・オゾン監督作品でも高く評価され、2008年にはカンヌ国際映画祭で特別賞を贈られる。 その他の出演作は、アンドレ・テシネ監督の『海辺のホテルにて』(81)と『夜の子供たち』(96)、ヴェネチア国際映画祭女優賞を受賞した『ヴァンドーム広場』(98)、レオス・カラックス監督の『ポーラX』(99)、セザール賞にノミネートされた『太陽のめざめ』(15)など。 1964年3月9日、フランス、パリ生まれ。 巨匠ジャン=リュック・ゴダール監督の『ゴダールのマリア』(84)で注目され、アンドレ・テシネ監督の『ランデヴー』(85)でセザール賞にノミネートされる。 続くレオス・カラックス監督の『汚れた血』(86)で日本でも高い人気を獲得し、フィリップ・カウフマン監督の『存在の耐えられない軽さ』(88)でアメリカに進出する。 その後も国際的に活躍し、『トリコロール/青の愛』(93)でセザール賞、ヴェネチア国際映画祭女優賞を受賞し、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。 さらに、アンソニー・ミンゲラ監督の『イングリッシュ・ペイシェント』(96)でアカデミー賞 Rに輝き、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、続く『ショコラ』(00)でも再びオスカーにノミネートされる。 カンヌ国際映画祭では、『トスカーナの贋作』(10)で女優賞を受賞、オリヴィエ・アサイヤス監督の『アクトレス~女たちの舞台~』(14)でセザール賞にノミネートされるなど、その高い演技力に世界から惜しみない称賛が送り続けられている。 その他の出演作は、ルイ・マル監督の『ダメージ』(92)、『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』(07)、『GODZILLA ゴジラ』(14)、『ゴースト・イン・ザ・シェル』(17)など。 1970年11月6日、アメリカ、テキサス州生まれ。 ロビン・ウィリアムズ主演の大ヒット作『いまを生きる』(89)の生徒役で一躍注目され、ベン・スティラー監督・共演の『リアリティ・バイツ』(94)で世界的な人気を得る。 その後、デンゼル・ワシントン共演の『トレーニング デイ』(01)でアカデミー賞 Rにノミネートされ、演技派俳優としても認められる。 リチャード・リンクレイター監督とのコラボレーションでも知られ、『恋人までの距離(DISTANCE)』(95)と、その続編で共同脚本も手掛けてアカデミー賞 R脚色賞にノミネートされた『ビフォア・サンセット』(04)と『ビフォア・ミッドナイト』(13)、『ニュートン・ボーイズ』(98)、声の出演をしたアニメーション作品『ウェイキング・ライフ』(01)、『テープ』(01)、『ファーストフード・ネイション』(06)に出演する。 リンクレイターが数々の賞に輝いた『6才のボクが、大人になるまで。 』(14)の父親役でも絶賛され、アカデミー賞 Rとゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞にノミネートされる。 その他の出演作は、『ガタカ』(97)、『大いなる遺産』(98)、『魂のゆくえ』(17)など。 監督業にも進出、自伝的小説を自ら映画化した『痛いほどきみが好きなのに』(06)などがある。 1979年7月3日、フランス生まれ。 『焼け石に水』(00)、カトリーヌ・ドヌーヴ、ファニー・アルダンらフランスの大女優たちと共演し、彼女らと共にベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いた『8人の女たち』(02)、アメリカでもヒットしてその存在を広く知られた『スイミング・プール』(03)など、フランスが誇る異才フランソワ・オゾン監督の作品で高く評価される。 その他の出演作は、アラン・レネ監督の『お家に帰りたい』(89)、ハリウッドに進出した『ピーター・パン』(03)、主演作『情痴 アヴァンチュール』(05)、アルフォンソ・キュアロン監督のパートに出演したオムニバス映画『パリ、ジュテーム』(06)、セザール賞にノミネートされた『ある秘密』(07)、ドヌーヴと共演した『愛のあしあと』(11)など。 フランス生まれ。 26歳。 2014年から演技の勉強を始め、2015年から名門演劇学校クール・フローラン、2016年からフランス国立高等演劇学校で舞台俳優として活躍。 また、『Le Sully』(12)、『She Walks』(14)、『Adagio』(16)など若手監督の短編映画にも出演する。 コンセルヴァトワール(仏国立高等演劇学校)在学中に、本作のオーディションを受け、長編映画は未経験ながら、新進女優マノン役に大抜擢される。 この役はもともとイザベルという架空の名前だったが、のちに監督によって、役柄通り新進女優であるマノン本人の名前に変更された。 1962年6月6日、東京都生まれ。 早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。 2014年に独立し制作者集団「分福」を立ち上げる。 1995年、『幻の光』で監督デビューし、ヴェネチア国際映画祭で金のオゼッラ賞を受賞。 2004年の『誰も知らない』では、主演を務めた柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。 その他、『ワンダフルライフ』(98)、『花よりもなほ』(06)、『歩いても 歩いても』(08)、『空気人形』(09)、『奇跡』(11)などを手掛ける。 2013年、『そして父になる』で第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を始め、国内外で多数の賞を受賞。 『海街diary』(15)はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、日本アカデミー賞最優秀作品賞他4冠に輝く。 『海よりもまだ深く』(16)が映画祭「ある視点」部門正式出品。 『三度目の殺人』(17)は第74回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品、日本アカデミー賞最優秀作品賞他6冠に輝いた。 さらに、『万引き家族』(18)が、第71回カンヌ国際映画祭で栄えある最高賞のパルムドールを受賞し、第91回アカデミー賞 R外国語映画賞にノミネートされ、第44回セザール賞外国映画賞を獲得し、第42回日本アカデミー賞では最優秀賞を最多8部門受賞する。 数多くの映画の宣伝を手掛ける。 また、是枝裕和監督の『海街diary』(15)、『三度目の殺人』(17)、『万引き家族』(18)のフランスでの宣伝を担当する。 2019年、フランス人アーティストのプリュンヌ・ヌーリーが監督した自身についてのドキュメンタリー映画『Serendipity』で、共同プロデューサーを務める。 1961年、フランス、パリ生まれ。 パトリス・シェロー監督の『愛する者よ、列車に乗れ』(98)でセザール賞を受賞し、オリヴィエ・アサイヤス監督の『クリーン』(04)、シェロー監督の『ガブリエル』(05)、アラン・レネ監督の『六つの心』(06)、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の『クリスマス・ストーリー』(08)、レネ監督の『風にそよぐ草』(09)でセザール賞に5度ノミネートされる。 さらに、ウォルター・サレス監督の『モーターサイクル・ダイアリーズ』(04)で、英国アカデミー賞にノミネートされ、インディペンデント・スピリット賞を受賞する。 その他の作品は、ショーン・ペン監督の『イントゥ・ザ・ワイルド』(07)、サレス監督の『オン・ザ・ロード』(12)、ニコール・キッドマン主演の『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』(14)など。 1953年生まれ。 マッツ・ミケルセン主演の『バトル・オブ・ライジング コールハースの戦い』(13)でセザール賞を受賞し、モーリス・ピアラ監督の『ヴァン・ゴッホ』(91)、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の『ヴァンドーム広場』(98)、『メゾン ある娼館の記憶』(11)、マリオン・コティヤール主演の『愛を綴る女』(16)でセザール賞に4度ノミネートされる。 ダルデンヌ兄弟監督作品で知られ、『イゴールの約束』(96)、『ロゼッタ』(99)、『息子のまなざし』(02)、『ある子供』(05)、『ロルナの祈り』(08)、『少年と自転車』(11)、『サンドラの週末』(14)、『午後8時の訪問者』(16)を担当する。 その他の作品は、フランソワ・オゾン監督の『ふたりの5つの分かれ路』(04)、セドリック・カーン監督の『ワイルド・ライフ』(14)など。 フランソワ・オゾン監督作品で知られ、カトリーヌ・ドヌーヴ出演の『8人の女たち』(02)、『ふたりの5つの分かれ路』(04)、『ぼくを葬る』(05)、『エンジェル』(07)、ドヌーヴ主演の『しあわせの雨傘』(10)、『危険なプロット』(12)、『17歳』(13)、『彼は秘密の女ともだち』(14)、『婚約者の友人』(16)、『2重螺旋の恋人』(17)を手掛ける。 その他の作品は、『薬指の標本』(04)、パトリス・ルコント監督の『暮れ逢い』(13)、ドヌーヴ主演の『ミス・ブルターニュの恋』(13)と『太陽のめざめ』(15)、『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』(17)、マチュー・アマルリック監督・出演の『バルバラ ~セーヌの黒いバラ~』(17)など。 『ルノワール 陽だまりの裸婦』(12)でセザール賞に輝く。

次の

真実の行方

真実の行方

2018年、『万引き家族』でカンヌ国際映画祭のパルムドールという最高の栄誉に輝いた是枝裕和監督。 彼がカンヌの授賞式直後に向かった先は、ニューヨークだった。 目的は、イーサン・ホークとの出演交渉のため。 監督初となる国際共同製作作品『真実』が、既に動き始めていた。 豪華キャスト、スタッフとの言語と文化の違いを楽しみながら乗り越えていく、刺激的なチャレンジとなった『真実』は、日本人監督初となる、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門オープニング作品に選出。 更なる国際的な活躍に、映画界の期待がより一層高まる。 主演は、映画界の至宝、『シェルブールの雨傘』のカトリーヌ・ドヌーヴ。 彼女の娘役に、『ポンヌフの恋人』のジュリエット・ビノシュ。 その夫役に、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた『6才のボクが、大人になるまで。 』のイーサン・ホーク。 錚々たるキャストを迎え、母と娘の愛憎うず巻く感動ドラマが誕生した。 さらに本作は、日本人監督初となる、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門オープニング作品に決定。 世界を股に掛けた、更なる活躍に早くも期待が高まる。 読後感の明るいものを作りたいという想いが強くありました。 前作がバッドエンドだったとは思いませんが、今回は自分の中でも最も明るい方へ振ろうと決めて現場に入りました。 (リチャード・)リンクレイターとの仕事を見ていて、今回のような作品を面白がってくれるだろうと。 (カトリーヌ・)ドヌーヴさんも俳優として彼のことが大好きで、正式に決まる前から脚本を「イーサンをイメージして読んだ」とおっしゃっていました。 役者から疑問をぶつけられるのは、とても大事なことです。 (樹木)希林さんにも、よく聞かれました。 母親に幸せな家族を見せつけるためだとか、彼が実はお酒をやめていてなど、全てイーサンとのやり取りの中で作っていきました。 ハンクの弱点を書いてくれて、非常に演じやすくなったと言われましたね。 声ですね。 劇中のマノンも魅力的なハスキーボイスだという設定に変えました。 彼女に合わせて少し書き直しました。 プロデューサー陣に第一稿を読んでもらった時に、「こういう言い方はしない」「この設定は違う」という意見が出たので、それを受け止めて修正していくという作業をしました。 この年齢の子供とは川の字では寝ないとか、フランス人は70歳を過ぎても階段なんか気にしないとか。 全てを受け入れたわけではありませんが。 フランスでは、映画というものが、観ることも撮影することも日常なんです。 日本はお祓いから入って寝食を共にして、お祭りやイベントですよね。 僕に関して言うと、一度も体調を崩すこともなく、正しいやり方だと思いましたが、今日は調子が出てきたからもう少し撮りたいなと物足りないところもありました。 最初は変えるつもりだったんです。 (ジュリエット・)ビノシュさんから自分の中に役を落とし込むのに3週間かかるから、前日に台本を直して当日渡すようなことはやめてほしいと言われたので。 その時はそうすると約束したのですが、撮影が始まったらすぐに破ってしまいました。 ビノシュさんは「諦めた」と言ってましたね(笑)。 そこに呼ばれて、「今日のここなんだけれど、こういう風に言っていいかしら」と。 マノンの目を見て「小鹿みたい」と褒める台詞もそうです。 いろいろ提案してくださる。 希林さんと一緒でしたね。 そこがやっぱりすごいと思います。 自分でもわかっていて、それが出るととても嬉しそうにされて、「今のが、OK」と。 「今晩8時にディナーの約束をしているの」という日は、早い段階でそれが出ましたね(笑)。 その点、ビノシュさんは正反対で、既にベストなテイクがあっても、もっとよくなるんじゃないかと何度もトライしたいタイプでした。 対決のシーンは、昼間のうちにたまっていったリュミールの想いが噴出し、娘に引き金を引かれた母親がどう反撃しつつ、ある種のもろさを出すかというところが重要でした。 和解のシーンは、抱き合った後に女優に戻る母に娘が仕掛け返すシーン、あれは撮影途中で書いたシーンで、何テイクか撮って編集で着地点を決めています。 人間と空間を非常に瑞々しく撮っている。 僕がカットバックで考えていたものをワンカットで撮るなど、すごく動き回っているのですが、全てが的確なワークで見事でした。 テーマは動物園。 ファビエンヌに魔法で動物に変えられた大人たちがいるにぎやかな空間に、孫娘が遊びに来た時に響いている音楽というイメージです。 あそこまで、豹柄が似合う人はいませんよね(笑)。 1943年10月22日、フランス、パリ生まれ。 1957年にデビュー。 ロジェ・ヴァディム監督の『悪徳の栄え』(62)、ジャック・ドゥミ監督の『シェルブールの雨傘』(63)の主演でスターの座を獲得する。 ドゥミ監督作品は、『ロシュフォールの恋人たち』(66)と『ロバと王女』(70)にも出演。 さらに、ルイス・ブニュエル監督の『昼顔』(67)と『哀しみのトリスターナ』(70)での妖艶な魅力で新境地を開拓する。 名匠フランソワ・トリュフォー監督とは『暗くなるまでこの恋を』(69)とセザール賞を受賞した『終電車』(80)で組み、『インドシナ』(92)では2度目のセザール賞に輝くと共にアカデミー賞 Rにもノミネートされ、フランス映画のアイコンとして君臨する。 近年では、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『8人の女たち』(02)、セザール賞にノミネートされた『しあわせの雨傘』(10)などフランソワ・オゾン監督作品でも高く評価され、2008年にはカンヌ国際映画祭で特別賞を贈られる。 その他の出演作は、アンドレ・テシネ監督の『海辺のホテルにて』(81)と『夜の子供たち』(96)、ヴェネチア国際映画祭女優賞を受賞した『ヴァンドーム広場』(98)、レオス・カラックス監督の『ポーラX』(99)、セザール賞にノミネートされた『太陽のめざめ』(15)など。 1964年3月9日、フランス、パリ生まれ。 巨匠ジャン=リュック・ゴダール監督の『ゴダールのマリア』(84)で注目され、アンドレ・テシネ監督の『ランデヴー』(85)でセザール賞にノミネートされる。 続くレオス・カラックス監督の『汚れた血』(86)で日本でも高い人気を獲得し、フィリップ・カウフマン監督の『存在の耐えられない軽さ』(88)でアメリカに進出する。 その後も国際的に活躍し、『トリコロール/青の愛』(93)でセザール賞、ヴェネチア国際映画祭女優賞を受賞し、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。 さらに、アンソニー・ミンゲラ監督の『イングリッシュ・ペイシェント』(96)でアカデミー賞 Rに輝き、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、続く『ショコラ』(00)でも再びオスカーにノミネートされる。 カンヌ国際映画祭では、『トスカーナの贋作』(10)で女優賞を受賞、オリヴィエ・アサイヤス監督の『アクトレス~女たちの舞台~』(14)でセザール賞にノミネートされるなど、その高い演技力に世界から惜しみない称賛が送り続けられている。 その他の出演作は、ルイ・マル監督の『ダメージ』(92)、『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』(07)、『GODZILLA ゴジラ』(14)、『ゴースト・イン・ザ・シェル』(17)など。 1970年11月6日、アメリカ、テキサス州生まれ。 ロビン・ウィリアムズ主演の大ヒット作『いまを生きる』(89)の生徒役で一躍注目され、ベン・スティラー監督・共演の『リアリティ・バイツ』(94)で世界的な人気を得る。 その後、デンゼル・ワシントン共演の『トレーニング デイ』(01)でアカデミー賞 Rにノミネートされ、演技派俳優としても認められる。 リチャード・リンクレイター監督とのコラボレーションでも知られ、『恋人までの距離(DISTANCE)』(95)と、その続編で共同脚本も手掛けてアカデミー賞 R脚色賞にノミネートされた『ビフォア・サンセット』(04)と『ビフォア・ミッドナイト』(13)、『ニュートン・ボーイズ』(98)、声の出演をしたアニメーション作品『ウェイキング・ライフ』(01)、『テープ』(01)、『ファーストフード・ネイション』(06)に出演する。 リンクレイターが数々の賞に輝いた『6才のボクが、大人になるまで。 』(14)の父親役でも絶賛され、アカデミー賞 Rとゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞にノミネートされる。 その他の出演作は、『ガタカ』(97)、『大いなる遺産』(98)、『魂のゆくえ』(17)など。 監督業にも進出、自伝的小説を自ら映画化した『痛いほどきみが好きなのに』(06)などがある。 1979年7月3日、フランス生まれ。 『焼け石に水』(00)、カトリーヌ・ドヌーヴ、ファニー・アルダンらフランスの大女優たちと共演し、彼女らと共にベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いた『8人の女たち』(02)、アメリカでもヒットしてその存在を広く知られた『スイミング・プール』(03)など、フランスが誇る異才フランソワ・オゾン監督の作品で高く評価される。 その他の出演作は、アラン・レネ監督の『お家に帰りたい』(89)、ハリウッドに進出した『ピーター・パン』(03)、主演作『情痴 アヴァンチュール』(05)、アルフォンソ・キュアロン監督のパートに出演したオムニバス映画『パリ、ジュテーム』(06)、セザール賞にノミネートされた『ある秘密』(07)、ドヌーヴと共演した『愛のあしあと』(11)など。 フランス生まれ。 26歳。 2014年から演技の勉強を始め、2015年から名門演劇学校クール・フローラン、2016年からフランス国立高等演劇学校で舞台俳優として活躍。 また、『Le Sully』(12)、『She Walks』(14)、『Adagio』(16)など若手監督の短編映画にも出演する。 コンセルヴァトワール(仏国立高等演劇学校)在学中に、本作のオーディションを受け、長編映画は未経験ながら、新進女優マノン役に大抜擢される。 この役はもともとイザベルという架空の名前だったが、のちに監督によって、役柄通り新進女優であるマノン本人の名前に変更された。 1962年6月6日、東京都生まれ。 早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。 2014年に独立し制作者集団「分福」を立ち上げる。 1995年、『幻の光』で監督デビューし、ヴェネチア国際映画祭で金のオゼッラ賞を受賞。 2004年の『誰も知らない』では、主演を務めた柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。 その他、『ワンダフルライフ』(98)、『花よりもなほ』(06)、『歩いても 歩いても』(08)、『空気人形』(09)、『奇跡』(11)などを手掛ける。 2013年、『そして父になる』で第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を始め、国内外で多数の賞を受賞。 『海街diary』(15)はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、日本アカデミー賞最優秀作品賞他4冠に輝く。 『海よりもまだ深く』(16)が映画祭「ある視点」部門正式出品。 『三度目の殺人』(17)は第74回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品、日本アカデミー賞最優秀作品賞他6冠に輝いた。 さらに、『万引き家族』(18)が、第71回カンヌ国際映画祭で栄えある最高賞のパルムドールを受賞し、第91回アカデミー賞 R外国語映画賞にノミネートされ、第44回セザール賞外国映画賞を獲得し、第42回日本アカデミー賞では最優秀賞を最多8部門受賞する。 数多くの映画の宣伝を手掛ける。 また、是枝裕和監督の『海街diary』(15)、『三度目の殺人』(17)、『万引き家族』(18)のフランスでの宣伝を担当する。 2019年、フランス人アーティストのプリュンヌ・ヌーリーが監督した自身についてのドキュメンタリー映画『Serendipity』で、共同プロデューサーを務める。 1961年、フランス、パリ生まれ。 パトリス・シェロー監督の『愛する者よ、列車に乗れ』(98)でセザール賞を受賞し、オリヴィエ・アサイヤス監督の『クリーン』(04)、シェロー監督の『ガブリエル』(05)、アラン・レネ監督の『六つの心』(06)、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の『クリスマス・ストーリー』(08)、レネ監督の『風にそよぐ草』(09)でセザール賞に5度ノミネートされる。 さらに、ウォルター・サレス監督の『モーターサイクル・ダイアリーズ』(04)で、英国アカデミー賞にノミネートされ、インディペンデント・スピリット賞を受賞する。 その他の作品は、ショーン・ペン監督の『イントゥ・ザ・ワイルド』(07)、サレス監督の『オン・ザ・ロード』(12)、ニコール・キッドマン主演の『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』(14)など。 1953年生まれ。 マッツ・ミケルセン主演の『バトル・オブ・ライジング コールハースの戦い』(13)でセザール賞を受賞し、モーリス・ピアラ監督の『ヴァン・ゴッホ』(91)、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の『ヴァンドーム広場』(98)、『メゾン ある娼館の記憶』(11)、マリオン・コティヤール主演の『愛を綴る女』(16)でセザール賞に4度ノミネートされる。 ダルデンヌ兄弟監督作品で知られ、『イゴールの約束』(96)、『ロゼッタ』(99)、『息子のまなざし』(02)、『ある子供』(05)、『ロルナの祈り』(08)、『少年と自転車』(11)、『サンドラの週末』(14)、『午後8時の訪問者』(16)を担当する。 その他の作品は、フランソワ・オゾン監督の『ふたりの5つの分かれ路』(04)、セドリック・カーン監督の『ワイルド・ライフ』(14)など。 フランソワ・オゾン監督作品で知られ、カトリーヌ・ドヌーヴ出演の『8人の女たち』(02)、『ふたりの5つの分かれ路』(04)、『ぼくを葬る』(05)、『エンジェル』(07)、ドヌーヴ主演の『しあわせの雨傘』(10)、『危険なプロット』(12)、『17歳』(13)、『彼は秘密の女ともだち』(14)、『婚約者の友人』(16)、『2重螺旋の恋人』(17)を手掛ける。 その他の作品は、『薬指の標本』(04)、パトリス・ルコント監督の『暮れ逢い』(13)、ドヌーヴ主演の『ミス・ブルターニュの恋』(13)と『太陽のめざめ』(15)、『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』(17)、マチュー・アマルリック監督・出演の『バルバラ ~セーヌの黒いバラ~』(17)など。 『ルノワール 陽だまりの裸婦』(12)でセザール賞に輝く。

次の

真実の行方

真実の行方

武漢で新型コロナウイルスによる肺炎が拡大している状況を動画で撮影し、それをインターネットに流した2人が現在、行方不明になっている(写真:ロイター) ベージュのワゴン車が、ある武漢の病院の前に停まっている。 サイドと後ろのドアが少し開いている。 地元で衣料品を販売する方斌氏は、そのワゴン車の横を通り過ぎるとき、中を覗いてみた。 「たくさんの遺体があった」と方氏は苦しそうな声を出す。 5つ、6つ、7つ、8つ。 遺体を入れた袋が8つあった。 「こんなにたくさんの人が亡くなっている」 方氏はこのとき、新型コロナウイルスによる肺炎が拡大している状況を40分間撮影して投稿し、ネット上の有名人になった。 しかし、それから2週間も経たないうちに、方氏は姿を消した。 その数日前、別の有名な動画ブロガー、陳秋実氏も行方不明となった。 陳氏の友人や家族は、陳氏が強制的に隔離されたようだと話した。 一般市民が感染の実態を投稿 2人は姿を消す前に、武漢で何十本もの動画を撮影してインターネットに流した。 新型肺炎流行の中心地からの悲惨な映像だ。 その映像が特に衝撃的だったのは、それが中国の内側から発せられたものだったからだ。 中国では政権を少し批判しただけの内容でも、すぐにインターネットから削除され、それを公開した者はたいてい罰せられる。 2人の動画が注目を集めたことは、中国に独立した報道機関が不足していることを反映している。 中国では、一般の新聞は当局に厳しくコントロールされている。 中国共産党中央宣伝部は、今月はじめ数百人のジャーナリストを集めて、新型コロナウイルスの報道の仕方を改めて確認した。 しかし、2人の動画は、中国でここ数週間、言論の自由への要求が高まっていることを反映してもいる。 新型肺炎の危機によって、中国中の思いがけないところから、批判や内省の声が出ている。 複数の報道機関が、新型肺炎の流行について、辛辣な報道をするようになった。 また、医師の李文亮氏が亡くなると、政府の検閲に対して中国のソーシャルメディアで抵抗が起こった。 李氏は武漢の医師で、政府が新型肺炎の流行を公表する前に、警告を発していた人物だ。

次の